暫く前にある先生が病気になられました。
幸いにしてお亡くなりになるような事はなかったのですが、まだ60代半ばの先生です。当院で内科外来の一日分の診察を依頼していたのですが、ある朝外来に行った所外来主任より「A先生が急な御病気でお倒れになってこれから少なくとも一ヶ月は来られないと大学から連絡がありました。」との急な知らせ。
思わず「えっ、どういう事!?」と言う感じで聞き返すとその時点までで判っている範囲の詳細な情報を私に伝えてくれましたが、脳梗塞ということで大変に衝撃を受けました。基本的に私の日常臨床でも脳梗塞や脳出血などはよく取り扱う疾患ですし、大学病院などに送り出したり、大学病院から安定期に入った患者さんを受け容れてリハビリを行ってもらったりしています。
今回の一件では先生がまだお若いこともあり、常に種々の御相談にのって頂いていた先生であったこともあり、我々にとっても大変衝撃的な一件でした。以前より高脂血症や高血圧という問題を抱えて居られたというのは知っていたのですが、医者も人間。病魔は平等に人を襲います。
御容態は安定的だということだったのですが、だからと言ってそれが回復を意味しないのが脳血管疾患の嫌らしい所。発語や感情表現、運動能、感覚等々ありとあらゆる人としての機能の制御塔ですので、本当に脳血管一本の「詰まり」だけで人の人生は大きく影響を受けます。
こうやってA先生の話を書いてはいますが、こういう話はまさに「明日は我が身」であって、こういう文章を書いている私自身「いつでも」そして「どこでも」起こり得るのです。
「俺が倒れたあと家族はどうなるのかな~」等と考えることも出来なくなるような事になることも十分あるわけで、まあこればかりは神のみぞ知るということになります。「健康長生き」言うは易く実現は難しです。
実際事故や病気でこのブログが突然更新停止って言うことになっても所詮は自分の備忘録の延長ですから誰も困らないのですが、記録を消してもらうために家族に万一の時のためのIDとPWをどこかに残しておこうかな等と考えることもあります。w
しかしまあ、こういうのはなるようにしかなりませんわね。正直。人生も50年を超えてくるとある程度の諦観も必要でしょうか。
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