2021年6月30日水曜日

毒親・・・


日刊スパ!に載っているひろゆきの考える様々な事柄に関するひろゆきなりのミニコラム。まさに雑多な事に関する彼なりの「雑駁なんだけど、それなりに真面目に答えた回答集」と言う感じでしょうか。

少し前は、私から見てちょっと違うかなと思える事もほぼ完全に同意できる事も含めて、いろいろな意見を語ってくれていた彼ですが、最近は危険な感じがかなり無くなって、優等生のAIが可能な限り反論を許さないようなベストの答えを返してきているような感じになってきてます。まあ、彼も視野が拡がってきて多くの人が納得してしまうような無難な答えを準備出来るようになったのでしょうか。

それでも、平均的な日本人の視点からはかなり違う、一分読んで「納得できようが出来まいが」その一分が勿体なくはなかったなと思えるような文章やビデオを書いてくるのはやはり私が彼の考えに共感する部分が多いからでしょう。私は基本的に毀誉褒貶の多い人間が大好きなんですが、「それでも」最近はやっぱり彼の意見に触ると触った人間が怪我するとか、ひろゆき自身がその意見を吐くことで怪我をするようなものが減ってきたと思うのは私だけでしょうかね。

今回彼が書いていた上の文章を読んで、なんだかちょっと面白味が無いなとは思ったのですが、それでも己の失敗を他人の所為にするような惨めな人生を送るガキを育てないためには自主性を育てるための誘導方法なんていうのは親としての一本筋が通った哲学がなければ出来ないばと思うこと、それと「修正可能な失敗を経験させる」という一言はたしかにいつも大切だなと思いますね。

無論、失敗しないで前に進めれば子ども自身には傷がつかないし、効率もいいとは思いますが、そんな子供が「いい年こいたとき」に始めて大きく失敗したらどうなるんでしょうか。親はゆっくりと間違っていない方向だけを示してあげれば後はその子が「一本立ちできる人間なら」きちんとあるべき方向に歩いていってくれるんですけどね。

私も、子供にsuggestはしますけど、医者にになれとか歯医者になれとか言う親にだけはなりたくありません。「何をしたい」というのが本来の理想的な誘導であって、「何になりたい」というのは実際はかなりの間違いだと思います。

例えば子供を助けたいというのなら、小児科医になるのもありだし、童話作家で子供のお頃に幸せを配ることもありだし、アニメを見せて勇気づけるのもありだし、大金持ちになってその金をガッツリ寄付しまくるのもあり。

「医者になれ」というのは一体何の呪文なんでしょうか?意味不明に近い愚かな誘導だとおもうのは私が愚かなんでしょうね?

今日も医局である女性医師が「子供を医学部に入学させる方法論と経済的効果」をトクトクと別のドクターに話しておりましたが、その顔を見て私の心の中からはその「見たことのない」彼女の息子さんに対する溢れんばかりの「憐憫の情」が流れ出しました。

きっと己の未来がこのアホなおっかさんに支配されていることも知らず、お医者さんになるのでしょうね。金をかけて。w 
そして、その己の未来が母親に規定されたtrue man showの世界だというのにも気づかないままオイシャサンにでもなるのでしょいう。まあ、医学部は入りせすれば、国家試験自体はメチャ簡単ですから。


2021年6月29日火曜日

お笑いワクチン接種

今日は家族への新型コロナワクチン接種第一回目を済ませました。

昼過ぎにバスに乗って病院の内科外来にやってきた次女と長男、そして嫁さんが椅子に座って待っておりましたので、三人を外来診察室に片手で招いて中に呼び込み、スイスイと三人共接種を行いました。

長男だけは私がスクラブを着用して自分の腕に駐車をする瞬間がイマイチ理解できていないようで、不思議な顔をして少し緊張したような声を出しておりましたが、それでも素直に注射を打たせてくれました。30分間看護師さん達が目をかけてくれたようですg、何の副反応も無かったとのことでした。

今、当院ではまず医療従事者を確実に護ると言う前提のワクチン接種を希望者には全員2回分とも済ませていますので、既に職員同士が集まっても一種の集団免疫状態は成立していると思いますが、当然の如く次は患者さん達を護るのが仕事になりますので、クーポンが配られてきた65歳以上の人達を希望者全員に第一回目の接種を鋭意行っているところです。

現時点で500名ほどの職員達が免疫完了状態なのですが、7月中にはおそらく65歳以下の人々も含めて殆どの希望者にワクチン接種が終了という状態になると思われます。既に一回目の患者さん達の接種が300名ほど済んでおります。

しかし、ごくごく一部の患者さんには家族側から接種を希望しない旨の通知があって、ワクチン接種自体の意義を理解できない状態の認知症の患者さんの中にはそういう希望を出された家族によって選択的にワクチン接種が行われないこともあります。まあ、それは法的責任者である家族さんが認知機能の低下した御両親などの処置に対してリクエストを出してくるわけですから、我々医療者側はそれにノーというわけにもいきませんので、その場合には必ずご家族の意向に沿って動きます。

医療従事者を護るという意味で、周辺の歯科医院や老健施設も含めた職員の方々もドンドン接種を行って地域医療への貢献も果たしていっているところですし、以前にもここに書いたように、一つ屋根の下に住んでいる御家族で希望のある方々は全員打って免疫が終わった人間を増やしていくという(間接的に医療従事者自身を護る!)方法も取り入れて多くの人々に免疫を拡げています。

ところが、この通知部分を自分の頭の中で超拡大解釈してしまう人も中には居られまして、そんな一人に同じ病棟で働くヘルパーの在日韓国人のおばさんがおります。彼女曰く「先生、息子の彼女のお母さんの友達はいいですか?」とかかなり無理筋のことを今回ボスッと言ってきました。

そのついでにあろうことか彼女が私に向かって正直に告白したのは「いや、でも実は顔も見たこと無いんですよ~。」と言ってガハハと自分で呵々大笑。それを聞いていた周りの看護師さん達も大笑いして「XXさんさすがにそれは無いわ~。」と言うと、XXさんも「やっぱりそうだと思ったわ!無理よね~。」と双方で笑っていました。

私は一言「XXさん、ごめんね。ワクチンの供給がもっとドンドン増えたらそんな人でも普通に打ってあげられる日が来るから。」と言ってあげるのが精一杯でした。


2021年6月28日月曜日

帰国時にインストールをリクエストされたアプリ

無事に帰国したからと言って何にも楽な事はありません。

帰国し、地上にランディングしたあとに入国の宣言をした日から14日間は実質的に犯罪者が脚等にトレーサーを装着させられたのと同じ状態(residence track)が続きます。次女の帰国のときには全く無かったことですが、こういった措置というのは新型コロナとその変異株を国内に輸入し続けていると目される帰国者がいるという前提で行われていますので、帰国者自身は何も言えない状況です。

では何をしなければならないかと言うと、たとえ我々の家庭のように14日の間ホテルに泊まらずに直接個人の輸送手段を使って家に還っても以下にあるようなスマホにインストールすべきアプリの数々を己のスマホ(もし持っていなければ、飛行場で入国時に強制的にレンタルさせられる!)にインストールして、毎日不定の時刻にかかってくる入国者健康確認センターからのAI?のガイドに従って顔と背景が映り込む状況での会話(体調・熱の報告も含む)をおこなわなければなりません。

COVID-19 Contact Confirming Application(いわゆるCOCOAですね。)
(OEL)Overseas Entrants Locator(位置情報確認アプリ)
MySOS(ビデオ通話での居所確認。)
Google Maps(位置情報の確認 for Android Users)

更には、入国時に登録したメール・アドレスに一日三回ほど連絡確認の返事を要するメールが入ってくるようで、そのしつこさに長女は「勘弁してほしい」と早くも音を上げているようです。

まあ、実質的に外国人に対しては鎖国状態の日本。仕方ないのかも知れません。しかし、米国軍人にはそんな義務はないと言われているわけですから、まさに「ザル」なんですが。沖縄の米軍基地の人間を始めとして感染の経過報告も全くしなくて良いような人間達が日本に出入りしてたら問題は解決しませんし、オリンピックでの入国者もそうですし、ほんのこの前まで行われていたビジネス・トラックでの特例措置など、感染予防に関してはザルどころかほぼ犯罪なんですけどね・・・。

こういった感染の漏れは常に特例・例外措置と言ったところから爆発的に拡散するものです。長女も2週間は我慢、我慢、ひたすら我慢です!w


2021年6月27日日曜日

長女を成田でピックアップ

朝7時前には起きて当直室でシャワーを浴びて待っていると、日曜日の当直に来てくださる先生から7時に当直交代のお電話。朝早いのに本当に有り難いです。

朝イチで車に乗り込んで娘のホテルの電話番号を入力するとすぐにターゲットとして成田の宿泊中の小さな小さなホテルが出てきました。予想到達時刻は11時58分とほぼ5時間。実際に運転し始めても道は大変空いていて、第二東名を気持ちよく走っているうちに雲のかかった巨大な富士山が見えてきて、その巨大さに改めて「日本一の山!」と感じ入りながら静岡、神奈川を通過。首都高もほぼ何の渋滞もなく通過して成田にアクセス。いつもの物凄い田舎感を感じながら成田のホテルに着いたのが何と11時7分。特にアクセル踏んだわけでもないし、二回のおしっこ休憩を挟んだにもかかわらず予定よりも一時間弱早い到着となりました。

小さな小さなホテルのロビーからは直ぐに長女が登場。久しぶりの笑顔です。私は娘の猛烈に重いスーツケースをリヤのスペースに載せたのですが、長女がいきなり説明するには「99%まお母さんへのお土産。」とのこと。私へのお土産はリクエストしていた下の写真のtongue cleanerのみです。三ドルだったとのこと。これが娘への飛行機代$1,000?w
アメリカで昔買って日本に持って帰って使っていた
プラスチック製のものが何故か最近行方不明に・・・

戻りの道すがらは4時間半ずっと助手席の娘とありとあらゆる事を話しながらで、アッと言う間に名古屋に到着。やはり相棒がいると時間の長さは感じませんね。

話した中身はアメリカの今、高校や大学時代の友人たちの今、娘の仕事の話、日本の家族の事など思い出すのも大変なくらい濃い中身でしたが、会話はほぼ9割が英語。私も久しぶりのこんなに長い英語だけの会話でしたが、アメリカに居た頃に比べてやっぱり日常生活、特に込み入った政治などの細かな事柄に関するテクニカルタームを思い出すレスポンスの速度が落ちてるなと感じてしまいました。

二人共、次から次へと話すことがあって共に早口ですから喋る喋る。正直疲れました。しかし、話を聞いているとやはり高校・大学時代の友達も既にいろいろなレベルで良い人生悪い人生を過ごしていて、酒、種々の依存症、セクシャリティ、研究、医療、結婚等で沢山の枝分かれ人生の真っ只中のようです。

彼女自身の仕事は大変順調なようで、毎日がスキルアップの連続であるのみならずやはり上司の多くが尊敬の出来る人達のようで、LGBTの超大金持ちの上司、頭の切れる素晴らしい黒人女性の上司などの話が溢れ出てきました。少なくともあと2~3年はこの仕事場で仕事をしようと思っているとのこと。

さて、今回の帰国で改めて感じたのですが、やはり帰ってくる度に「大人」になっている感じが半端ないです。まあ、もう26ですから当然立派な大人なんですが、人の役に立って人生を謳歌しているということに親としては深い満足を覚えるのでした。あとは安全であれば親としては何も言うことはないです。

家に帰り着いてからはアッと言う間に母親と昨日から一緒にいるかのような仲良しぶり、瞬間的に私の居場所はなくなりました。弟も久しぶりの姉貴にいつもとは違う笑顔でニヤリ。兄弟って良いもんですね。

   

2021年6月26日土曜日

長女・ダラスより成田へ到着

娘の到着後は大変だったようです。

ほぼ予定通りの日本到着で、ランディングも少し早めに行われたみたいですが入国の手続自体は大変だったようで、全ての手続が終わってtelegramでコールしてきたときには声が疲れていました。

何がそんなに?と思ったのですが、よく聞いてみると物凄くいろいろな面で手際が悪くて非効率の塊みたいなことをされたとのこと。慰める言葉もなかったのですが、「Welcome to Japanese bureaucracy.」と言ってあげることしかできませんでした。w

まず初めに以前から言われていたpaper workの提出があったらしいのですが、一回書いて準備していたワクチンショットの紙とPCR陰性の検疫記録を見せた後でも何度も何度も同じことをなぞるように確認してくるのと、せっかく準備していた記録とは別にもう一度同じことを書かされた挙げ句、準備してきた書類のface sheetが無いと言って認めるか認めないかで大騒ぎになったりしたそうです。(個人情報も何も書いていない普通の1ページ目!)

更に、QRコードのチェックではそのコードを「目で見て」問題ないかどうか?という謎の検査もされたようで、私としては「入国審査の係の人達はアンドロイドだからQRコードは眼でスキャンできるんだ。きっと。w」と答えるくらいしかありませんでした。

検疫済み証明の用紙
右上にnegativeの印があることに注意
いつもの成田の喧騒はどこにもありません
超すっからかん
TOKYO2020のキャラクターグッズ売り場。
なんだかその商業的大失敗を象徴するかのような・・・。
そもそもどの店も開店しておりません
上の写真は、長女に撮ってきてもらった飛行場内の入国後の荷物受け取りエリアやおっ土産エリア喫茶エリアなどですが、潰れた後のモールの中みたいな状態です。

兎にも角にも3時間掛かってやっとエリアを出たのは良かったのですが、ここから先は私の確認ミスで娘に辛い思いをさせることに・・・。
というのも、結局の所は政府指定のお宿に指示されて移動することもなく、「自分で予約する」ということが必要で、私が病院で仕事をしているときに長女は母親に電話をして周囲の安宿を予約してもらっていました。大変申し訳なかったのですが、この点は私の確認と違っていました。

家族などにピックアプされない人は事前に公共交通機関で移動できないと言う前提14日間の予約を入れる必要があったわけです。(娘の場合は私の当直の為に直接拾い上げられないため1泊2日せざるを得ませんが。)

明日は当直直後から成田へ向かって長女をピックアップです。

   

2021年6月25日金曜日

長女が帰国の途に

アメリカの長女からtelegramでメッセージが入ってきました。

いよいよphiladelphiaから飛行機乗り継ぎでテキサスのダラスまで乗ってきて、American Airに乗って日本の成田までの長旅です。しっかりと私のカードで運賃を払って居られます。w

スタートの時点で改めて長女が今どこにいるのかというのをFlightRadar24と言うアプリでいつものように調べてみた所、まさにたった今ダラスの滑走路からテイク・オフ使用としている所で、二本ある南向きの滑走路の東寄りのやつから時速表示で8...20...48...と急激に数字が上昇していっているところでした。

「おお、今飛び立ったか!」と言う感じで後は大きく右側にU字型に北上していったところまで確認して私自身はすぐに寝ました。

久しぶりの日本ですが、娘にとっては愛すべき祖国。日本のことが今も大好きです。一年に一回であれば私のカードを使って帰国してもいいよと言ってありますので彼女としては権利を行使したまでで、既に長崎のお爺ちゃんからは飛行機代を出してあげるから長崎に戻ってきなさいという話がお婆ちゃん経由で娘に行っているようです。

ところが、日本に到着して二週間はお上の監視付きのようで、ビデオ付きの会話で本人確認が「ランダムに」行われるようです。ワクチン・ショットして帰国してるのならそこら辺のワクチン未ショットの人間よりかは安全かなとも思うんですが、そこはそこ、政府様の決めた基準に下合う必要があります。

とはいえ、今回のオリンピックではそこら辺のことを外国人選手団の役員や選手が護るとは到底思えないんですけどね・・・。

さて、明後日には娘を迎えに成田界隈まで朝から車を飛ばしていかねばなりません。前回、次女をピックアップしたときに比べれば、私も長女も既に免疫成立済みで、新型コロナに関しては相当安全な再会ができるのが何よりも嬉しいところです。


2021年6月24日木曜日

究極の宗教組織嫌い

最近カナダのBritish Columbiaで、215人の身元不明の子供達の遺体が先住民寄宿舎の跡地から発見された事が大問題としてニュースになっていました。

ところがつい先日にもカトリック寄宿学校の跡地から751基の墓標なき遺体が発見されたというニュース。ground penetrating raderを使ってのサーチだったようですが、私が全く道だったのは「カナダでは1990年代までに、先住民の子ども約15万人が強制的に国内139か所の寄宿学校に送られ、家族や母語、先住民文化から引き離された。寄宿学校では子どもたちに対する劣悪な待遇や性的虐待が横行し、4000人以上が死亡したとされる。この問題に関する調査委員会は、カナダが「文化的ジェノサイド(大量虐殺)」を行ったと結論した。」とAFPBBで報道されています

結局の所、カナダであろうがアメリカであろうが南アメリカの諸国であろうが、後から来た連中が己の住む場所を拡大して安住するという生き物としての原理に基づいて、元から住んでいた人々を情け容赦無く陵辱し、殺し、追い出し、子供達を親から強引に引き剥がし言葉を奪い、文化を殺し続けていたということ。所詮は悲しき生物の性です。

どこかで聞いたような話?と言えば今中国がやっているウイグルでの大虐殺と弾圧そのもの。時を変え場所を変えみんなやってる事は何にも変わらんですな。中国の場合は体制を脅かす宗教と遺伝子を持った異民族を漢民族化しようとしているわけで、必ずや「時間」という裁判官がこの人類の恥を白日の下に引きずり出して汚名の烙印を深々と現代中国の為政者共の顔に焼き付けることでしょう。

カナダの場合は有効活用されたのはキリスト教。神の名の下にといういつもいつも使われる全てのクソ宗教のクソ台詞。協会のインチキ聖職者共は心の底から正しいことをしているとして彼らなりの仕事をやっていたのでしょうが。

カトリックのみならず、現代でも何度も何度も協会における子供の性的虐待が大問題になっているクズの巣窟である各協会ですから当時はそれらを責められる機会が遥かに低かったであろう寄宿舎に置いては間違いなくおおっぴらに目を覆いたくなるような子供への性的虐待は横行し、親の庇護から剥ぎ取られた罪なき子供達が己の悲しい定めも知ること無く非業のうちに死んでいったことでしょう。

ナチスも「純血維持とアーリア人の優越性の証明」のため、という彼らなりの信念を錦の御旗に刺繍してユダヤ人や障害者達をガスで殺して何百万人という人体を焼き続けていったわけですが、ナチスと今回のカナダの件や中国などの話も、仕事を終えた後の違いは数のみで、やっていることの質にはほぼなんの差もないという気がします。彼らも殆どは熱心なキリスト教徒でした。(中国政府の場合は社会主義という名の宗教家ですが。)

詰まるところその時代における「正義」などというものは全てが終わった後に既に取り返しがつかない事になったあとに唱えられる意味のない呪文。その汚らわしい正義を精神的に支え続けたのは常に彼らの唱える「神の名の下に」という文言でした。

100歩譲って彼らの信ずるそれぞれの神が正しかったとしても、その名を使って彼らが成し遂げたのは巨大な階層性権力構造を持つピラミッド型組織の構築。現代でもXX派(バプティスト、メソジスト、プレスビテリアン)等という名前で信徒から金を集め続けて種々のサイズのピラミッドを創っていますが、共産主義、社会主義等も愚かな人間が作り出した形を変えた宗教組織です。現代の北朝鮮や中国、ロシア等で起きている結果を見れば誰かそれを否定できますかね?

いかなる宗教も金を必要とし始めた段階で、彼らの唱えるお題目がなんであろうと全てはピラミッドのてっぺんに立つ権力者への献金機関と変質します。詰まるところいかなる宗教組織も本来の神による人々の魂の救済機関ではないのです。

カナダのケースを挙げるまでもなく、結局は人の唱える正義なんて言うのは時代や場所や立場が変われば、すぐに正しさがぐにゃりと変わる程度の性質を持つということを常に心の真ん中において謙虚に己の言うこと、人の言うことを疑い続けることが大事なことだと思うのでした。

やっぱり宗教、というか宗教組織が大嫌いです。

2021年6月23日水曜日

オリンピックで感染の持ち込みは不可避

既に政府はオリンピックを実施することを決定。(場合によってはまだ無観客もあるようですが。)

恐らくも何も、これで「確実に」世界中の変異株が東京周辺から拡がることが推測されます。RNA virusの特徴そのままに予測された計算通りの速度で変異と進化を続け世界各国で独自の変異を蓄積し続けていることが報告されています。

今一番問題とされているデルタ変異株(旧称:インド変異株)が既に追加の感染性強化変異を獲得していて、その感染性の増強率がどの程度なのかという点に興味が絞られているようです。公衆衛生と統計学がその変異の極悪さを弾き出してくれるでしょうが、当初の「空気感染ではない」という希望的観測は多くのscientistの見解表明で残念ながら消し飛びそうです。

勿論、エアロゾルや接触感染は確実な感染ソースでしょうが、どうもそれだけでは収まらないケースがありすぎて、現実を直視しろというsuggestuonがWHOに突きつけられるようになってしまいました。

早めに入国してきているウガンダの選手団から当初「一人」発見されたコロナウイルスは既に現時点で6人にまで拡大。ウガンダの選手団はどのタイプのワクチンを使用したかはわからないものの、ワクチン・ショットを済ませてから入国してきているという前提であり、PCR検査はするもののオリンピック・パラリンピックの選手団に関しては現在行われている14日間の隔離措置は行わないと言う前提で動いています。

しかし、この超初期の段階で既に以下のような報道が毎日から上がっています。「入国後に感染が確認された選手や関係者は、2月にフランス1人、4月にエジプト1人、5月にスリランカ1人、6月にガーナ1人、ウガンダ2人。多くは来日直後の空港検疫で確認されたが、スリランカ1人は入国5日目、ウガンダ2人のうち1人も入国5日目に判明した。」これが今の段階で既に起きている事実。

2つの大会が終了するまでに、全世界から7万人がやってきます。さて、菅さんや都知事のおばちゃん、橋本ヒジリ子さんなんかは既に「時の流れに身をまかせモード」に突入していますが、この雰囲気おそらく太平洋戦争に突っ込んでいった時の軍部の空気なんでしょうね。既に政府内部では勝とうが負けようがやるしか無いと言うやつ。orz

この数日、既に緊急事態宣言は解除され、蔓延防止措置のみとなってこの緩んだ各大都市のうち、まずは東京から下げ止まり・リバウンドが始まっている印象です。

一ヶ月以上間に東大の研究者が言っていたリバウンドの開始は6月半ば過ぎからで、ワクチン接種の状況と効果次第で見通される感染の再拡大のシミュレーションが不気味なほどに予想通りのような状況になってきているのが気持ちを暗くしてしまいます。

我々はそんな事には関係なく粛々と院内でのワクチン接種率を可能な限り上げていくことが全てだと考えています。患者さん達を護るために粛々と粛々と!


2021年6月22日火曜日

私はUFO信じる派

なんだか最近は米軍の方でもUFOに関する動画の報告がアメリカのTVでもNewsとして報告されるような感じになってきてます。

なんでも、この25日には議会への報告という感じでその未確認飛行物体に関する比較的真剣な報告書が上げられるとかニュースで書いてありました。そのニュースソースをもとにアメリカの方を調べてみると、ワシントンポストに記事が。

PENTAGONもそういう画像のfootageをリリースするようになって来ていることには最近驚かされます。昔はそういうものの報告をパイロットやその他の軍人がするだけで「精神に問題あり」ということで昇進に差し障りがあると実しやかに言われていました。ところが、最近ではそんな単純な事でも無さそうで、正直に「一体何なのかわからない」という正直な姿勢を表に出しているのです。

事実は事実として認めだしていますし、防空と言う観点からみると少なくともレーダーに映る範囲では種々のものを記録に残しているのは昔から言われている事でまず間違いないのですが、ほぼ表には出てこないことばかりでした。しかし今後はどうなるんでしょうね。

最近はそれら物体の検出にも赤外線などを使ってトレースするようになってきたことで、レーダーには映らずともビデオには映るなんらかの超高速移動物体。レーダーに映るときなどには容易にマッハ5とかときにはオーバー20とか有り得ない速度でレーダーの画面上を横切っていくというその物体はまさに未確認飛行物体。

アメリカ軍の技術者が言うには「我々の科学技術よりも100年から1000年ほど先を行っているとしか思えない」という表現を使っておりますが、私が昔から考えているのは数学、物理、材料工学などの知識が人類とは比べるべくもないハイレベルのもので、我々が全く理解できないレベルの重力や次元に関する知識をベースにして地球の人々をまさに「観覧」しているのではないかというものです。

でも、これを荒唐無稽と考えるか否かというのはおそらく人によってスパッと別れるのでしょうが、そもそも無数にある恒星の周囲を回る更に多数の惑星があるのに、この無限の拡がりを持つ宇宙空間に我々レベルの生物しか存在しないということのほうがよっぽどの超無理筋の話。宇宙が我々だけしかいないなんて寂しすぎます。w

宇宙にいる生き物は俺様たちだけという傲岸不遜、無知蒙昧レベルの人間様の発想はある意味「恍惚レベルの多幸感」そのものだと思うのですが、こういった話は眼の前でホンモノを見るまで、そして見てさえも想像が及ばない人が沢山おりますので、話すだけ無理ですけどね。

もし100年前にみかん箱の上に立って街ゆく人々の前で「厚さ数ミリの四角い板を使って色と音のついた映画を見たり、世界の裏の人間と今起きている眼の前のことを中継しながら話せるし、その板には何十万枚の色付きの写真と人が動く絵が入っている上に好きな音楽をいくらでも演奏してくれるんです。計算だってお手の物、そろばんの名人の1000倍の速度で答えを出します!」とかいったら「病院行け」とか「ホラ吹き男爵」等と揶揄されて終わりでしょう。今その板は世界中に何十億台もありますけどね。

想像力の及ぶものは必ず実現するというのが私の信条。我々が消えたあと数世代下の世代が月には普通に、火星には冒険者としてこれまた行き続ける時代になっていないとは限りません。そしてその時の乗り物が重力を操る乗り物ではないと誰が言い切れるでしょうか。

少なくとも想像の翼を貧弱な眼前の日常で否定するようなことはしたくないなと思う私です。25日のアメリカの政府報告。どこまで踏み込んだものになるんでしょう。


2021年6月21日月曜日

遂に病院では誰にでもワクチンを打てるようになった!

4日前に書いた情報よりも更に一段大きな進歩がありました。

実は今日から病棟の患者さん達の一回目の集団接種が始まったのですが、一日に100人弱程度の患者さんにワクチンを打つことになります。今日も沢山の患者さんが病棟で椅子やベッドに座って待っていましたが、接種は淡々と進みました。

接種後も皆さんとりあえず何の副反応も無く無事に終了しました。認知症の患者さん達も不思議そうな顔をして受けられる方も入ればしきりに「ありがとう」を連発される方もいました。

ところが、これが終わって部屋へ戻ってみると一枚の通知が机の上に置いてありました。それは「病院職員の家族はどなたでもワクチンを打ちます。クーポンが未だ届いていない方でも構いません。」というものでした。しかも、この紙は本日全職員に配布されたようで、今後は「恐らくは」周囲の住民達も希望者であれば打っていくようになるものと推定されます。

何故ならば・・・以下の写真を見ていただければ御理解いただけると思いますが、大量の新型コロナ・ワクチンが既に我々のディープ・フリーザーに到着しているのです。しかも、このワクチン数は飽くまで第一弾の大量到着であって、次々に我々の病院にいかのような箱が届くことが決まっています。

上の写真の一箱がおよそ1200人分の一回分のショット。(既に少し使っています。)ですから、これが何回か到着することでドンドコドンドコと次々に希望者に打っていくわけです。

私の家でも息子や娘の分も含め「一体ショットは何時になるのやら・・・。」位に諦めムード状態でしたので、障害者手帳を持っている息子以外は最後の最後くらいかもしれないし、次女に至ってはアメリカに戻る時でさえ未だ打っていないかも知れない状態でアメリカに返すしか無いのかな?とちょっと悩んでいました。

しかし今回のショットによってどうやらそこに急に明かりが差してきました。次女の帰国するギリギリ直前には二回目のショットが終了して既に二週間経過しているという状況で帰国できるのではないかと思います。

そうなると我が家は新型コロナの感染に関しては相当安全になります。

長女のみならず息子や嫁さんも長崎の実家へ戻って夏休みを過ごすことが出来るのではないかと感じた今日でした。


2021年6月20日日曜日

家族で超久しぶりの焼肉屋

今日は父の日であることをすっかり忘れていました。

カレンダー上の季節の行事というものに殆ど何の関心も示さない人間ですのです。かろうじて注意を払っているのが子供達の誕生日くらいで自分の誕生日にもあまり関心がありません。まあ、50歳とかの大きな節目なんかは別ですけど。

さて、ソファの上で寝ていたところ無理矢理起こされました。目の前には白色の袋に包まれた緑色のラコステの箱があり、黄色いリボンが掛けられていました。その瞬間に今日が父の日であったことを思い出しました。(そういえばネット上でBVLGARIのバッグの宣伝とかは父の日用って書いてありました!)

その父の日のプレゼントを開けてみると、薄緑色のラコステのポロシャツが一枚、その下にはピンク色のハッシュパピーのシャツが更に一枚。その上にはラコステのソックスが更に一枚載っていました。

最近は服も買いに出たりしていませんでしたので、久しぶりの新しい服です。しかも夏服。今年の夏はこれを着て職場に行く機会が増えそうですね。

さて、その後は「何故か」夕食の話に・・・。私はどうでも良かったのですが、娘はビーガンであるにもかかわらず、兄の事を思ってか?幾つかアイデアを出したあと嫁さんと意見があって近所の肉屋に夕食を食べに行くことに。

歩いていける距離ですので5時半の予約に合わせてゆっくりと歩きながらお店へ向かうと人、人、人。コロナに関係無しで人はたくさん来ていました。煙が強力に吸引されるシステムですからほぼ人の呼気などは全吸い上げ状態なのではないかと思いました。

そこで、気の済むまで皆様に(特に肉好きの息子に!)ガッツリと肉とデザートを食べてもらいました。私はと言うとチョロチョロとでしたが、まあ美味しい肉は美味しいな、と言う事実を確かめる程度には食べました。

帰りは膨れた腹を抱えて帰り道にあるローソンに入って息子のお菓子と娘の好きなラテやプロテイン・ドリンク類を購入。

父の日は忘れていたけど良い一日でした。しかし、父の日っていうのは意外と新しい行事なんですね。

2021年6月19日土曜日

元教え子から5-ALAを貰った

昔の家庭教師の教え子(と言っても、彼女も既に40半ば過ぎですが!)からsupplementを貰いました。

この女の子、私に今でもずっと繋がりがあって、既に30年以上の知り合いで嫁さんよりも旧知の仲。今でも家族ぐるみで付き合っており時々季節の挨拶として贈り物を頂いたり送ったりもしています。彼女が毎週のように重要なポケモン・イベントやアップデートをLINEで流してくれるという点で、ポケモンに関しては今では逆にお師匠さんです。

彼女は大学を出たあと三菱証券に入社したのですが、その後は確か三菱UFJ証券になってその後更に三菱UFJモルガン・スタンレー証券になってと、外野から見ると訳のわからない統合再編の渦の中で揉まれ続けながらも、しっかりと全ての会社の中で生き残ってきた御仁です。

彼女から、景気の良い頃・悪い頃の話、そして証券会社というものの種々の醜悪な面に関する話等も聞いてきたのですが、いつも話はかなり生々しく、次々と入っては辞めていく証券会社の若手職員の話を聞いていると、証券会社の商売のモデル自体が成り立っとらんな~と内心思っていました。端的に言うと「無知な人間を騙す事で金を掠め取る」のが仕事と言う印象が拭えませんでした。

そのうちにネットでの直接取引がドンドンと大きくなり、講座の開設も値段の設定その他も全てネットで完結。そもそも会社でデスクに座って電話をかけ続けるというようなモデル自体が仕事としては爺さん婆さん向けのものと成り果ててしまいました。最近はアメリカからのモデルでは手数料自体を取らないシステムにまで進化してきており、平成までギリギリ生きていた取引モデル自身が消えていきそうになっています。

人の介在するシステムはどこまで生き残るか・・・やがてAIが高度な込み入った顧客の質問にもキチンと答え始めるでしょうから、人の介在自体がどんどん減っていくことでしょう。

と、ここまで書いてえらくその女の子のことばかり書いてしまいましたが、その子もつい最近長く勤めた証券会社を辞めて独立、彼女の兄貴がしている仕事を財務面から支える仕事に転職しました。

その彼がやっている仕事の一部に中国の取引先と種々の薬品を作る契約というのがあって、最終製品をFDAの審査に合うかどうかアメリカにまで送っていろいろとサンプル分析したりしているんだそうです。

そんな中で創っているものの一つに5-ALAというサプリがありまして、これが新型コロナウイルスに効くの効かないの等という事で長崎大学で大規模に実験されているようなんですが、これも彼らの所で作っているということで「コロナになったらのんでみて~」と有り難いような有り難くないようなお言葉付きでブツを送ってきてくれました。

今のところチョビっとはのんでみたものの無味無臭。残りは大事に保存しているのですが、値段を調べてびっくり。Amazonでちょっと前に調べたときにはX円で5袋だったのに長崎の報道が拡がってからというものアッと言う間に値段は5倍!世間の異様な反応に私のほうが驚いた次第でした。

彼女曰く、「製造元だから無くなったらまた送ってあげるから言ってね。」等と気軽に言ってくれますが、売れば高い代物。商売の邪魔は出来ませんので、おいそれとは言えません。w

しかし、まだまだ「臨床的には」効くか効かんかも判らんのに「金持ってる奴は払うもんなんだな」と驚いた次第であります。


2021年6月18日金曜日

病院の辞め方いろいろ

看護師さん達の退職にはいろいろとドラマがつきものです。

我々医師の側から見ると特に挨拶も無しで辞める看護師さんとか、半年くらい前からそれなりに種々の言動から「振り」を入れてきて辞める人、辞めない人人それぞれ。辞める辞めると言っていてももう十年も辞めてないという人もおられるようですが、本当に何の前振りも無しにスーッと辞めてしまう人も。むしろ、本当に辞める人というのは淡々と・・・と言う感じが多いと感じます。

しかし、そうではない場合も。例えば、今回のコロナ病棟に即応看護師として入った若い男性看護師さんは自分から希望して病棟に入っていったのですが、一ヶ月経ったあと急に病院に来なくなったっと思ったら、弁護士から病院の看護部長に電話が入って「辞めさせてもらいます。」という一報を受け取ったとのこと。部長さんは「今どきの若い人って病院を辞めるのにもいちいち弁護士さん経由で辞めるのを伝えるのかしらね?」等と訝っておりましたが、まあとても標準ではないと思います。ハイ。ただ辞めるだけなのに自分の口から直接は言えないんでしょうかね。

他の病院で働いていた人で私の勤務先に来る看護師さん達の中には、以前勤めていた病院が「辞めさせない」為に最後は御主人が病院に行って辞めさせることを直談判せざるを得なかったりするようなこともあったようですが、そういった例も世間にはあるのかなと驚いた事があります。しかし、なかなか辞めさせてもらえない!と言った事は他の看護師さん達に伺っても比較的無いことではないような印象を受けますね。まあ、どこでも人手不足は常態化しておりますから。

大学病院のようなところは毎年大量の人が入ってきて大量の人が出ていくような新陳代謝の激しいところもありますが、それは多くの場合において付属の学校を持っていることもあり看護師さんの卵を次から次に孵化させることが出来るからでしょう。

我々の病院では「来るものは拒まず、去る者は追わず」に近い状態ですので、最近はいつも看護部長には「もう少しくる者も去る者も慎重にセレクトしてくれませんか?」とお願いしております。要するに、去って欲しくない人がある時はもう少し留め置く措置をとって貰いたいし、面接で履歴を聞いて次から次へと毎年のように病院を変わっているような人物は最初から採用を控えてくれれば等と考えるのですが、なかなかそうもいっていない様でして、上述のような変な看護師さん出てくるわけです。

人の流れは川の水のようなもの。水の源泉はいろいろと変わっても川の存在は毎度ほぼ変わらず。長い歴史の中では川の流れる筋自体は変わりますが、それでも川の存在が消えることは滅多に無いものです。

我々医師も含めて多くの人は置き換えの効く補充要員ですし、そうでなければ組織は回りません。誰か一人が消えたら病院が倒れるようなことはあってはならないわけですから。


2021年6月17日木曜日

ダメな名古屋市と出来る愛知県

院長から良い知らせが入りました。

先日、院長と他の愛知県の精神医療関連の重鎮が大村知事に愛知県の精神科病院における新型コロナ・ワクチンの接種に関する陳情に伺った所、非常に肯定的なお返事を頂いたとのことでした。今回のコロナ禍における医療従事者へのワクチン接種の次に来る65歳以上の方々への接種のみならず65歳以下の方であっても、「入院患者さんでワクチン接種の御希望のある方は構わず次々に接種を行って頂きたい。」とのお話。

例えクーポン券が今の時点でそれぞれの患者さんに届いていなくとも、患者さんで希望される方や意思表示が出来なくても御家族の御希望で接種を御希望される方には是非打って差し上げて下さいとの事。病院内でまだら模様にワクチン接種をするよりも、絨毯爆撃のように希望者その他の病棟内の方々をなるべく高頻度で接種することでいわゆる「集団免疫状態」を作り出すことが出来ますので、希望のある方にはGOです。

最近は硬直的に対応している役所を叱りつけるような状態で河野大臣が積極的かつ柔軟な接種を強く是認・推奨していることもきっと大きいのでしょう。このエリアにおける責任者の「強い」推奨があるのですから各都道府県も安心してそのようなアクションを取れるというものです。

Twitterでも、硬直的な対応をした役所に関して文句を上げた人間に対して新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣自身がどこの自治体ですか?と、直に自治体名を投稿者に問い合わせる事態に。w

今回、大村知事は接種用のクーポン券がもし届いていなくても希望者にはドンドン打って下さいとのお話をしてくださったので、接種用のクーポンは記録をきちんととっておいた上で最後にマッチさせて国に報告、最終的に払って貰えば良いわけですが、万一国が「払わない」と言っても心配せずに打って下さいとのこと。愛知県が払いますから!という太っ腹なお話・・・というか、本来自治体の長というのはこの程度の肝の座り方であって宜しいのではないでしょうか?

政治家は顔ではありません。w

それに比べて名古屋の河村某ときたら・・・いまどき誰も使わんようなアザトイ方言丸出しで大村知事と国に噛み付くばかりで名古屋市の魅力を発信できず。強いのは選挙だけでございます。


2021年6月16日水曜日

長女はマトモに帰国出来るのか?

外務省や厚労省から目まぐるしく追加される新規情報。

入国時のコントロールなども、本当に数日と経たないうちに新たに追加される水際(対策)強化措置のエリアが拡大されたり縮小されたりで、本当に毎日気をつけておかないと何か大事な情報を逃してしまうんではないかと気になります。

例えばここの情報を見てみるとよくわかりますけれども、ほぼ毎日何らかの対象地域の変更がなされています。多くの情報は流動的ですが、結局の所、日本に帰ってきた時点で、出発72時間以内の検疫証明を取得して日本にやって来ないことには飛行場で撥ねられてしまうことになります。

その時点で必要とされる検疫証明書を持っていなければアウト。実質的にはやはり鎖国の継続と行って全く間違いではありません。以下は外務省からの記述。

検疫の強化  
令和3年3月19日以降、全ての入国者(日本人を含む。)は、出国前72時間以内の検査証明書を提出しなければなりません。検査証明書を提出できない方は、検疫法に基づき、日本への上陸が認められません。出発国において搭乗前に検査証明書を所持していない場合には、航空機への搭乗を拒否されます。検査証明書の取得が困難かつ真にやむを得ない場合には、出発地の在外公館にご相談ください。上記に加え、引き続き、令和3年1月8日の決定に基づいて、当分の間、入国拒否対象国・地域からの渡航か否かを問わず、全ての入国者(日本人を含む。)は、入国時の検査を実施の上、検疫所長の指定する場所(自宅等)で14日間待機し、国内において公共交通機関を使用しないことが要請されています。また、令和3年1月14日から当分の間、入国者全員に対して、入国時に14日間の公共交通機関不使用、14日間の自宅又は宿泊施設での待機、位置情報の保存、保健所等から位置情報の提示を求められた場合にはこれに応じること等・・・

と言う記述があります。やらないといけないこと守らないといけないことてんこ盛りですね。そして、厚労省からはここにあるように、提示すべき検疫証明書の必要な内容に関する一定の形式が示されています。英語版はこちら

もし、入国時の検疫証明書が無効とされた場合には以下のようになります。

検疫官により、陰性証明が無効と判断された方につきましては、検疫所が確保する宿泊施設等で待機いただきます。入国の次の日から起算して3日目に検査を行い、陰性と判定された場合、位置情報の保存等の誓約をいただき、入国の次の日から起算して14日間までの残りの期間を自宅等で待機いただくことになります。

面倒くさいですよね。(勿論陽性の場合は更に面倒なことに!)全体像はここを見ていただけるとわかると思います。新しくはないですけど、民間の会社が手短にまとめてくれて概ね間違っていない情報はここにあります

とりあえずはPCR検査後に私が長女を東京でピックアップしてあげることが第一歩ですね。

ハー、なんだか面倒くさい時代です。w


2021年6月15日火曜日

災害に備えるのは良いけれど

先日玄関口の倉庫を片付けていたら大量の缶詰が出てきました。

これは一年以上前にディスカウント・ストアで災害という「もしもの事」があったときに少しは家族が食いつなぐ事が出来るようにと買い込んでいたものの一部でした。その他にも買っていたものはサトウの炊き込みごはんとか、水とか・・・。

あと食べ物ではないのですが、ポータブル・トイレのセットならばおそらく家族が二週間くらいは普通に過ごせるレベルの物が揃っています。少し前に少しずつ買い揃えているキャンプセットもなんとなく役に立たないものではないのですが、家の中ではあまり役に立ちません。

問題はこういった備蓄用の食料を無駄にさせない為には「代謝」させなければならないということです。いくら長期保存が効くとは言え、缶詰も賞味期限、消費期限はあります。今回発掘した缶詰達はサバ缶などを中心に魚物がほとんどなのですが、既にその間の裏の日付は先月で切れていたり、2-3ヶ月で切れるものがほぼ半分でしたので、今回の発掘はまあ幸運でした。

やはり年に一回程度はディスカウントストアでこういったものの「仕込み」をしないといけないなと今回ちょこっと反省した次第でした。

この中で消費期限が一番長いのは実は五年持つというお触れの羊羹のブロック。これは最強です。あとは缶詰、切り餅等なのでしょうが、これらはやはり基本的に災害時にカロリーを維持してくれる物が多い印象ですね。

よく聞く長期保存食としては乾パンなどもよく売られていますが、乾パンというのはガチガチに硬い不味いビスケットと言う感じで、そもそも余りにも買う気が起きません。やはり消費期限が近づいた時に「ある程度は」普通に食べられるものが欲しいですし、災害時だからこそ可能であれば美味いものが食べたいですしね。

サトウの炊き込みご飯は次女が大好きですので、置いておきさえすれば次女が勝手に消費してくれますので、これはもう少し買い込んでおいても良いのかも知れません。

まあ、結局の所はこういったイザという時の備えは使うチャンスが無いまま何度も何度も何十年も無駄に買い足され、代謝されるのがベストなのには間違いありません。


2021年6月14日月曜日

新型コロナと名古屋の今

やっと名古屋の新型コロナ新規感染者数も落ち着きを見せてきました。

世間では第四波と言っていますが、昔からのカウントをきちんとしていくと名古屋では実質的に第五波であることは何回か書いてきました。実際のグラフを見ると下のような感じですね。
一時期一日600人をカウントしていた新規感染者数も遂に100人台にまで降下はしてきていますが、勘違いしてはいけないのはこの数字でも2つ前のピーク時とほぼ一緒だということでしょう。院内の感染症会議でも医局会でも実際にはこういった点を常に強調し、間違っても気を緩めない様にと話をしています。

どこからかスーッと忍び寄るようにウイルスを持った無自覚の無症状者が近づいてきて、罪も無きまま感染を拡大させると言う状態ですから、我々が出来ることと言えば現時点ではまさに三密回避を標語とするソーシャルディスタンスの確保、窓の開放やマスクの着用などを淡々と継続するしかありません。

なにしろ、6月12日の時点で退院は総計45,986人、施設入所246人、自宅療養1,687人、調整123人、入院調整4人、軽症無症状430人、中等症278人、重症74人、死亡888人となっていますから、検知された中で死亡率は約2%!これだけ社会全体が経済的、人的犠牲を払ってインフルエンザがほぼ完全にゼロになるほどまでに抑え込まれている状況でさえこれほどの人的被害。間違いなくスペイン風の時代と同様に歴史に刻まれる世紀の感染症に残念ながらなってしまいました。

近い将来、抗ウイルス剤としての低分子化合物が登場するまでは本当に防御的な方法論しか取れないところが医療従事者としては苛立たしいところですが、全世界が金と時間と人をガッツリつぎ込んでもおいそれとは出てこないわけです。間違いないことは今多くの製薬会社や大学が、この抗ウイルス薬の作成のためにスパコンのリソースをガンガン使っているであろうということ。分子設計を行った上でまず登場するのはどのタイプなのか?

Binding inhibitorが出るのか、それともenzyme modulatorのようなものが先に出るのか。全く先は読めませんがvitro levelでは有力候補は一杯出ているはずで、今後はそこから更に激しい先陣争いが繰り広げられていくものと予想されます。

しかしそれまでにワクチン接種率が十分に伸びて、イスラエルの様に感染者数が大激減して欲しいものです。

早く出てこい治療薬!

2021年6月13日日曜日

医師を脅すクレーマー

病院というところはいろんな人がやってきます。

特に我々の病院は精神科が大きな部門を占めていますので、ありとあらゆる珍奇なクレームも「普通のクレームに被さるように」到来します。

院内にはその様なクレームに対応するチームも居りまして、種々の技を使ってそういう類のクレームを押し返していくのですが、そのチームの対応を見ていると、対応する人によって種々のスキルの違いはあるものの、基本的に理詰めで淡々とクレーマーの質問に答えていくとか全部のクレーマの叱責に「御説御尤も、誠に申し訳ございません」と言う感じで応えていつの間にか終わらせている人等、種々の方法で対応しているようですが、時々医師の方に直接電話を入れてくる人間がおります。

そもそも仕事中にそんな電話を繋げてくるアホな事務も事務なのですが、間違って入ってきたときには外来なんかの業務が滞って大変な迷惑。それでも、無碍に突き放して切るのも失礼かと思って対応し始めるとこれがどうして・・・。

「おい、俺の親(長年通院や入院治療をしている統合失調の方)がそこに行っているんだが、どうしてジェネリック出すんだ!ジェネリックの降圧剤出して俺の親の血圧が上がったりしたらどうするんだ!」とのお電話。

そこで、当院での処方は厚労省の指導に則って多くの薬を既にジェネリックに替えており、一つづつ替えていきながら効果に問題がないことを見極めて院内の処方の多くをそういうものに替えて患者さんの御負担も下げています~というような説明をした所、「俺の所にはジェネリックは出すな。」との話。当院では以前から理事長がいろいろと患者さんの利便性を考えて院内処方箋だけで処理しておりますので、もしどうしても当院の処方で我慢できないようでしたら他院を受診されてそちらでオリジナルの薬を処方していただくというのがベストだと思われます~とこれまた淡々と返した所、「あんたの名前を教えろ。」と言われましたので「Aと申します。」と淡々と応答。

すると「俺が暴れたら大変な事になるぞ!録音しとるんやからな~」と返されましたので、「それは脅迫ですか?」と冷静に返すと、暫く沈黙があって「・・・違うけどな!」と言う感じの捨てぜりふを残してガチャリと相手側が切りました。

実は私、こういう脅迫を吐いた時点で相手側の完負けというのを理解しておりますので、これで話は終わりです。w

一応事務局の方にはこういった一件がインシデントとしてあったということをリポートに上げて連絡をしておき、この患者の親族からコールがあったらよろしく~と話をしていたのですが、何の音沙汰もありません。

最近は病院も悪質なクレーマーに対しては躊躇なく警察を呼びますし、勤務先の病院はありとあらゆるシーンで警察の無理を聞いておりますので、そういうリクエスに対しては逆に大変親切に対応してくれますので、何も恐れるものはありません。

患者「様」と呼び出した頃から勘違いクレーマーが飛蝗のように湧き出してきたようですが、その効果は極小です。逆にお手々に輪っかが掛かったり病院への接近禁止令が出されたりして哀れな結末を迎えることばかり。

北九州などで仕事をしていた友人達に聞くと、あちらには物凄い職業的クレーマー団が居たりするそうですが、そういうのに比べたら愛知の素人クレーマーはまだまだウサギさんの様に可愛いですね。

2021年6月12日土曜日

偉大なエッセイスト達

改めて文章の達人というものは居るものだということが痛いほど理解できました。

練達の文章には時折出会うことがありますが、だからと言ってそれを継続的に出し続けられるわけでもありません。要するに出されるもの出されるものほぼ全てが素晴らしい読み物となっているもので、それを記した人の知的バックグラウンドや想像力、人生経験などが静謐な筆致の中からまさに「溢れ出す」ようなものは私の狭い知識の中ではやはり十人程度でしょうか。

無論、自分が識る「人」の範囲は狭く、読書の量にも当然限界はありますが、この100年の中で万人に愛され質、量ともに抜きん出た現代的エッセイストを三人挙げるとすれば私的には寺田寅彦、向田邦子、星新一の三人となるでしょうか。

軽妙洒脱という表現が俗に思えるほどの熟れた文章はどの一文を読んでも読んだあとに「・・・」と言う感覚が残ります。「・・・」の部分には驚嘆、安堵、畏怖、感心などがよく入るかと思うのですが何れの文章も本当に自然にこんな素晴らしい文章がペン先から流れ出してくるのだろうかと思えるほどの読み易さを備えています。

恐らくはその明晰な頭脳の力によって、書こうとする内容の選択や起承転結の構成などが凡人とは違うレベルで自然に湧き出てくるのでしょう。しかし、よく周辺のお話を調べると例えば向田邦子は遅筆で有名であったことも記されていますし、周りの凡人には気取られぬ範囲で達人なりの格闘が夫々にあったのでしょう。

寺田先生は物理学者としても著名でしたし、一般の随筆のみならず科学随筆などでも超がつく一流の文章を認めているのは誰もが知る所。星新一はその恐るべきSFの数々を通して万人を畏怖させるレベルの発想の柔軟さで知られています。また、向田邦子は女性の視点を少し超越したような、しかし女性ならではの柔らかな視線で世相や自分の周辺の何気ない出来事をサラリと綴ることで多くの我々世代から少し上の読者をはじめとして幅広い年齢層にファンを抱えていました。

最近、人から頼まれて種々の文章を書いたり構成を頼まれたりする事が増えてきたのですが、最近読み直しているこれらの人々の文章に触れるにつけ、その隠された技巧の高さとそれを見せない自然さに慄き、はるか上空を飛ぶこれらの人々の洗練の度合いに強かに打ちのめされる自分を感じています。


2021年6月11日金曜日

明日は我が身・・・

暫く前にある先生が病気になられました。

幸いにしてお亡くなりになるような事はなかったのですが、まだ60代半ばの先生です。当院で内科外来の一日分の診察を依頼していたのですが、ある朝外来に行った所外来主任より「A先生が急な御病気でお倒れになってこれから少なくとも一ヶ月は来られないと大学から連絡がありました。」との急な知らせ。

思わず「えっ、どういう事!?」と言う感じで聞き返すとその時点までで判っている範囲の詳細な情報を私に伝えてくれましたが、脳梗塞ということで大変に衝撃を受けました。基本的に私の日常臨床でも脳梗塞や脳出血などはよく取り扱う疾患ですし、大学病院などに送り出したり、大学病院から安定期に入った患者さんを受け容れてリハビリを行ってもらったりしています。

今回の一件では先生がまだお若いこともあり、常に種々の御相談にのって頂いていた先生であったこともあり、我々にとっても大変衝撃的な一件でした。以前より高脂血症や高血圧という問題を抱えて居られたというのは知っていたのですが、医者も人間。病魔は平等に人を襲います。

御容態は安定的だということだったのですが、だからと言ってそれが回復を意味しないのが脳血管疾患の嫌らしい所。発語や感情表現、運動能、感覚等々ありとあらゆる人としての機能の制御塔ですので、本当に脳血管一本の「詰まり」だけで人の人生は大きく影響を受けます。

こうやってA先生の話を書いてはいますが、こういう話はまさに「明日は我が身」であって、こういう文章を書いている私自身「いつでも」そして「どこでも」起こり得るのです。

「俺が倒れたあと家族はどうなるのかな~」等と考えることも出来なくなるような事になることも十分あるわけで、まあこればかりは神のみぞ知るということになります。「健康長生き」言うは易く実現は難しです。

実際事故や病気でこのブログが突然更新停止って言うことになっても所詮は自分の備忘録の延長ですから誰も困らないのですが、記録を消してもらうために家族に万一の時のためのIDとPWをどこかに残しておこうかな等と考えることもあります。w

しかしまあ、こういうのはなるようにしかなりませんわね。正直。人生も50年を超えてくるとある程度の諦観も必要でしょうか。



2021年6月10日木曜日

「出来るけどやらない」=「出来ない」

『できるけどやらないだけだ』と自分に言い聞かせている間は、『できない』ということを別の表現で言っているに過ぎない。

上の言葉は天才物理学者リチャード・ファインマンの名言のひとつなのですが、やっぱり実行力のある人を見ていると、まさに上の言葉を地で行く人こそが壁を突き破るのだと素直に理解できる様な話が私の周りの小さな世界でさえ頻繁に出てきます。

何かで最後まで突き抜けていく人にはその人を動かし続ける単調な力強さがあります。結局の所、成功しようがしまいが「考えながらやり続ける力」を持った人が私の周りにいる成功者達。経済的な成功、学術的な成功など目に見える形での成功も幾つかに枝分かれしますが、結局どこでも人生のどの局面においても一回も力を入れることのなかった「怠け者」はよっぽどのことがない限り成功はできないという話。

身近でも、病気で障害者であっても頑張った末に立派な会社を興した人。研究者の世界でも途中20年以上本当に全然まともに結果が出なかったのに、最後にはノーベル賞を受賞するような世紀の発見に至った人物。出来るけどやらないっていうのは小中学生のみならず、我々大人でも全く普通に「使いがち」ない言い訳。このセリフを吐くぐらいなら最初から「出来ない」と言い切るほうがまだ醜くなくて潔いですね。

仕事でも勉強でもみっともない言い訳を連発しないためにも「出来ないけどやらないだけ」等という恥ずかしい言葉よりも「どうやったら出来るのかを考え続ける」という言葉をいつも信条として生きていたいものです。

繰り返しになりますが、周りの人々のことを思い出しても、やっぱりいろいろと前向きな人というのは最終的には何かを掴んでいるというシンプルな事実。結局は失敗使用が成功しようが、賽を振り続けない人は人生ゲームでマス目を先に進むことは出来ないという話だと思います。

何かに真剣に取り組むからには何事も一生懸命したいものだなと反省しつつ学んでいく日々です。その為には身近な人間に己の目標を最初に宣言してそれを形にしてしまうというのが手っ取り早いのではないかと。

さて私、何を宣言しましょうか?小さいけれども病院で最近宣言したのは「禁煙外来の導入」でしたが、それはもうほぼ形になってしまいましたので、次の「何か」を探すこととします。

2021年6月9日水曜日

患者さんの病院での時間潰しをお助け!

入院中にはなかなか時間を潰すのが難しい患者さん達が居られます。

例えばある種の膠原病で肺のダメージを強く受けており、ベッドからはその横に置いてあるポータブルトイレくらいに移動することくらいしか出来ないような患者さんにとってはリハビリを積極的に行うことも出来ず、感染症の予防と肺癌の発生のスクリーニングをする程度が日常となっている場合、ベッドの上でウトウトしながらラジオを聴いたりする事が多くなりがちです。

ところが、こういった患者さん方は頭脳の方はしっかりしているというパターンがごく普通。こういう方々の時間の潰し方はテレビやラジオだけというわけもなく、病棟に置いてる活字の書いてあるものを片っ端から読み尽くす事も多々あります。漫画も単行本も文庫本もナンプレも。それでも療養型の生活をしている患者さん達はどうしても入院が長くなりがちで、100冊程度の本や漫画ではそのジャンルに関係なくアッと言う間に読み尽くしてしまうことを何人もの人で目撃しました。

そこで、私は個人的に自分が読み終わった漫画を期日が過ぎたらドカッと病棟に持っていって寄贈します。(主にゴルゴ13ですが・・・。)あとは更に本を読みたがる患者さんに目星を付けて、個人的に「貸本屋さん」をする事があります。ただし、最近はコロナ禍の為にこういった事がなかなかストレートには出来ないのが頭にきますが。

びっくりするのはやはり病床にあろうがなかろうが本好きは本好きという単純な事実。人によってはものすごい量の本を次々に読んでいくため、私自身が毎日結構な量の本を持っていっても直ぐに読み切って次の本!と言う感じの遠慮がちのリクエストが来ます。しかも、お互いが更に慣れてくると「先生、この本の内容良いんだけど重いわ~。」とか、「ノンフィクションお願いします。」とか、「ハッピーエンドの話はないですか?」等との遠慮がちな囁きかけも。

幸い、家の本棚には日本に帰ってきてからの分だけでもかなりの数の購入された本がありますので、取り敢えずは供給が尽きる事は無さそうなのですが、こちらも結構性別や年齢などを勘案しながら「配本」に気を使います。w

患者さん方の頭脳を衰えさせないためにも、入院を少しでも有意義にしていただくためにも微力ながらお手伝いさせて頂いております。


2021年6月8日火曜日

「Believe」 いい映画でした

Green Bookを観終わったときに画面の下に次のお薦めが幾つか出ていた中の一つにBelieveというのが混じっていました。

どの程度の作品なのかは判らないまま最初の数分を観てみると、Harvard Lawに入学してきた「どこからどう見ても」極少数の女子学生が主人公っぽい話でしたので、何気なく観始めましたがこの女の子がGinsbergという名字で呼ばれているのをみて「あ、ユダヤ系の女の子の話か」と言うことはすぐに分かったのですが、その後は次第にそれが性差別と闘う女性の話へと移っていきました。

観ながらずっと「ギンズバーグ、ギンズバーグ、、、、どっかで最近聞いた名前やな・・・・。誰やったっけ???」と感じながら観続けるうちに映画の真ん中あたり頭の中に雷が落ちたように思い出した。そうです、ルース・ベーダー・ギンズバーグ!アメリカの連邦最高裁判所判事として四半世紀以上にわたって君臨したリベラルの重鎮だと。相変わらず愚鈍な俺。

そもそも、それを知ったのはアノ糞大統領としてトランプが最後に放った連邦最高裁判所判事の入れ替え工作(実際は共和党の重鎮達による必死の工作と言われています。)でバレットを強引に指名したことで、リベラルや民主党の強烈な反感を買ったときに、死の床で戦ったあとにいきなりこういった指名が行われたその「置き換え前」の判事がこの人物だと知った事でした。

ところが、よく調べてみるとこの方はアメリカでは小学校低学年でも授業などで教えられる機会があるほどの人物だという話。いわゆる超がつくような有名人・偉人だったのですね。

女性につけられた、当たり前と思われ「議論の対象にさえなっていなかった」見えない法律上の鎖を解き放つだけでなく、男性と女性の法律上の差別を「双方向から」解決してきた偉大な人物。我々が今享受している多くの当たり前と思っていることは実は世界各国で命のやり取りを長い間繰り返した結果として手に入れた権利だということを今一度思い返す良い機会となりました。

国王に恣意的に生殺与奪の権利を持たれないこと。裁判無しでは罪は一切決められないこと。職業を選ぶ自由。教育を受ける権利。法のもとに男女の差別がないこと。人種による差別はこれを認めない。信教の自由。言論の自由等々の少し考えただけでもズラズラと上がってくるこれらの自由や権利は人類の長い歴史の中では本当に極々最近、そして多くの国ではまだまだその多くが認めらていないもの。

映画の中身を話すとこれから観る方にホンマに申し訳ないので、一切のネタバレ無しでアマゾンプライムビデオで観ていただければと思います。


2021年6月7日月曜日

すぐにマシンが人を殺す日は来る・・・

昨年だったでしょうか、ロシア軍がナゴルノ・カラバフでアゼルバイジャン軍にドローンを使った一斉攻撃を受け、お取り飛行機などと組み合わせて実質ロシア軍が看板兵器とする種々のレーダー網を物凄く効率的に攻撃制圧したような記事がありました。当然、ロシアは大変な衝撃を受けたという話。

ところが、ネットで調べてみるとアメリカのDARPAもAIと組み合わせたドローンによる敵の識別と攻撃システムをかなりのレベルで組み合わせていて、軍の内部では「人」がそれにどこまで関与するのかというのが大きな議論の中心となっているという話。当たり前というか、実際には議論を尽くすべき物凄く繊細で重要な問題だとは思いますが、恐らくは確実に、直ぐに歯止めは効かなくなるでしょう。

そもそも、アメリカ軍内の研究結果では既に人が関与しないほうが効率的に攻撃(要するに殺傷!)できるというレベルに到達していると言う話で、それを阻止というか中止できるのは人間のみと言う話。もし、仮にシステムを乗っ取ることができれば、最近の近未来を描写した映画に頻回に出てくるような監視、連絡、殺傷を容易に行うようなドローンシステムが何時でも我々を襲うことが出来るわけです。

既に今のドローン技術は物凄く遠くからズーミングで我々を監視するシステムが出来上がっていると言われています。我々の知らない所で、知らないところから現れたドローンによって知らない人から監視され、場合によっては攻撃を受けるという、夢は夢でも単なる最低の悪夢。

種々のドローンも猛烈な勢いで進化が進んでいて、恐ろしいほどシンクロナイズされた動きがよく中国のビデオなどで出てきます。更に飛行速度も到底人間の足などでは逃げ切れるわけもない速度ど正確に追いかけてきます。狭い所も何のその、電波が届くところはどこまでも来れますし、頭脳を持って周囲の状況を認識しながら自律飛行できるタイプのものはそもそもバッテリが続く限り地下数百メートルのトンネルの中でさえガンガン追跡してきます。

しかも、ドローンのサイズも巨大なものから極小のものまでよりどりみどり、勝ち目自体がありません。対Drone兵器の開発も素晴らしく進んでいるようですが、空のみならず、地上を走る頑強な四足歩行型ロボットも既にマシンガン、ガトリング・ガンを体の脇に積み込んで攻撃が可能になっているものが存在しています。対戦車兵器レベルのもので攻撃して初めて破壊できるような頑丈さをもっているという恐ろしさ。ロシアとイスラエルは既に敵を見つけて襲いかかり自爆するというドローンを発表済み。国によってはもう倫理の歯止めなんてありませんので開発は止まりません。

正直、ほんの10数年前であればまだまだターミネーターの映画の中でのみ出ていた世界が既に眼前に展開されているというのが今日の現実。

今は冗談の様に考えられていても、水の中、空、地面の中まで動き回るようなまさに驚くような「想像で考えられる限りの形とサイズ」のドローン達が人の周りをうろつく事になるでしょう。

ターミネーターが制作されたのは1984年ですが、最悪のシナリオが本当に現実になるリスクが過去にかつてなかったほど高まっているのが今の世界になってきました。最先端の科学技術と自己完結型の正当性が結びついたときにこそ、いかなる残虐な兵器も必ず対人兵器として使用されます。

原爆でさえそうでした。局地戦の多発が予測される今後の世界の紛争では恐らくは何の躊躇いもなくこういった兵器が人を殺す時代がそこに来ていると思われます。そして多分、ドローン自身が起こすfriendly fireによる友軍の誤射も・・・。

死ぬ時はAIにだけは殺されたくないもんですな。


2021年6月6日日曜日

江頭2:50復活!!

ワンクールのレギュラーより一回の伝説

それが江頭2:50の座右の銘だとよく言われますが、まさに表面的な行動は全てが狼藉者で括られるような行動で表されます。w 基本的に多くのアンケートでは「女性に対して行われると」必ず大変ネガティブな結果。

芸人というのは命をかけて笑いを取る!という言葉を芸人の定義とするのならば、江頭こそはまさに命知らずを地で行くような男だと思います。私が江頭を知ったのは大学生の頃で、大川興業の人間としていつも警察に警笛を鳴らされそうな芸を連発している危ない輩が居ることをテレビやビデオで観て知っていました。しかしそれでも当時はメインの活動は大川興業の中でのone of themと言う感じだったと思います。

それが次第にピンとしての活動が増えていく感じになっていったのですが、彼を忘れさせない一人の芸人として脳裏に焼き付けるきっかけとなったのはテレ東で放送されたトルコでのオイル・レスリングでの肛門でんでん太鼓での一件。トルコ警察に逮捕されるわ、群衆が暴徒となってもう少しで江頭は殺されかけるわで大変だった一件です。その時思ったのはいろんな意味で「ああ、江頭は危ねーわ」という一言。笑いのためなら命は捨てるっていうのは後々ネットが発達して彼のいろいろな行動から「嘘じゃない」と何度も確認できましたが、あれが最初の衝撃的な1ページ目でした。

その彼が暫く前から病名は告げないものの、体調不良でYoutuberとしての活動を休止していて、大変心配していました。ところがその彼がネットで復活。
江頭は「自分の映像を見ることで死にたくなった奴が一人でも生きることを選択してくれれば良い」というような趣旨のことを言っていますが、今回はエガちゃんから「俺を見ろ!笑え!」と言われた部分とその後で図らずも笑いながら泣いてしまいました。
実はエガちゃんって人を幸せにする男なんです。ビデオをいろいろ見ていると本当にそれがよく解ります。

実はシラフでは異様な照れ屋で常識人という話があるのですが、いろいろな話を聞いて判断する限りでは全くそのとおりだなと思います。狂気の笑いは計算された正常な判断力の延長上に登場するのだと信じます。

江頭2:50、実は私より3週間ほど早生まれの同学年の九州人です。同い年、同じ九州出身だけど、彼の病の話を聞くにつけ「そういう歳になってきたんだな」と思う自分も居ます。

これからもエガちゃんが突き抜けた人生を送ってくれることを強く望む俺でした。


2021年6月5日土曜日

テスラが危なそうで試乗する気が起きない

イーロン・マスクのような野心と才能と気力に溢れ、ビジネスを起こす人が創ったのがテスラという車だと認識しています。

先日、長久手のモリコロパークに犬の散歩に行ったときに、あるカーメンテ会社の展示でテスラが二台展示されていました。モデルSとモデル3だったのですが、やっぱり印象は高級なチョロQというもの。

実際にそのオーナーである方にお話を伺っていろいろと「へ~」というような話が出てきて、最初に思っていた「印象」というものがあながち間違ったものでもないことを確認できました。それは基本的に「俊敏に動き回るPC」というもの。

大きな一枚パネルにすべての情報を表示し、そこで全てのコントロールを行っていくのは確かに斬新ですし、プログラムを更新する事でアッと言う間に車の機能を変えていくとうことが出来るというprogrammableなかなりのレベルの自動運転車なのでしょう。

ところが、ここが実際に私にとっての怖い所でして、人と車の関係が「自動運転」と言いうキーワードを通じて人をアシストする運転支援システムが、実際には人の運転能力を奪う方向へ向かっているのではないかというように思えるのです。それはやがてそうなっていくのは致し方ないのでしょうし、爺さんや婆さんになって車をスマホで呼び出して、そこに乗り込んであとは行き先を告げておけば1,000キロ先でも起きたときにはもう着いているというような時代は来るでしょう。そのうちですが・・・。

ところが、今の時点ではあまりにも色々なシステムが過渡期、かつ実験的なものが導入されていて、それを購入した人間がまさに「モデル」として金を払って実験のモデルにさせられているような気がするのです。
運転手のみならず同乗者の命をも預ける高速移動手段であるだけに、実験的な手段はやはり家族や自分が乗るにはその生命を「賭け」の対象にはとても出来ないという気持ちがあります。

そもそも、今まで載せていたPanasonicの電池を中華製の電池に載せ替えるというのが一つ恐ろしいということ。最近、中国ではバスに乗せている電池が立て続けに爆発していますし、以前のアメリカでの自身の経験でも中華製乾電池は液漏れが酷くて、自分の電気機器を護るためには「いくら安くとも決して手を出してゃならない」という私の中の決まりができています。

しかも、今度からテスラは車載カメラのみの対象検知システムで安全走行を目指すということで、いろいろと問題のあったレーダーとの併用を止めるということで、アメリカの運輸局はこれに対して安全性のランキング評価をググっと下げるとのこと。まあ、取り敢えずはそれは当然だと思われます。w

バッテリーの置き場所が低い位置にあることからくる低重心の安定感と、モーター出力さえ上げて言えばどこまでも脳内麻薬が出そうなブッ飛んだ加速と速度が出てくる手軽さ。まさにプログラムと電気モータの組み合わせで何でもできる世界で素晴らしいともうのですが、まだまだ命を預けるほどの信頼性は今の時点では無いと私自身は思います。

それよりも、徐々にデジタル技術の融合度を上げてきている普通のメーカーの安全装置付きの車のほうがやはり安全に思えます。人間が作る安全技術は保守的なくらいが丁度いいのではないでしょうか。


2021年6月4日金曜日

院内の新型コロナ・ワクチン接種日程決定

名古屋市の新規感染数は何とか再び低下傾向を見せていますが、重傷者数はまだまだ多く、不要不急の患者さんのオペを依頼するのにどうしても考え込んでしまう日々です。

とは言え、低下傾向は低下傾向として喜ぶべきもの。一医療従事者としては、他の病院の感染症科、救命救急科の先生方とそれをアシストされている他の科の先生方の奮闘も、コロナとの戦いを経験した病院の人間としては全く他人事ではありません。少しでも負担が減るのであれば何よりです。

その一助となっているのが間違いなくワクチン接種の進展だろうと思いたいのですが、医療従事者は全国的にかなりの接種水準となっています。接種対象予定者6/3の時点で480万人のうち、少なくとも一回打った人は希望者に限れば99.7%。二回目が終了した人も69%となっており、この速度であれば「接種しない」という選択をした人以外は6月中にはほぼ100%となるでしょう。無論、これらの人々の中には観戦をする人達も(感染源への暴露の頻度の高さからすると)少数ながら出ては来るでしょう(実際にすでに出てもいます)が、大幅に安全な状況へとおかれることになります。

次は当然、高齢者の多い院内の入院患者さん達。

今回の件で明確になったように、一旦閉鎖空間のなかでも特に患者さん方に説明をしても移動に制限がかけられない認知症病棟などで新型コロナが発生すると、ほぼ全体の空間に短期間にウイルスが蔓延することは明白で、そういった患者さん達を「護る」為にもワクチンでバリアを張っておくことは大変重要です。

当院では3桁後半の入院患者さん達をそのバリアの保護のもとに置くためのプランを数種類作成し、もっとも現実的に素早く勝つ安全に思考できる方法論を今月の半ば過ぎには開始できるようにしました。

一日に100人前後の患者さん達に接種していくことで、ほぼ二週間の間に一回目のラウンドを、そして三週間後には第二ラウンドが終了となります。そうすれば、院内はまさに集団免疫を獲得した状態。たとえ感染者が出たとしても、限定的な対応で済む確率が大幅に高まります。

早く早くと次のロットのワクチンの一日でも早い到着を待つばかりです。


2021年6月3日木曜日

可愛すぎてジジイになってしまった

今日は病院の仕事の一環として長久手にある幼稚園の幼児検診に行って参りました。

この幼稚園は当院に長期入院されて居られた患者さんの中で身寄りのない方々を無縁仏として祀ってくださるお寺で、理事長先生の遠縁の方という話なのですが、そういった縁で当院から年一回、県の指導のもと当院の医師が検診に行っております。

以前行かれていた先生が常勤から退かれたので、私ともうひとりのドクターで240人の3-5才児達の聴診と咽頭診察、虐待の痕跡などの有無のスクリーニングを行うようにしておりますが、昨年はコロナ禍で一旦中止となっていたのですが、流石にそれはマズイという事で保健所から指示され今年は再開となったわけでした。

幼稚園に到着するとそこではお寺の16代当主という園長先生が出てきてくださって、ご丁重な挨拶と上品な和菓子と点てたお抹茶が出てきました。その後、少しお寺の由来や園のお話を伺っていよいよ園児達のところへ案内されました。

1クラス20人前後の男の子と女の子の4歳時のクラスから始めたのですが、先生方も恐らくは私の長女、次女前後のお歳。ちびっこ達は本当に本当に可愛らしくて、今回は胸に当てた聴診器がやたらと大きく見えます。カワ(・∀・)イイ!!

緊張している子は本当にモジモジしているし、心拍数も早い。ほとんどの子供達は素直に私の前に出てきてニコニコしたり、緊張したり。脚や体全体を診て叩かれたり傷がついていないかもチェック。可愛らしい靴下や上履きを履いている子供達は私にとっては(もし居るとするならば)ちょうど孫のような年齢。

男の子も女の子も診察が終わると先生に促されて声を揃えて「せんせいきょうはどうもありがとうございました。」と大声で挨拶。帰る時には手を振ってくれる子も混じっていました。

同じ様に三歳児、五歳児も診させていただきましたが、三歳、四歳、五歳とこの位の子供の一年の差というのは本当に大きいですね~!我々五十台の一年差などはまさに何の進歩もない誤差の世界ですが、この位の歳の一年間の進歩ってすごいですね。

三歳児の診察ではさすがに先生に抱きついて泣いている子もいましたが、五歳児では来年からはもう小学生になるんだろうなという「風格」が漂っていました。

少なくとも何らかの大きな問題がある子は見つからず、一時間半ほどで全員終了。先生方や子供達とお別れをして幼稚園をあとにしました。

園長先生のお話では、家康公が戦に勝ったあとに戻ってきて壺と陣羽織を褒美として御下賜くださったとの事。それが以前、2000年の東海豪雨のときに寺院の補修時に床下から見つかり、供養祭の折にはいつも展示されているとのこと。(お香を焚いていたため服なのに記事は傷んでいないという話。)今度見に行こうと心に誓いました。

なんだか孫も良いな~と思った一日でした。爺さんの気持ちになってしまいましたね。w


2021年6月2日水曜日

禁煙の圧を高めた結果、院内で起きたこと

今回、新型コロナの院内クラスタ発生に伴って院内全面禁煙の完全実施に抜け穴が残っていた部分を塞いだことは少し前に記述しました

大きな公立病院でも、大学病院でない所には未だに残っているという喫煙場所。多くの場合はコンテナ風の完全に仕切られた部屋を病院の人通りの少ないところにポツンと設置してそこにゴキブリのようにコソコソと喫煙者が詰めこまれるシステム。

当院も例外ではなく、2つそういうものがありました。まず一つ目は歩いて一分ほど外の駐車場の端のところに置いてあるボロいコンテナ。そこに喫煙者が来ていたのですが、そこも閉鎖。そして2つ目はジュースの自動販売機の前にあったブロックで区切られたスペース。そこには座るための長いベンチが置いてあったのですが、それも即撤去され張り紙で「当面の間通知があるまで禁煙」と言う表示を設置してタダの清涼飲料水のベンディング・マシン置き場へと変わりました。

勿論、禁煙外来も導入されることでこれらの施設の再開は実はもう無くなってしまっていますが、喫煙者の皆さんはその事実を知らないまま「いつの日にか再開」という事で「当面の間」という紙の文言を信じています。しかし、それは起きません。w

喫煙者の職員の間ではいろいろと波紋が起きておりまして、ここに至るまでの間に私の方でいろいろとネチネチと院内で禁煙運動を個人やミーティングのレベルで勧めて(進めて)きた禁煙の動きに相乗りしてくれて結局喫煙をやめてくれた方々に関しては既に他人事なのですが、そうでない人間にとっては正に地獄。

自家用車でやってきている人間達の一部は駐車場でさえも吸うことは禁止されておりますので、なんと「自分の車に乗ってちょっとだけ外に出ていってそこの車内で吸っている」という内部通報を受けております。w

各病棟の師長を集めたミーティングではその都度「喫煙をする方は職を賭して頂きます」というような感じで話をまとめています。そもそもが、今の時代は非医療従事者でさえ喫煙したら45分間エレベータは使えないとか、喫煙後30分はビル自体に戻ってきてはいけない等というルールが課され始めている時代。

医療従事者は入職の条件が非喫煙者となるのが当然の時代になって来ているのだと思います。紙巻きタバコは勿論、電子タバコも病院はサヨウナラの時代。喫煙から離れられずに吸ってしまう人間はもう病院の仕事から離れなければならない時代となってきていると思います。

これを機に、喫煙を諦めて更なる禁煙成功者が静かに増えることを祈っております。結局はそれが彼らの未来を良い健康的にしてくれることが日々の診療を通して理解できるだけに、どんなに嫌われてもブルドーザーのように進めて行く所存です。(喫煙者の皆様には悪夢なのでしょうが・・・。)






2021年6月1日火曜日

名古屋市の重大犯罪 (子宮頸がんワクチン接種)3

昨日からの続きです!

名古屋スタディーで明らかになったこと。
1:副反応と疑われた種々の症状はワクチンとは無関係らしいということ(であればこそ、もしこの結果を踏まえて粛々とワクチン接種が行われていれば名古屋は全国に先駆けて子宮頸がんの患者数が減る大都市になり得たという可能性を潰したということ。)
2:「機能性身体症状」と呼ばれる全身倦怠、頭痛、関節痛、過呼吸、視力低下、記憶力低下などの様々な症状はワクチンを打たなかった人にも同程度いるということ。(であればこそ、名古屋市は名市大に依頼してその症状研究のための診療体制を構築すべきだったのにその貴重な結果を無視して誰のためにも活かさなかった!ということ。)
3:期待や予測に反する結果が出たときに、それを無かった事にして自分の先入観を肯定してくれる情報源にしか目を向けない反科学的な人達が名古屋市の行政に重大な影響を及ぼしているということ(今回のリーフレットの個別送付の問題がその状態が現在も持続していることを再度明確にしました。)

HPV薬害訴訟全国弁護団の人間などというのは己の主張を覆したら、そもそも弁護団としては即負けですので死んでもこういった科学的、統計学的な調査結果を受容する訳にはいかんわけです。彼らに必要なのは科学や事実ではなくて、己の受けた訴状の文言の実現。しかし、その人達が毎年毎年数千人の無辜の女性達を死に追いやるわけですから極悪非道という言葉以外私には思いつきません。

ii) 新しいリーフレットの送付について

厚労省の通知が出たにもかかわらず名古屋市はリーフレットの送付はしなかったため、名古屋市小児科医会として名古屋市医師会に依頼して2021/1月に名古屋市感染症対策室の方2名と直接会ったところ「既に6万部のリーフレットを発送する段階にまでなっていたが、被害者の存在を無視するわけにはいかない。」「そうした人達に寄り添って行く必要がある」「全国の状況を見てから」と言われています。
同時にリーフレット送付時に「<ご注意!>接種をおすすめするのではなく・・・」と書かれたチラシを同封する予定であることが判明。

こういった事態を受けて先生方は早速動かれました。1ヶ月を経ずして名古屋市医師会を通じて感染症対策室にい書面 を送付することで事態の打開をはかることとされたのでした。以下がその内容の要約です。

①接種を勧奨しないのは法律違反
予防接種法の8条には「市町村長は、対象者に定期の予防接種を受けることを鑑賞するものとする」と記されており、接種対象者に情報を届けず接種を勧奨しないのは法律違反であるということ。「教えてくれれば公費で打てたのに」という女性が年々増加し、近い将来「教えてくれなかったから子宮頸がんになってしまった」という訴訟が起こるであろうことは容易に想像でき、もしそうした訴訟が起きたら市は完敗するでしょう

私が言うまでもなくそれは今後必ず起きて、その都度市は莫大な賠償を払わされるでしょう。しかし、そのときには現在ワクチン接種を阻止している愚か者達は既に役所を去るか死んでいるような頃でしょう。まあ、その時にも弁護士は甘い汁を吸うわけですが!

②知る権利の侵害
摂取するか否かはの判断は個々人の自由意志に委ねられるべきであり、そのために情報を提供するのが行政の責務であり、市民に情報を提供するか否かは行政が迷い考えることでは有りません。子宮頸がん発症を予防するワクチンがあるということ、更に公費で摂取期間は限定されていることを知らされないまま不利益を被ることがあってはならないわけで、名古屋市は早急に対処すべき。

そういう意見書を送付した所、予算が無いので今年度中の個別送付は無理との回答をもらった。6万部の印刷が済んでいても、切手代がないのでしょうか?

と結ばれています。

最後の方で先生はもう一度強調されていますが、この類のはなしはまさに厚労省のいうところの「まずは知ってください」と言う一言から始まり、保護者の方と相談して決めて下さいなどということではなく、「わからなければかかりつけ医に相談してください」と書かれているわけですからそれを名古屋市が告知しないのは何をか言わんやという話。

ワクチンというものはリスク・ベネフィットのバランスの世界であって、例えば解熱剤のように100万人に一人深刻な薬害があったとしても、それを使わないことにより大勢の人が亡くなられるようであれば、やはり使用します。そのうえで被害者救済制度があるわけで、実際に「厳密な医学的な因果関係までは必要とせず、接種後の症状が予防接種によって起こることを否定できない場合も対象とする」という温情ある理念のもとに審査が行われるわけです。

それを無視し続ける名古屋市には必ずや訴訟の嵐による大変な未来が待っていることでしょう。おそらくは15年から20年後には大変なことになっていると思われます。

子宮頸がんワクチン。必ず対象年齢のお子様は皆打ちましょう!私の娘たちも二人共とっくにガーダシルを打っております。