一体全体、それがどういう経緯で為されたのか全く理解に苦しむのですが、事の簡単な解説をさせていただきますと…。
バイト先で長い間診ていた在宅のお爺さんが最終的に超高齢となって殆ど何も記憶することが出来なくなった上に、排尿・排便が自分で出来なくなったことで家族さんが「そろそろ施設入所を」となって、5年ほどにわたった自宅でのケアを遂に今回終了する事になったのです。
その最後の日に自宅に居た御高齢の奥様が私と付き添いで来てくれていた看護師さんに高級な京菓子を下さったのでした。私は恐縮したのですが、こういう食べ物の時には(金品で無い限りは)御厚意を有り難く受け取る事にしていますので、お爺さんとの別れを惜しみながら笑って別れました。
その後、我が家からは長崎のカステラを送らせて頂きましたが、それでメデタシ!という感じだったのです。しかし、そこは折り目正しい御高齢の御婦人。私に対してバイト先の住所宛にお礼の手紙を重ねて返してこられたのでした。
ところが、朝わたしがこの手紙が置いてあるのに気づいて自分の連絡物入れからこの手紙を拾い上げた時に「おや?」と思ったのは手紙が既に開封されていた事…。
思わず「えっ?」と思ったのですが、取り敢えず中身を覗いてみると二枚の便箋に美しい崩し字でぎっちりと御礼の言葉が書き連ねてあったのです。読んでいてこちらの身が引き締まるほど。
しかし、私はこの手紙が「勝手に開封されていた」という事実に強い衝撃を受けました。
憲法では21条2項に、検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない、と定めています。この条項は、一般的には国家からのプライバシーの保障であり、また、憲法21条に保障されていることから直接的なプライバシーの保障を通して、国民の知る権利に委縮が及ばないことを狙いとするものだという事は先の大戦で特高警察その他の下種達が国民に何をしたのかという事を思い起こせばその制定理由は容易に理解できる事でしょう。
そして、その文言は我々の日常にも敷衍されていて当然の様に「人の手紙を開けてはいけない」という事になっています。これをcopilotに尋ねてみると以下の通り。
との事。明確に私の宛名向けに送られてきた親書を「病院の事務員等の誰か」が開封したという事はまさにコレ。誰が何の目的でやったかは別として実に薄気味悪い人間若しくは何かの力が働いている事になります。
実はこの手紙を読んでいる時に脇を通った若い先生に「この手紙気付いたら開封されてました」って話したんですが「実は僕の所に来た手紙も二回開けられていた事あるんです…」と即答され、お互いに無言で顔を見合わせてしまいました。
もしかしたらヤバい人が居るのか?まさに薄気味悪いです。エイプリルフールネタと言いたいところですが、ガチでリアルネタでした。
2 件のコメント:
よく見たら開封後であることがわかったのでしょうか?
それとも開封したことがはっきりわかる状態だったのでしょうか?
どちらにしても怖すぎます…開封理由は何でしょうね?
クリアフォルダの中に手紙が入っていて、そのトップが明示的に開封されていました。金でも入っていると思ったのか?w
理由は心底謎ですが「薄気味悪い」の一言です。組織の体質?それとも?
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