2021年1月31日日曜日

理系の人間が安売りされる日本

Twitterをみていた時に出くわしたあるretweetがありました。以下は元tweet。
これはzalgo3(本名は田辺広樹さん)と言う京大院卒、学士の時には工学部首席合格、首席卒業。修士は京大院、情報学を首席で早期終了という、(首席という呼び方は違うんじゃないの?正代表と言うんじゃないの?という細かな指摘も外野からは入っておりましたが成績優秀者であることには何の変わりもないことは明白です。)言ってみればゴージャスな経歴の持ち主なんですが、専門分野は最適化数理問題とのこと。

この優秀そうな青年がTwitter上で仕事探してますという上のような履歴紹介という形で投稿していたんですけど、その希望給与額が「800万円」と書かれていて最初はネタかな?と思いましたが、どうやら市場を冷静に眺めてのmodestなオファーだったみたいなんですが、彼の専門分野である最適化というのを使ってここから更に出てくるであろう競争的オファーを引き出すためのベーシックな数値だったのかな?などと考えてしまったりもするわけです。ちょっと勘ぐり過ぎかな?

しかし、この数字を見て私は日本人として絶望的な気分になりました。だってアメリカだったら初任給で2~3000万程度はリクエストしても良いだけの実力の持ち主でしょう?例えば私の長女が話をしていたのですが、ユダヤ人のアスペルガーの同級生は一年生の時には既にマイクロソフトから年65,000ドルの給与をもらっていたらしく、究極の青田買いをされているような生活だったようです。つまりは年令に関係なくその能力が近未来にその組織に重要な貢献をすると予測されるようであれば、投資対象としてそのレくらいの金はバンバン出すわけです。

この田辺さん、tweetのなかでGoogleを始め多くの会社の代表者達から後々種々のオファーを頂いている模様。しかし改めて思うのですが、こういう人達のところに直接「日本の」各有名会社は人攫いに行かないのですかね?人的コネクションや希望者からのアプリケーションを待っているのでしょうか。

以前見たドキュメンタリーではインドに行ったGoogle、MS、Apple、Intelその他の有名企業が卒業生を即超高給で掻っ攫っていくものでした。IIT(Indian Institute of Technology)の卒業生ともなれば、競争率1000倍などという化け物のような競争を抜け出してきた俊英達ですので、そういう事もあり得るのかなと思ったのですが、少子化の進む日本の大学ではあっても日本のトップたる東大・京大の中の更にトップの卒業生はやはり特別に優秀なはず。彼等が安い給料で果たして日本に残るんでしょうか、という質問からしないといけないような気がしました。

そもそも、最近は東大に行けても海外の大学に出てしまうという高校生も多数出ているという話。上の給料の控えめな数字を見ていると、日本で理数系を磨く意味って経済的な対価が支払われるのか?という意味では本当に薄いなって思うのでした。

無論、そんなものに関係なく純粋に高度なものを求めて日本で刀を磨き続ける俊英達も居られますが、もっともっと経済的に報われて欲しいと思うのは私だけではないはず。少なくとも何の役にも立たない糞政治屋やものを右から左に流すだけの文系の人間よりも報われて欲しいなと思うのでした。

文系の皆さんお許しください。理系の肩を持ちすぎる偏見の持ち主です。w


2021年1月30日土曜日

実は蓮舫にすべてを壊されている立憲民主党w

立憲民主党の連中の質問、なんの追及にもなっておりません。

特にあの「目立ちたがり屋」のオバサンの自陣内破壊(自滅)力は抜群です。以前政権を担っていたときの悪夢は日本中が震え上がりましたが、あの実務担当能力の無さと言葉とは異なるベクトルの向きに次の総選挙で滑りに滑ったのは当然の帰結でした。

政権を担う前も、政権を担ってからも、政権が崩落した後も実務的には常に無力。そこにあるのは徹頭徹尾勢いよく掴みやすい言葉を吐くだけのテレビ向けパフォーマンスでした。まさにタレント議員の面目躍如です。

今回の衆議院予算委員会での答弁も以下のような遣り取りでした。
蓮舫「総理、その重み分かりますか?」
菅総理「そこはあの、大変申し訳ない思いであります」
蓮舫「もう少し言葉はありませんか?」
菅総理「心から申し上げましたように、大変申し訳ない思いであります」
蓮舫「そんな答弁だから、言葉が伝わらないんですよ!そんなメッセージだから、国民に危機感が伝わらないんですよ!あなたには総理としての、自覚や責任感、それを言葉で伝えようとする、そういう思いはあるんですか?」
菅総理「少々失礼じゃないでしょうか」
菅総理「私は少なくとも総理大臣に昨年の9月16日に就任してから、何とかこのコロナ対策、1日も早い安心を取り戻したい。そういう思いで全力で取り組んできたんです」

上の遣り取のどこにコロナ対策の推進に役立つ文言があるんでしょうか?結局、前もって準備しておいたと思われる3つ目の長めの文章がこのオバサンのいつものやり方、ワン・パターンと言うべきもの。

これ以外にも討論自体はいろいろと話があったはずなのに、結局この部分だけがマスゴミに取り上げられて面白おかしく巷間に拡まる訳で、これでは立憲民主党がいくらウェブ上に自民党への対案を上げたところで、世間の立憲民主党に対する印象はこのオバサンの喚き散らす「攻撃的な・勢いに乗っただけの」短い文言で全て決まってしまう訳です。世間の印象なんてそんなもんです。

立憲の議員達はこのオバサンを内部に抱え込むリスクを全く正しく評価出来ておりませんね、少なくとも表面的には。旧社会党系、民主党、その他の烏合の衆の寄り合い所帯に皆さんはこれだけいろいろな問題を起こしている自民党にほぼ掠り傷一つ付けられないのは殆ど己のpoor performanceの結果だということを御自覚頂けない限りはこれから二世代分くらいは国民の世代が変わらない限りは与党には近づくことすら出来ないんではないでしょうか。


2021年1月29日金曜日

初めての医療訴訟 

最近私の勤める病院のドクターが関わる裁判で驚くような話が伝わってきました。

いわゆる進行中の案件ですので話の中身を詳らかにすることはできないのですが、どんな裁判案件の裏にも人間の実生活の泥臭さが潜んでいるんだなということを実感した一日でした。私自身はこの先生の関与した案件で患者さんのレスキューにあたっただけなのですが、一応裁判の進行に伴って弁護士さんから送られてくる進捗状況のサマリーをみる立場です。

精神科医療において裁判となるような「案件」というのはどういう様に発生してどの様に訴状が届いて、どれほどの時間がかかって中身が吟味されていくのかが本当によく解ります。日本に帰ってくるまでは基礎の研究者でしたから、こういった世界というのはネットで時々タイトルとして見かける程度のものだったわけですけど、間接的とは言えいわゆる医療裁判案件に何らかの形で訴状に登場する関与者として裁判を眺めることになると「ナルホド~、へ~そうなんだ!」という事が次々と出てきます。

無論、こういった事は訴訟大国アメリカでもボコボコあるのでしょうが、私自身は幸いにしてアメリカ居住期に家族達とそのような案件に巻き込まれるようなこともありませんでしたし、日本においても医療従事者として働きはじめて7年目になりますが、直接的に訴状の中に名指しで指弾された案件は一切ことはありません。まさに幸い。しかし逆に言うとそういった訴状に出てくるような難度の高い治療行為に関与していないということにも一分はあるかもしれません。

というのも、日常の診療行為は難度の高低に関わらず何時でもミスは発生し得ますし、それが訴訟のもとになることは日本中で毎日のように発生していますので。

今回自分が間接的に関わった案件は実際に患者さんの私生活がどうであったかということが病院に運ばれるもととなった精神疾患の発症原因に大きく関与するものでしたので、次々に入ってくる家族さんの私生活の詳細が判明することで、当初は語られなかった家族内のドロドロとした内情が裁判という案件を通して拡大鏡を使ったように見えてくることで、逆に「この裁判、原告の家族さんは万が一この裁判に勝っても幸せはどこにもないな」と思いました。

それを反映するかのように、そもそも当初の訴状に記述されていた訴えの中身は削ぎに削がれて元の骨格さえ残っていない状況で、一回目の判決がいつになるかは判らないもでも「そもそも公判が維持できるのか?」と逆に相手の方のことが心配になってきてしまう始末。そうなると、多分予想されるのは今回の訴訟に関わった訴訟費用のみがこの原告さんにどっかと乗ってくるわけで、拳を振り上げたは良いけれど・・・という事になるのではと思うのでした。

既に私がこの方の蘇生に関わった技術的部分は「訴訟のかなり最初期の段階」で消えてしまっております。

当院側の弁護士さんの意見を今後も淡々と伺うことになるのでしょうが、直接の関与者である当院の同僚医師は今回の案件をどういった風に眺めているのか一度伺ってみたいものです。


2021年1月28日木曜日

次々と畳まれる店を救うこと。国家の日常を護ること。

どこかのクソ社会主義国がオリジンと言われる新型コロナウイルス。

本家本元では国家の強制力で「抑え込んだ」とか、効果の低いと言われる不活化ワクチンを非先進国と言われる諸外国にばら撒いて恩を売りつける恥知らずなマッチポンプぶりを発揮しておりますが、トランプが愚かなことをしてもみんなただ呆れて「またお前か・・・」といわれるのとおんなじで、そもそもクソには近寄らずという原理原則を貫いているのが残りの先進国諸国です。あのドイツ政府でさえも流石に最近はこの国との蜜月を考えざるを得ない状況になるほど種々の人権問題で自国内からの突き上げを食らっておりますが、どうなることでしょう。

さて、この国の政府の隠蔽の挙げ句世界中に拡散してしまった新型コロナウイルスの影響で、日本の飲食店と旅行業は壊滅的悲劇を受けていますが、中には我々からみても「ええ~、ここが店閉めるの⁉」というような100年以上続く店や、そこが閉められる事自体がその地域の特色を消してしまうような素晴らしい店も次々と消えていっています。

いくらなんでもこの長過ぎるコロナ禍では相当の体力が無ければ多くの店は大苦境を乗り切ることはこんなんでしょう。テイクアウトやデリバリーで乗り切ることが出来る形式の食事提供方式の店ならば何とかまだ戦うことも出来るでしょうが、深夜営業を行うバー等は営業時間的にも開けないし、人も入りません。そもそも5人で一杯の店とかごく普通にありますし、そんな店で三密を避けてという決まりを遵守し自治体から雀の涙ばかりの保証金を貰ったところで転院の人件費は勿論、テナントのレンタル料も出せる訳がありません。

そうすると次に出来ることは自分の手足を切り取るように従業員を減らしていって、一時帰休や解雇をして生き延びようとするでしょうがそれも何時まで持つものか。今度はテナント代が払えず店を畳むのでしょうが、畳むにしても殆どの場合、現状復旧の契約などが付帯しているでしょうから最後の血の一滴まで絞り出すようにしてやめることになることでしょう。話はそこでは終わらずに今度は前年度の税金の支払いも追い打ちをかけてくることでしょうし、経営者によっては貯金を叩くどころか自己破産しなければ持続化給付金を貰ってもやっていけない人達は居るはず。

こうやて消えていく良い店、古い店、欠かせない店が地域からどれだけ消えていくのか?一体来年の今頃までにどれほどの店が消えて、どれほどのサービス産業の人達が路頭に迷うことになるのでしょう。

当然その人達には個人の生活のみならず、その人が支える家族、特に飯を食べ、未来に向けて頑張らなければならない子共達を持つ人達も文字通り無数にいるわけです。政府は、こういう状況に陥った人達のことを考えて「今こそ」ガツンと大量の予算を組んでコロナ後に再びこの国の経済を納税者として支えてくれる人々を情熱を持って護る時のはず。コロナ禍は近々必ず収まるはずです。

いつもは税金を徴収しておいて、「百年に一度」の災厄の時には「お前ら工夫してなんとか生き延びろ」ではあまりの無策!と謗られても政府は返す言葉はないはず。

今こそ金の卵を大事に守り温めるときではないでしょうか。


2021年1月27日水曜日

コロナの時代のマスク美人

今の時代、普通に皆さんマスクをしております。

男も女も若人も老人も皆が皆、「普通」にいろいろなマスクをしていますが、病院では普通、病院が支給したり個人で持ち込んでいる不織布で顔を覆っているわけです。それは私が外に出て仕事しているバイト先でも同じ。コロナの流行が始まると同時にほぼ全員が確実ににするようになりました。

こういった人達の「素」の顔も勿論、以前から知ってはいるのですが、これも一年経つと長い間に元の顔をなんとなく忘れがちになってしまいます。しかし、それでも昼に各病院の食堂で出会う時にはその滅多に見ることのできない素顔をお互いに観る事のできるチャンスなんですが、まあ、正直「お互い」観るほどのものではないことが9割。当然といえば当然ですが。

それでも、残りの1割弱の中には観る価値のあるほど美しい方も居られます。しかし、しかしなんですが~マスクから上の部分だけが美しい方というのも居られまして、これを「マスク美人」と呼ぶのかな?等と考えてしまいます。マスクをしようとすまいと美しい方は美しさにおいては「完全体」と言うべきか、「通常美人」と呼ぶべきか迷いますが完全体からみるとマスク美人はいわゆる部分美人というべきでしょうか。

マスクをしている時には「おわー、きれいな目をしてるな~。」と思うような人でも、マスクを取ると「・・・」となってしまう時がやはり多いのはなんでか考えるのですが、やっぱりパーツのバランスの妙というやつでしょうか。確かにパーツがそれぞれ良くても配置が悪かったり組み合わせが悪いと残念なことになってしまうもの。きれいなパーツ同士でも、その配置の感覚がほんの少しズレただけで「アレ?」ってなことに。

そもそも人というのはどうしたらある人の顔を美しいと判断したり、そうでないと分けるのか、そしてある人にとっては美しい、好ましいと思われる顔が別の人にとっては「無いわ~」というような事になるのか。パターン認識の謎というべきこの質問の生理学的な理由が判明した暁には必ずやAIが人を騙すための画像を次々に合成してくるようになるでしょうね。

下手をしなくても、ネット上、画像上のみで存在する「話して・動く」合成された俳優というものがやがて大量に登場して、それに惚れ込む普通の人間がこれまた普通に登場することでしょう。結局AI技術が下々の方にまで降りてくれば、初音ミクどころではない人そのものの人工アイドルが画面上を闊歩することになるのでしょう。その時、本物の人間の女優・男優の相対的な格付けってどうなるんでしょうかね?

特にCMなんかでごく普通にそういったAI合成俳優達がネットやテレビの画面を埋めだしたら、リアルな芸人たちの価値はどう上下するんでしょう。マスク美人達はコロナ禍が収まってくれば激減していくでしょうが、完全体の美人はリアルワールドではその価値を高いまま残して人生で有利に生きていくのでしょうか?

まあ、人生「美醜」だけで決まるほどシンプルなものではないことは誰でも理解はしておりますし、それだからこそ我々非モテ系にも勝負のしようもあるのですが。w


2021年1月26日火曜日

病棟の大金持ち婆ちゃん

精神科の病棟に大変元気なお婆さんが居られます。

とは言っても、このお婆さん実は身寄りのない方である上にある種のガンを患って居られるターミナルケアを受けて居られる患者さんなのですが、非常に明るくて話しかける皆を文字通りにこやかにしてくれます。もっとも、病棟に入っている理由の一つに高度の認知症の存在もあるのですがこれがお婆さんをネガティブな方向に引っ張っておらず、どちらかと言うと良い方向に運命を向けてくれているように思えます。

このお婆さんに病棟で私が話しかけるといつも呵々大笑して返事をくれますが、このボケ方がほとんど吉本新喜劇並に面白い。どうやらご自分のことをTycoonと思っているのは確実で、懐にほぼ無限のお金を持っている大人物というか、どっかの私的大企業のオーナーと考えているようなのです。

私がベッドに近づいていってお話をするとおもむろに「おたくは幾ら貰ってるの?」と聞いてくるもので「それほど多くはありませんが生活には困らない程度は頂いております!」と言うと、「あら~、あなた私に良くしてくれるからもう少し出してあげます。いくらか今度の給料につけておくからね」と言ってにっこり笑ってくれますので、私はいつも「ありがとうございます。いつも助かってます。」と言うと、「良いのよ、また困ったらいつでも言って頂戴」と、大所高所から励ましてくれます。w

勿論、現実の私の銀行口座の預金額は全くピクリとも動きませんが、心の中はグッと温まります。

もっと言うと、この方既に80を超えた方なのですが、私が来るといつも私の歳を聞いてきますので「私55歳です」と答えると、「あら、私とほとんど一緒じゃない!私は59よ。ハハハッ。」と返してきて「頑張りなさいよ!」とベッドの上から励ましてくれるのでした。

認知機能が低下したと言っても、こういう感じでの「丸み」を持った認知機能の低下は「病棟の中」では皆を明るくしますね。勿論、これが外の現実世界でカードを持っていたり、資産家で認知機能障害の出た方だとゴッソリお金を騙されたりということになってしまう訳で、現実には大変な問題なのですが、病院内で介護をする人々に守られている間は周りを和やかにさせるわけです。

お婆さんが最後の日を迎えるまで、痛みと苦しみを一つずつ取り除いて優しく見守り続けたいと思うのでした。


2021年1月25日月曜日

食べない人を何とする

病院で高齢者を診ているとその仕事の大きなパートとして水と栄養をどうするか?という大問題が持ち上がってきます。

高齢者であれば例えば何かのタイミングで、脱水をきっかけにして食事自体が全く摂れなくなったり劇的に食事量が減ってそのまま低栄養のサイクル、更なる脱水と腎不全、腎不全、心不全に突入することは普通にあります。

若い人であれば何ということもなく寝起きして翌日は何事もなかったように過ごせるような行為が高齢者には大打撃として命に関わるようなイベントになったりすることも有るのです。そうでなくてもベースラインが低く、問題にならない「範囲」と言うものの幅が狭い高齢者はたった一回バランスが崩れたことがきっかけで文字通り命に関わるようなイベントが発生したりするのです。

一旦そういう状態になった高齢者、超高齢者を若者と同じように急いで治療するとその「戻し」が過剰な負担になることもありますので難しいところで、計算に基づいてある程度ゆっくり戻していく事も大切になるのでした。薬の投与量も腎機能や肝機能に応じた量の計算をすることが大切で、若い人や普通の中年女性などと同じような量と回数の薬の投与を行うことで却って腎機能にダメージをあたえることも稀ならぬことです。

そんな高齢者の食思不振をどうするかということですが、これは日本中の医師がいろいろな場面でいろいろな努力をしていると思います。勿論、服薬によって「食欲」をあげていくという方法も昔からありますがそれが効かないこともたくさんありますし、嚥下能力がていかしてやはり食べられない飲めないということも脳血管疾患や加齢に伴って何時でも起こり得ます。

これらに対して末梢から輸液を行い、電解質や体内の水分調整を行いつつ体の調子が戻っていく努力をすることもあれば、中心静脈栄養のルートを確保して水やカロリーその他の必要成分を体内に送り込むこともありますし、経鼻チューブで経腸栄養を確保することもあります。暫く前に大流行した(特に日本では多い!)胃瘻という栄養・水分投与法もありますが、私は基本的にこの胃瘻造設も70歳台までと考えています。

こういう事に対する考え方は医師の中でもまさに様々ですが、生物学的寿命=食べられなくなる、という事だと私は考えます。私の場合、家族の方とも納得のいくまでお話をする中で、高齢者を病院に預ける殆どの方々が胃瘻という選択を「それはして欲しくない」という様にお話をされます。(特にキリスト教国かつ先進国ではその手の延命は「虐待」という考えもあるようです。)

私の基本的な治療方針は「己の家族にしないことは人にも可能な限りしない」というもの。技術的には可能なことであっても、なるべくならしたくないことはやはりありますが、御家族のたっての希望で念を押しつつ確かめながらそれを施行することもありますが、この5年で私自身の患者で胃瘻を設置した超高齢者はゼロです。他の先生の患者さんの胃瘻造設を手伝ったことは数回ありましたが。

人間、生き方とともに死に方とうのも元気なうちにきっちりと考えておくべき時代だと本当に思うのです。日々生き死にと向き合う仕事だからこそ、そういう人達を見ていて強く感じるのでした。


2021年1月24日日曜日

畑仕事すべし

病院にバイトにやって来る先生がこの前素敵な話を開陳してくれました。

この先生、名古屋の東方に位置する長久手という街の更に東の片田舎に畑を持っておられるのです。そして毎週のように畑に出て行っては季節の野菜の手入れ、収穫と米栽培などをやっているのだそうです。

その証拠は本格的で、スマホの中に残された数々の写真を見せてもらったのですが、コンバインの小型のものできちんと収穫したものも写真にきちんと映っておりました。その脇には芋その他の収穫物がザルに入れられてザラッと並べられていました。収穫までの苦労の大変さを手間暇の一つ一つを説明してくれながら語る様子を見て私は逆にenvy状態になってしまいました。

病院で診ていた患者さんの御兄弟から以前伺ったクリ栽培の大変さの話等も有るのですが、そういう苦労話を聞いてみた上でも、やっぱり農業をするのは時間と労力とお金を使ってもやってみる価値はあるなと思うのでした。昔、私が小学校低学年にもなっていない頃、母方のばあちゃんの家の畑で遊んでいた記憶が私をこういう事に向かわせるのかもしれませんが、あの土の手触り、雨が降る度に人糞が撒かれた畑で飛び跳ねていた記憶は50過ぎた今でもしっかりと私の記憶のメインストリームとしてなにがしかの人間形成の一翼を担っているのかもしれないな~等と思うのです。

先生に言わせると、農協に属していない形でのごくごく小規模農家なんて言うのは全く金儲けなどとは関係のない存在だそうで、精々のところ季節ごとにうまい自家製野菜や作物を食べて近所に配る程度なんだそうです。肥料代も全く馬鹿にならないし、最初に書いたように手間暇ばかりかかるんだそうですが、正直そもそも畑にするような土地を持っている事自体がものすごいアドバンテージなんですけどね・・・。羨ましいです。

レンタル畑、何とか借りないといけません!ド素人の私でもサツマイモなら人に育て方を聞いて、ガンガン収穫できそうな気がします。w


2021年1月23日土曜日

プーチンも腹括ってるな

帰国したロシアの反体制派代表ナワリヌイ氏の帰国時逮捕に対するロシア各地での抗議集会への鎮圧凄いもんです。

そもそもノビチョクのような恐ろしい有機リン酸系の薬を何らかの方法でぶっかけられて飛行機の中で死にかけた後、ドイツのERで救われたという有り難くない「曰く付き」のヒストリーを持っていますが、それでも敢えてそんな事を仕掛けてくる自分の祖国に帰国する勇気はほぼ間違いなく「死を覚悟して」のものと思います。なんという恐ろしいほどのサイズの鋼鉄のXンXマの持ち主でしょう。

今でも逮捕勾留を受けているわけですが、彼の高速に反対する全国十数万の人間が集まって抗議をしたということですが、その中で合計3000人以上が逮捕されたとか。そもそも、このナワリヌイ氏がプーチンへの世界最大の賄賂と言われる、日本円にして1400億円!という大別荘というか大豪邸を暴露したことでプーチンの怒りを買ったわけですが、なんと言われようと己に反抗してくる人間は叩き潰すという皇帝の意思は固く揺るがないようです。

こんな状態で自分が引退した後、己を恩赦状態にしたのがこの前のとんでもない法律制定だったわけですけど、こういう社会主義国家の元首の特徴は何時の時代も「際限ない権力への希求」がベースに存在するというもの。人民という名前の大義名分を使って己の利益とその利益増加に資する取り巻き連中のみがうまい汁を吸い続け、国家は通常やせ細り続けるという「毎度毎度の図柄」です。

最近はプーチンへの支持率も低下を続けていると言います。そうは言いながらも、「ではその下がった支持率ってどのくらい?」という質問への答えは驚くなかれ過去最低水準とは言え6割前後。2017年12月に37%だった統一ロシアの支持率も2020年11月には29%まで低下。今年9月の下院選では統一ロシアの苦戦と政権基盤の弱体化が予想されてもいますが、なんと言おうとメディアコントロールがインチキ国家のすべての基礎である社会主義国ですので、アホの皆さんはこんな指導者でも「力強い人」として支持する訳です。

支持はしていなくとも、逆らうと不味いから支持のフリをするなんて言う庶民もごく普通に居るはずで、一旦弱みを見せると国民全体からの支持が一挙にその化けの皮を剥いでくるのをこういった独裁者は皮膚感覚で解かっているのでしょう。

こんな国に生まれなくてよかったと心より思いますね~。人生のっけからハードモードです。w


2021年1月22日金曜日

今どき「進撃の巨人」とか・・・

アメリカの長女からテキストが入りました。

「お父さん、Attack on Tiatanもうみた?」という内容。そうです、いわゆる「進撃の巨人」ですが、私自身はと言うと第2話くらいまで観て、その内容の暗さに腰が引けてしまって観なかったヘタレです。

基本的に映画やドラマを見るときは気持ちが奮い立ったり、幸せになったり、その美しい気持ちに涙を流す・・・などという系統のお話が好きなので、話の中身が血飛沫飛び散り系だったり、救いの無いエンディング激暗のホラーだったりするのは金や時間を使うものだとは考えていないのです。あとはドキュメンタリーなんかは大好きですし、アメリカに居るときはHistory channelなんかもよく観てました。(<他の在米日本人に言わせると「お爺ちゃんがみる番組やろ!」などと揶揄されましたが、私には関係なしに面白かったです。w)

まあ、本やアニメが大好きん娘のお薦めですので、これは一回は通しで観ておく価値があるのかな?と考えて3日前から観始めましたが、今の所アマゾン・プライムで26話まできました。

ここまでのところは特に我慢せずとも面白くみる事が出来ております。例によってこういうところではネタバレになるようなことは書きませんが、最初は???となっていた現象の一つ一つに次第にその理屈が見え始めたところですので、これからはその度に「納得の展開」になるのかも!と思っていました。

ところが、ここまで来て例の如く(私的には普通ですが)やらかしてしまいました。それは、トレーニング開始時のこと。何時ものようにrowing machineに座ってスマホで進撃の巨人を観るためにプチっと「続き」のつもりで、1ページ目の進撃の巨人のマークのボタンを押した所、何だかいつもとは違う人物達が話をしています。それでも、rowingしながら観ているとどうも本質的に相当シーズン1でない話。

もしかしたら、、、と思って画面をなぞると「シーズン4、エピソード5」と出てきました。orz

「うわわわ、やらかしてしもうた!」と思った時は既に遅し。10分程度の話の内容から、充分に巨人の秘密や王国の秘密がバレバレとなってしまったのです。超ヤラカシ!何というか、映画館に入っていくときのエレベーターの中ですれ違いざまに出てきた人が誰が犯人かを楽しそうに感想として述べているのを偶然聞いてしまった感じとでも言いましょうか・・・。

でも良いんです。娘によると、後半になるにつれて話が盛り上がって整合性が出てくるとのことでしたので。(<お父さん、遠吠えしてます。)今後に期待です。


2021年1月21日木曜日

トランプを支えた人間達とは・・・

悪夢の四年間が何とか終わりました。

しかし、何故これほどまでにこのバカは熱狂的に支えられたのかということをきちんと理解しておかなければならないと考えていました。と思っていたら、今日メールで「トランプカルトに信者が集まる事は理解できますが、高学歴の議員、共和党議員が100%トランプを支持していたのが理解できません。 次の選挙で選挙資金がもらえなくかるからの理由でしょうか? それだけでなく他にどんな理由があるかお教えください。 ひどい4年間でしたがトランプはのうのうとフロリダで息していきそうで許せない気持ちです」という私の疑問にも重なる質問を受けましたので、アメリカではどんなふうにこの手の疑問に対する解析がなされているのかというのをネットで探してみました。

いろいろと読んでみて感じたのはこの男の徹底的なまでのポピュリストとしての顔でした。まさにPOPULISMをこれほどまでに体現したデマゴーグは私の知っている限りヒトラーや毛沢東などの歴史的大量殺戮者たちです。無論アフリカ諸国や旧東欧諸国などでもこういった男達はいましたが、最終的なその国家の運命はほぼ確実に「崩壊」に至っています。

アメリカの場合は「危なかったけれども」、まだ選挙制度というものが機能していましたので、この男は舞台を去りました。

この男を支えた人間達の基本的demographyを探ってみると、白人、田舎者、反知性、キリスト教徒、低学歴、反金持ち、失業者などという言葉が出てきます。ヒルビリーという言葉がまさにピッタリとマッチするのですが、アメリカはたしかにこういた連中が極普通の人ですし、製造業から追い出されたいわゆる政治的なvoicelessと自分達を思う人達のようです。

こういった人間達の気持ちを徹底的に解析してそれに迎合し、事の真偽などは全く無視し、通常であれば知識人やエリート層と呼ばれる人間達が完全に無視したり眉をひそめて軽蔑するような意見でも「俺にとっての真実」としてその精神的、経済的なヒルビリー達の心にさざ波を立てる事に成功したわけです。しかしながら、この煽られた連中の悲惨な点は「騙されている事」にさえ気づかないほどの低レベルだったということ。酒を飲んで騒いでいるのとほぼ変わらず、自分の聞きたい嘘を雄弁に耳に注ぎ込んで「いい気持ち」にしてくれる人生の負け犬の味方。

しかし、実際には神などこれっぽっちも信じていない、己だけは大金持ちの、実は金持ち優遇の、人の話など全く聞く耳を持たない愚かな自分の能力を嘘で塗り固めることで過信するセクシストです。

そして最悪なのがその人気に乗っかったrepublicanの議員達。後世、確実に史上最低の三人の合衆国大統領という質問が設定されたら必ずやどの点が最悪かという切り口をいろいろ変えても、いつでも先陣争いをするであろうこの男に乗っかった連中は後世に黒歴史としてその名を残すことになるでしょう。

この男に乗っかっておけば、「とりあえずは」衆愚からおこぼれ票をいただけるのが確実な訳ですからそりゃ、ミニ・ポピュリスト達は自分の当選の為に乗っかるわけです。そこには理念・哲学などは1グラムも存在致しません。徹頭徹尾コバンザメ戦法です。

以下にトランプが選ばれた選挙、そしてその後の解析を行ったリンクを幾つか載せましたが、実はrepublicanのなかでも、トランプは当初選ばれるべくもなかった最も相応しくない男だったのです。それが・・・ご覧の通り。恐るべきは教育の欠如がもたらす結末。教育は大切だと改めて理解できる四年間のアメリカの痛みだったと思います。


2021年1月20日水曜日

視たいものをみる時代・サヨナラNHK

今の時代テレビを視る人ってどれくらい居るんでしょうか。

私自身にとってスクリーンは映像を映し出すモニターそのものであって、ネットから繋げられたコンテンツを映し出すためのものでしかありません。嫁さんは必死でいろいろな番組を録画して結構楽しんでいるようですが、既に私も娘達も息子さえもテレビというメディアには縁のない存在です。

ちょうど今の人達が新聞を読まなくなったのと同じ感じで多くの人達がテレビから離れているのではないかと想像したりするのですが、我が家的マイクロサンプルでは日本の動向を云々評価することは全く出来ません。w

とは言え、今のように有料無料の無数のメディアが百花繚乱状態で存在するようでは誰が作っているのかも知らない視聴もしない御国の放送に金を取られるのはどういった意味があるのでしょうか。しかも全く視ない人にとってそれは税金以上に意味のないもの。

税金であれば、国家のシステムの維持の為の誇り高き必要投資として出すのにやぶさかどころか「納税者」として全く喜ばしい限りです。ところが、NHKという組織には全くそういうものを感じません。訳の分からぬ番組を押し付けてくる高給取り達のために何故我々がカネを使うのか。

NHKの番組を視聴したいのであれば、そこに金を払ってでも視たい人が居るはず。そしてその人達はNHKがスクランブルをかけた番組を解除するための金を払えばいいだけ。実に簡単です。技術的には今すぐにでも出来ますが?

N国党のトチ狂ったような奇異な行動のせいで、行動や意見の正当性に余計な邪魔が入った感じまでさせられる今日このごろですが、NHKを不要と考える人など山のようにいるハズ。少なくとも私が考える国営放送は天気、防災、国会中継程度でいいと考えてます。あとは残りのメディアがバイアスを掛けまくった状況でいろいろな情報を右から左から滝のように流すだけです。我々はそこから正しい情報はなにかということを「大人として」抜き出すだけ。

せめてNHKは今まで作った番組をフリーのアーカイブとしてタダで、少なくとも日本国内では視聴できるようにしてくれれば少しは私も矛先を収めるのですが、視聴料で作った番組を二度売りしてその金を払った国民に売りつけ、その収益を子会社の人間たちが吸い上げると言う意味不明の行為を続けている間は決してNHKの存在に対して金を払うことに正しさを感じることはありませんね。決して。

サヨナラNHKと言える日は一体何時なんでしょうか。


2021年1月19日火曜日

遂にバイデンが大統領に

結局の所、新大統領の就任式にこのバカ大統領は出席せず。良いことです。

問題はこの「手の小さな」オジサンのサポーターたる連中がワシントンのみならず、各州の州議会議事堂周辺で私兵のような極右の連中がトランプ・サポーターとして人暴れしないか、そして最も大きな関心は首都ワシントンD.C.でバイデン氏自身を襲うような愚かなアクションを取らないかという事が心配事では有るわけですが、今の所は25,000人の州兵に守られて大きな問題は起きそうにありません。

更に、陰謀論の大好きな無知蒙昧な彼らが、都合の良いことに自ら「俺達が集まるところをFBI等がガッチリ監視していて、この扇動に乗っていくこと自体が陰謀の術中に陥ることだ」等という陰謀論を拡げてくれているようで、結果として過激な行動は二重の意味で抑制されているようで何よりです。

それでも、今後ともこの手の連中の過激になりがちな愚行はしっかり継続的な監視を続けていく事が大変大事なことなのは全く論を俟たないレベルの話で、当然のように警備各局は全く手綱を緩めることなく今後も危険人物達の監視と抑制に努める仕事を続けることでしょう。全く物騒な時代を作り上げた愚かな男の四年間でした。

私の友人達の多くは今回の大統領交代に諸手を挙げて喜びを示す状態かと思ったらさに非ず!政治的指向を表立って表明できないような状態で、私には個人的に大喜びの気持ちをメールやメッセンジャーでは伝えてくるものの、以前のようにFBでそのようなことを言わなくなりました。

FBというプラットフォーム自体が以前の件で既に充分に「全く信用のならぬ」プラットフォームに成り果ててしまいましたので、多くの人がそこを自己表現の場としては既に使わなくなっていますし、それを書き込むことで多くの人に自分が赤か青かを示してしまうことを恐れているのでしょう。無論ターゲットにさえなりかねませんし・・・。

このトンデモ・オッサン、結局150年振り以上の久しぶりという状況で、時期大統領就任式に出席しないというまさに体がでかいだけの馬鹿な子供と同じレベルの醜い最後を飾ることとなりました。無論、バイデン自身も「来なくてよかった」と明言してますけどね。当然です。

世界最大のクソがDCからさる素晴らしい日となりますように、安全に移行が行われる最後の一日を見守りたいですね。やっと四年間の我慢の日々が終わります。


2021年1月18日月曜日

鼻出しマスクの49歳の受験生・・・

初めて行われた二日間の共通テスト、巷では種々の評価が出ています。

私自身が今回の共通テストの問題を見て感じたことは一言「わ、俺達の頃とは全く時代が違う!」というものでした。本当に英語や数学、生物、化学などを講評などとともに一通り読んで頭の中で解いてみたのですが、暗記などではなくて考えさせて「流れ」として解く問題が中心だな~と感心しました。勿論基本的なことは知らないといけないわけですが、その関数の本質は何かとか、生物の代謝の根本は何かとか、そんな感じのことが「理解」出来ていれば自ずと回答は正解に流れていくような印象を受けました。

個人的に一番面白かったのは英語ですね。問題読んで驚いたのはアメリカの全くの日常に出てくる普通の行為が問題文になっていること。これはアメリカで半年でも過ごした事のある子なら「物凄く有利」だな~と心の底から思いました。メールでの推薦などが普通に出ていて思わずニッコリ。ありゃりゃwって感じです。

基本的に良く練られた良問群だったと思いました。

しかし、ニュースに出てた東京都江東区の試験会場での49歳の受験生の話は何だか哀れでした。マスクから鼻を出しているのを何回も咎められた挙げ句、最後は失格の宣言を受けながらトイレに閉じ籠もり更には不退去の名目で通報した警察に捕まっちゃったという話。勿論二日目はありませんよ。

私思ったんですけど、この方もしかすると妄想性障害や統合失調症が背景に有る可能性はないのかな~等と思ってしまいました。どこかで働いていた仕事を辞めて次のなにかに挑むための最初の関門としてこの試験を受けていたのでは・・・等と考えてしまうのでした。しかも、こういった高齢の受験生は意外と医学部志望だったりすることが有るのでは・・・等と更に追加で考えてみたりするのです。

だって、他の会社組織とかじゃその年で大学出ても、ふつうだったらどこも雇い辛いでしょう?おまけに、この細かいことへの異常な執着と度を越した不服従。やっぱり名前の表に出せない気の毒な御仁なんだろうなという気がします。

とは言え、周りにいた受験生の諸君にはいい迷惑だったろうな。本当にお気の毒です。


2021年1月17日日曜日

東京オリンピックまだやるつもり?

サメの脳味噌が「まだ」吠えているようですが・・・。

既に一年延長されている東京オリンピックが開催されない根拠なんて幾つでも挙げることが出来るでしょうが、結局の所は先ず「日本における感染」がキチンと制御せれていないという事がダメ出しの一番でしょう。

基本的にワクチンの数に関しては先手を打って確保はしているという点では日本政府は結構いい仕事をしたと素直に思いますし、日本国内の会社もそれなりに頑張って幾つか試験を進めてきていますから来年までには日本の会社も普通に新型コロナ・ワクチンを売り出すようになることは間違いないでしょう。ですが、今回のワクチンの多くは「2度打ち」によって予測に沿った完全なブーストのかかるものが多く、一発で簡単に目標の免疫力を獲得できるわけでもありません。

しかも、こういった免疫の獲得を行ってもやはり社会全体での集団免疫は有る一定の閾値を超えた人数を揃えないと「減少」から「ほぼ医療安全の確保が成立した=ベッド・コントロールに十分な余裕がいつもある」「感染者の報告がほぼ収まった」という意味のレベルまでにはなかなか至りません。そういう意味ではまずは弱い高齢者、そして多種のリスクファクターを抱え込んでいる人々から積極的に打っていきたいものです。

vaccinationという意味での先進性は「国民全員のワクチン打ち」を目指して徹底してやりまくるという目標を掲げ、既に全国民の10-20%以上にワクチンを打ったと言われる人口900万人の頭脳大国・人口小国イスラエルですが、カナダの記事によると「For example, when the University of Oxford-based organization released its Jan. 1 data, the total number of vaccination doses administered per 100 people for Canada was 0.26. For the U.S., it was 0.84. The United Kingdom: 1.47. And for Israel it was 11.55, 44 times more than Canada.」となっており、如何に突出して頑張っているかよくわかります。何と言っても一日15万人!打っているとかいう話ですのでその速度たるや・・・。

しかし、この効果が定量的に査読されたレベルの科学誌に論文として発表されるのはまだ少し先、気をつけなければならないのは免疫を獲得するまでにはタイムラグが有るということで、既にこれだけ打ったイスラエルでもワクチンを打った人でさえ既に200人以上の感染者が出ているということで、免疫成立までのタイムラグを理解せずに遊び回る人達が必ずや出てくることを考えると、100%は無理中の無理という夢の目標です。それでもしないよりはマシ。Dailymailでは以下のような報告が今の所間接的に出されています。

  • Israel has given first dose of the Pfizer jab to almost 20 percent of its population
  • Preliminary studies show that the vaccine cuts transmission, not just symptoms
  • Expert warned initial studies not enough to conclude transmissions are stopped 
  • Data from hundreds of thousands of people offers extensive view of efficacy
  • But experts have warned that people must stay vigilant despite having first dose
  • Two other studies were also done, with varying results. One found the vaccine cuts infection risk by 60 percent, while another found it was cut by 33 percent
  • Full 95 percent immunity is only achieved when a person is given second dose

正直、現時点でこれだけの効果が出ているのであれば悪くないと思います。何よりも感染のリスクがどうやら最大で6割程度は落ちそうだという時点で(低い見積もりは33みたいですが)社会の感染の様相を大きく変えることとなるでしょう。

ではオリンピックまでにこんな事が世界中の国で成立するか?というとまあ、絶対に無理。先進国で揃えられてもオリンピックはそもそも世界からやって来る大量の選手団で埋め尽くされるだけでなく、そのサポートメンバー、各国運営組織、観光客も含めて有象無象の人々が集まる祭典。

その時点までに折角日本の免疫の進捗があっても確実にそれまでの進展を全てぶち壊すような破壊的な感染の流入が起きることでしょう。確実に。

ダメ出しの2番、3番も書けば容易に10程度リスト・アップできますが、それも経時的に順位が変わってくるのが今の状況。そもそも、この五輪に熱意の無い今の日本でどれだけ選手団その他が歓迎されるのでしょうか。更に嫌な予測は各国の選手団がそもそも選手団をこの国に送ってくるのか、果てはIOCが最終的にオリンピックを再度延期や中止などと言い出したら?

利権の大きく絡んでいるマスコミや多くの政治屋の皆さんは大弱りでしょうが、一番困っているのは練習もまともにできぬ環境下でこの夏を迎える可能性の高い参加選手達自身です。まさに翻弄されているのは彼ら。新型コロナはホンマにとんだ厄介者ですわ。


2021年1月16日土曜日

東京男子医大

時代の移り変わりとともにいろいろなものが変わってきます。

昔々の「女には高等教育など要らぬ」等という現代では意味不明の呪文からは開放された現代においては、女医さんという言葉さえそれが存在する居場所がなくなるほど女性が医師となることは普通になってきました。それは私のようなおじさんにとってさえ日常の現場で実感する事実です。

私が医学部の学生だった頃は定員100人がその一学年の入学者だとすると、女性は10%前後でした。少なくとも我々の上下数学年分はほぼそんな感じで一定していたと思います。それが今の時代下手をするとクラスの半分を超える程度の女性が居るとか?

私が知っている最高齢の現役の女医さんは私の近隣の病院でパートの老年科医師として働いておられる神戸大学卒、しかも神戸大学の女性医師第一号の方ですが既に齢80過ぎです。この先生の思い出話というのを以前伺ったことがあるのですが、当時は女子学生自身が着替える場所というのがそもそもない上に、学生棟のトイレにも女性用が無かったために、交渉して職員用のトイレを使っていたとか、実習用の着替え部屋もなく、教室の後ろに衝立を入れてもらってそこで更衣したとか今の時代では日本昔ばなしのようなお話です。

その頃のことを考えれば女性医師が普通に活躍している今の時代はまさに「隔世」の感がありますね。

ところが現場では今逆のことが起きているのです。女性医師が結婚、出産を経てどうしても修行と就業の時間が削られてきます。その分を現場で補うのは男性医師。男女平等などというのは逆の意味で皮肉な意味にとれる時代になってきています。男性が当直や残業の負担を増やすことで現場が成りたているというのは女性の前では言わない我々の友人達の意見です。バイト先も女性医師には楽なところばかり医局で配られて云々などということを言う人まで・・・。

特に外科系などは現場の負担は結構なもので、そもそも働き方改革の中では外科系を志望する人間が減っていて、かつ現場の負担は上昇している中でこれから一体どうやって優秀な外科医を一定数維持していくのか結構上の先生方も同僚たちも頭を抱えていますが、これからはアメリカなどと同様に「真の意味で」男女に一切の背景考慮をせずにプロモーションや配置転換を行い、当直もどこの病院であっても無条件に入っていただくというのが普通になるのかもしれません。

そういう意味では昨年大騒ぎされた幾つかの医大での男子の入学者の点数を底上げしていたと言う操作を行っていた現場の先生方の気持ちの裏側にあるものが何だったのかは容易に想像がつこうというものです。

今の時代、教育において男女平等であるというのなら東京女子医大の存在自身が既に「?」となってしまってるわけですが、対抗馬として誰かが東京男子医大を作ったら世間の皆様からは「総スカン」なんでしょうな。w


2021年1月15日金曜日

The Big Short (邦題 : Money Short - 華麗なる大逆転)

リーマン・ショックへのカウントダウンを種々の情報から自分の頭脳と脚で読み解き、世紀の逆張りディールで大金を築いた男たちの映画・・・と言ってしまうと実に表面的な話で、この映画の本質を全く表現しきっていませんが、実際にご覧になっていただきたい。アマゾン・プライムで観れます。

サブプライム・ローンで素人達を煙に巻き、本当のゴミと普通の債券を外からは理解できないようにオブラートで包んで債権を作成。更にその債権の上下動を賭け事にしたものを債券化して、その債権化した債権の債権をまた包み込んでというようなのが当時の糞臭ただようクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の正体といったところですが、本当にただのマネー・ゲーム。経済を守るためのシステムではなく、金を生んでくるインチキを政府とその配下の銀行と証券会社がグルになってアメリカ国民を騙した出来レースでした。

はっきり言って当時既にexとなっていたグリーンスパンを始めとするインチキ占い師も皆「無罪」扱いなのですからどこにも救いがありません。

騒動が沈静化した後に消えたのは5兆ドル!の年金と不動産価格の下落、債権、401k、貯金が跡形もなく消し飛んでいたという。800万人が失業し、600万人が家を失ったんですが、それはアメリカ国内だけの話。レバレッジを20倍とかに組んでいるような債権がクラッシュを起こしたからには

皆様御存知のようにその衝撃波は世界中を駆け巡り、長期にわたる世界恐慌の発端になったわけですから、アメリカ発の住宅バブルがぶっとぶ恐怖を皆が味わわされました。

私が映画を観ながら思わず心のなかで呻き声をあげてしまったのは、劇中の人物が語る台詞「失業率が1%上がると4万人の死者が出るんだぞ!」というものでした。だとすれば、今回のコロナ・ショックでの失業数の増加はどういった影響を世界に及ぼすのか。

日本は世界でも自死の多い国の一つとして知られていますが、統計を見てみると、実は令和元年は昭和53年以降で男女合計で最も数の少ない状態だったのですが、コロナ禍の開始で経済のシュリンクし始めた令和2年、そして明確に種々の産業に冷や水がかけられて日常の活動まで制限されている令和3年の自殺率はどうなってしまうのか。嫌な予感がします。

経済というものが生き物であることは日頃の生活でみんな普通に体感できるのですが、アメリカ政府とWall.Stのクソどもが作り上げたクソ・システムが一人以外誰の逮捕者も出さずに世界に甚大な被害を与えたという当時の結末にアメリカが通常は表に出さない糞っぷりをじっくり堪能できる映画だと思いますね~。

この映画に対するアメリカ人自身による評価は以外にも通常はありえないほど例外的に高く、rotten tomatoでは評論家も一般視聴者もほぼ9割が肯定的な評価。アメリカ人自身にとっても401kや株券等の保持で実生活に深く繋がった未だに苦い「たった10年前」の記憶で、私の友人の中にも、このときのショックで年金がぶっ飛んで愕然としたとか、リタイヤの時期が大幅に伸びてしまったなどという人物がたくさんいました。

映画の最後で、このショックの後も実は形を変えただけのCDSが現在も進行していることを語って終わります。

映画の最初にはマーク・トウェインの言葉の引用。
厄介なのは知らないことじゃない。知らないのに知っていると思いこむことだ。
これは愚かな私自身に対する警句でもあると思います。常に事実の前に謙虚でありたいものです。


2021年1月14日木曜日

新型コロナとインフルエンザ

インフルエンザとコロナの比較が行われたいろいろなpaperが次々に揃い始めています。

日本においては症例数が中国や欧米等に比べて圧倒的に違いますし、コロナにおけるRNA sequenceへの変異導入の状況によってどれほどの病原性における変異が入るのかはまだまだ研究途上ですが、それに関する各国の研究者の昼夜を違わぬアプローチが「競争」のように出てきています。

いつも我ら研究者が日常的にサーチエンジンとして使うPubMedでみてみると、Wash-U, St.Louisからの論文「BMJ. 2020 Dec 15;371:m4677. doi: 10.1136/bmj.m4677」で、ほぼ70歳に年齢を揃えたコホート研究が発表されていました。

タイトルは「Comparative evaluation of clinical manifestations and risk of death in patients admitted to hospital with covid-19 and seasonal influenza: cohort study」というそのものズバリのタイトルなんですが、結論から言うと新型コロナによる死亡率は季節性インフルエンザと比して約5倍、ベンチレーターの使用率は4倍、集中治療室の利用率は2倍以上となっています。入院の長さもインフルエンザの7日に比べ約10日。

年齢も65≧/65-75/75≦で別けてみてみると、特に65歳というのは高い高い分水嶺になっていることがわかります。更に人種間の差は白人と黒人の間では巨大!・・・ただし、これはケアに辿り着けるまでの時間の差までは考慮されていませんし、この前、黒人内科医で亡くなられた女性が黒人に対する白人との治療の質の差という「訴え」もありましたので、これが人種間の遺伝的性状の差に起因するものか否かは全く解らず、単純に病院にたどり着いたこの年令群の人々の差ということしか言えませんけども。

更に、腎臓疾患、DMの患者はやはり他の論文と同様、死亡率が高いことが明白です。驚く感じで報告はされていますが、この新型感染症がこの論文では約10%程度の確率で高血糖状態をinduceするということが書かれています。しかし、これはまだまだ慎重な検討を要するエリアで、行われた治療で書かれていな部分にステロイド等の高血糖をもたらす治療が行われていたら当然ステロイドを使う可能性のあるレベルの高血糖が導かれますから。

しかしながら、最も衝撃的なのは他の論文でも各国で続々とデータが出ていて、それをサーチエンジンで俯瞰してざっとアブストラクトを読んでみた感じではやはり基礎疾患の存在は劇的に感染者の運命に決定的に影響を及ぼしていること。心疾患、DM、高血圧、肺気腫などの存在は「アカン」と言うレベル。況やそれらがコンビネーションとして存在している方々は・・・という感じです。これらの基礎疾患の存在はインフルエンザでもやはりリスクファクターであることには変わりませんけど、よりインパクトが強そうです。

これらの論文は上に書いたように中国・欧米が中心で他には中東などが少し入ってくる感じで、医学的設備や治療法のそれぞれ異なる環境ですので、日本にそのまま当てはめるわけにはいきませんが、当初アメリカなどでの速報値から推定されていた「季節性インフルエンザ」比で1.5倍から2倍程度ではないかという死亡率予想よりも高く出てきています。

緩い制御で集団免疫を目指したスウェーデンの壮大な社会実験も大失敗しかなり軌道修正しましたし、マスクを普通にしない人間のたくさんいるアメリカも悲惨な状況。バカ大統領の率いるブラジルやそもそもマスクなど手に入りさえしない貧しい人々の多い人口の密なインドも結局のところ恐るべき感染者数が日々報告されていますが、先進国においても、社会的リソースとしての医療機関が重症者で麻痺している現況において高齢者や基礎疾患を持つ有病者は「そもそも救わない」という自分が全能の神にでもなったかのような倫理を超えたお気軽な選択をすれば楽なんでしょうが、それは今の時点では絶対にありえません。(そんな国ちょっと昔にありましたよね「第三帝国」とか呼べれてましたけど。ナチスは基本的に有名な「健康帝国」でしたが、おぞましい医学とはとても言えない実験をしつつ、「有るべき理想に沿わない」ヤバいもんは殺して埋めるとか焼くとか言う「目の前から消してなかったこととする」とんでもない選択を行った連中ですが。)

われわれ医療従事者は淡々と論文と向き合い、出てくるデータをもとに感染者への対処法を日々共有改善しながら世間の雑音に惑わされず最善を尽くすしかありません。三次救急を含む近隣の大きな病院のうめき声を聞いていると、少なくとも我々医療従事者はとても会食や旅行にはいけません。人には言っておいて会食をする永田町や田舎の議員等のバカ共も沢山いますが、奴らは奴ら。関係ありません。

日本も高齢者と基礎疾患を持つ人達は「特に」気をつけていく必要があることは歴然ですね。科学の力をもって作られた各種新型ワクチンという銀の弾丸の登場がもう暫くしたらこれらの火を沈静化させることを願う最近の私です。


2021年1月13日水曜日

娘が突然大掃除開始

次女が突然自分の寝室を片付け始めました。

我が家はアメリカから嫁さんが持って帰ったFireKingや嫁さんがアメリカで作ったトール・ペイントなどでのかさばるもので部屋のあちこちが占拠されています。特にコップや皿などは未だに段ボール箱に詰められたり、本棚などにギチギチに詰め込まれ訳の分からぬカオス状態。

そもそも未だにキッチン・シェルフを買いもしない状況ですから片付ける気は一切なさそうです。まあ買ったとしてもどれほど片付くかは、もともと持っている膨大な量の食器類からするとどれほど効果があるのかは極めて怪しいものですが・・・。

そんな中でも要らない服等を次女が私達に時々「これ要るの?」と聞きながら一つ一つ選り分けていきました。最終的に部屋はかなりのレベルまでスッキリ。やはり自分ではなかなか捨てられなものも、それを知らない人の目で見ると「これナニ?」というようなことになって捨てるための「きっかけ」が出来るので、方法論としては実に便利ですね。

なんで片付けたのかはすぐに分かりました。
19日から始まる大学のZoomでの授業に参加する前にその背景として映る己の部屋を片付けたようです。まあ、彼女にとってはクラス替えをして初めて出会うクラスメート達ですから、少しは何らかの準備をすることで心を落ち着けてるのかな?と考えたりしました。

大学の授業料も既にアメリカには送金しましたので、後は彼女が実際に授業を受けてどんな日常を過ごすかです。成績次第でまたいろいろと考えることになるんでしょうが、少なくとも文章を書くのは得意なようなのでどういう結果を出すのか、そしてそれ以上に己の選択にどれほど情熱を示せるのか、興味があります。

私は陰ながら応援するのみです。頑張れ!


2021年1月12日火曜日

日本・相変わらずのインパール作戦

日本政府は大日本帝国から日本国に変わっても中身は全く変わりません。

結局は為政者の腹のくくり具合と頭脳が国家の方向性を決めるわけですが、80年程度ではな~んにも変わらないようです。陸軍三馬鹿作戦の最大の一人とも言える牟田口廉也という愚将の作戦とそっくり。作戦行動城上「最もやってはいけない」逐次戦力投入と現場無視というのを次々とやらかしたクソの中のクソの一人なのですが、人間的にはこの愚将とは全く違うのでしょうが、やらかしていることはこれに近くないかなどと感じてしまうのです。

外から我々がみていると、経済の活動を制限したくないと言う思惑から「どうしようどうしよう」とうろたえているようにしか思えません。

実際の所、医師達のフォーラムでどういう風に思われているかというと、どう考えても今回の緊急事態宣言はtoo small, too lateという愚策としか思われていません。出すなら11月に喚いていた「勝負の3週間」と言っていた頃から12月の頭までには出すべきで、その時に出したとしても期間は最低1ヶ月から2ヶ月とすべきと言うのが併せてどちらも6-7割と言う状況。

しかも、その厳しさは第一波のときと同等ととすべきであり、飲食店のみ時短などという「甘い」措置で酔いと考えているのは医師では1割にも満たない割合です。8割の医師達はイベント自粛かそれに加えてより厳しいロックダウンを求めています。

その感覚は私のものとも大変マッチするもので、たしかにこれ位の「締め」を早め早めにやって国外との交通をもっときちんと制御していたら今頃・・・という思いはありますが、少なくとも今回の行動だけでは第三波の波の高さを落として再び第二波の後のように燻ぶらせる効果しかないだろうなと言う気がします。

とはいえ、これからはコロナ・ワクチンもやって来ますし、将軍の失敗の尻拭きをする下々の者はみな優秀というのは日本の悲しき伝統なのですのでなんとかなるのではないかと感じています。というか、そう思いたいですね。ワクチンが病院に配られたら次々にリクエストに応えていきたいと思っています。


2021年1月11日月曜日

成人式だったんだ!

当直の合間に近所のコンビニに行ってきました。

夜食は何にするべいと、いそいそと夜食を選びに行ったのですが入り口で綺麗に振り袖の着物で着飾った女の子達に遭遇しました。三人の娘さん達が赤系統の柄のものを着てなにか飲み物を買っていたようなのですが、みていて微笑ましくなる私は完全に娘の父親モード。

昨年、次女が成人式の写真撮りをしたことを思い出して彼女達の所属する自治体ではこのコロナ禍の中、果たして成人式を行ったのだろうか?などと直ぐに考えてしまいました。

おにぎりとナナチキとサンドイッチと爽健美茶を買い込んでから、寒空のもとそそくさと当直室へと戻り椅子へどっかと腰を下ろし、このエリア界隈の区の成人式の開催方式や開催場所を調べてみた所、このエリアはどうやら殆どの場所で「実際に集まって」成人式をする方式のようでした。

まあ、成人式を迎える前後の年齢の人達は余程の持病がない限りは「自分たちが感染しても」あまりその発症と大きな症状の事を想像しないで良いでしょうから、三密を避けていれば楽しみのために集まるのもある程度は仕方ないことなのでしょうか。結果は判りませんが。

一方で成人式どころではないのが浪人生達。二浪すれば二十歳を迎えますので、傍目でこういう華やかな式を愉しんでいる友人達を横目にみながら、己はテーブルの上で参考書や問題集と向かい合って勉強をしなければなりません。

しかし、それもこれも明るい未来の為!高く跳ぶためには一度体を沈めるのが必要な前振り。人生山あり谷あり、数年先はその苦労自体を懐かしい目で省みることが出来る日が来る事でしょう。共通テストまであと5日。ラストスパート、頑張ってください。

周りの看護師さんたちで、受験生を持つ方々のいろいろな顔を見ると既に「悲喜交交」のようですが、幸あれ!と念じてあげることしか出来ません。


2021年1月10日日曜日

病院へのコロナウイルス・ワクチン配布が近そう

どうやらワクチンの配布時期が近づいているようです。

まだ具体的に何月何日というようには聞いていませんが、私のところに「貴院では一日何人程度接種して一ヶ月ではトータルでどれくらい打てるのか」という事に関して厚生労働省愛知県からの質問状のようなものがやってきました。

病院を代表して決める責任があったので、通年のインフルエンザ・ワクチン接種に掛る時間や人的リソースの実務上の割き方を勘案して厚労省愛知県への返答としました。病院に先ずやってくるのはPfeizer/BioNTech製のmRNAワクチン候補BNT162b2のようです。現時点では日本人に対する大I/II相試験の進行中のはずですが、かなり前倒しして急いで配られるような気がします。

-80℃のdeep freezerは私達の病院では我々の実験室向けにもとよりありますので、特に今回のようなことで保管場所に困ることはありませんが、実際には当院において1000人分を軽く上回る量のワクチンが配布されるものと推定されます。

このワクチンの仕組みや安全性について多くの疑問が医師を含む医療関係者から出されていますが、それに対する回答も論文という形でNEJMなどに出ていますので、興味の有る方は読んでみられると良いと思います。先ず論より証拠とは言いますが、科学の場合は論も証拠も必要で、論は先ずあっても証拠がないことには安心して使えませんと言う方々は多いハズ。その証拠も今ずんずんと積み上がって居ますので、推進派も懐疑派も拒絶派も皆データを見て決めれば良いことだと思います。

今回人類で初めて感染症用の大規模ワクチンとして使用開始され始めたファイザーのmRNAワクチンが十年後にどういう評価を得るのかというのは10年経たないと解りません。ただ、今後の癌免疫療法の体内抗体の作成のメインストリームは間違いなくmRNAワクチンになるだろうと私は思いますので、比較的このmRNA vaccinesというのは近い将来結構なスピードで人口に膾炙するものとなるのではないかと思います。

この文章を読んでいる方の中にもアメリカ在住の方では既にvaccination済ませた当方も比較的おられるのではないでしょうか?という気がします。

さてさて、実際の配布日は何時になるのかnotificationを待つばかりです。(多分2月ですね。)


2021年1月9日土曜日

年末年始で食事のパターンが崩れてしまった

休日・仕事・当直等が不規則に入ってきた年末年始。

ちょっと油断したせいで食生活に乱れが出てしまい、少しだけ体重が、と言うか腹まわりに肉が戻ってしまいました。やはり中年男の腹周りの脂肪の沈着速度は油断大敵です。筋肉の方はトレーニングの継続で、まあ一年半やったせいかは出ているかなと思いますし、毎日会う周りの病院の種々の職員の方々も「先生、痩せたよね」とか「一年前は太ってたよね」とか言ってくれていますから、まだ良いのでしょうが・・・。

これから1月が終わるまでは少なくとも食事の基本量を少し減らすのと、夜に看護師さん達が「善意で!」くださる種々の間食とおつまみをお気持ちだけ頂くという形に切り替えなければなりません。

ただでさえ空腹状態の時に、食欲を思い出させてくれるような「パンチの有る」美味しいものを「夜中に」シェアしてくださるのは正直オジサンの胃袋には大喜び状態を作り出してしまいますので、物凄く高い効率で食べたものがお腹の脂肪として蓄積されてしまうみたいですね。事実として否定の仕様がありません。w

まあ、年末年始はいただき物の数も多く必然的にそれを急いで消費する必要もあったのですが。(<<言い訳)

そもそも腹筋運動というのをほぼ全く取り入れていないので、腹筋を割る作業などと言うものは全くしていないし結果も期待しておらず、ただただ腹の皮を薄くすることが目的なのですが、己の加齢に伴う代謝速度の低下という厳然たる事実をついつい忘れがちになっておりました。その結果としての1キロの増加!反省です。

もう正月も終わったわけなので、そろそろ褌を締めてかかることと致しましょう。淡々と有酸素運動は継続。筋力もマニアというレベルにならないような程度で淡々と維持していくことに精を出していくことにします。


2021年1月8日金曜日

夏目友人帳

Netflixとアマゾン・プライムを昨年の末から時間の空いた時に観ています。

いろんな映画やアニメの中から面白そうなものをいろいろと見ていますが、アマゾンのプライムにも結構たくさんのコンテンツがありますから迷うことも良くあります。この年越しにずっと観ていたのは2つ。

一つはSupernaturalで、アメリカでは人気の幽霊退治や超常現象を扱ったソレっぽいドラマシリーズなんですが、年末になって気付いたのはシリーズは何十話もずっと続くのに見初めて17話くらいのところで「もうすぐ無料視聴期間終了!」との表示。案の定、正月からは有料となりましたので私の方で視聴中止。w

そしてもう一つがタイトルにも書いた夏目友人帳。シーズンは現時点で少なくとも6シーズン有るようなんですが、今の所第4シーズン終わりの方まで来ています。

このシリーズ、正直なんの期待も持たずボンヤリと観始めたのですが、これが思いの外高級感の有る物語であることを発見。私の表現力では手短にこのアニメを「良い言葉」で表現しきれないのですが、全体として美しい物語です。今柳田国男が生き返ってこの物語を観たら喜ぶんじゃないかと思うような中身とでも言いましょうか。

日本に古来から有る「あやかし」と夏目というあやかし封じの力を持つ家系に生まれた男の子の物語です。あやかしと人とで生きる時間の長さが違う故に交錯する多くの想い出の物語に「うーん、上質」と思わず心のなかで言ってしまう場面が多くあります。特にシーズン6には心をしっとりとさせるような良い話が詰まっていて思わず最後の歌まで聞いて余韻を楽しみたくなるようなものが多くて素晴らしいです。

世の中には自分が一生知ることもなく、しかし知っていれば一生の思い出となるような素晴らしい音楽、本、映画などが未だまだ沢山あるはず。しかし私の側を通り過ぎていく多くの良作、何とかこの目に焼き付けたいものです。


2021年1月7日木曜日

Trumpも更に追い詰められていい気味。w

アメリカ史にその名を残すことになった昨日の合衆国議会議事堂突入事件。

次から次へと側近達が政権を離れるために辞任表明を続けています。更には上下院の人間達も党派を問わずトランプtとその煽りに乗った馬鹿達を非難。この究極の日和見男は空気を読みながら動くだけですから、世間の怒りが沸点に達していることを察するや否や今迄は己で「議会へ行こう!」と煽っていた人間達を今度は一転して「凶悪な攻撃」とか言って連中には反対だったみたいなことを言うし。

煽る阿呆と踊る阿呆、共にど阿呆であることに変わりはないわけですが、踊らせる側の恥知らずっぷりはこの四年何も変わりませんが、踊る側の低能ぶりが目の前で世界に投稿中継されたことも大きな波紋を呼びました。結局の所、残念なことに怪我をした警官からも少なくとも現時点で一人死亡とのニュースが入ってきました。

クズ中のクズ。蝿の王とも言うべき本筋のクズですが、こんなのでもアメリカの大統領選投票の半数近くを集めるというアメリカの現実に本当に背筋が寒くなります。アメリカは青いバンズに挟まれた赤い中身の国ですが、このred statesと呼ばれる赤い中身の部分の薄ら馬鹿っぷりに頭痛がしてきます。今後のアメリカというのは白人がどんどん人口比からその率を落としていくだけですから、黒人層とヒスパニックその他のマイノリティを軽んじることの出来ない時代になっていきます。

そういう意味では、この古い白人的価値観の全てを体現した時代錯誤の「蝿の王」のような男はもう二度と勝負に出てくることは無いでしょう。

ところでこのオッサン、最後の最後に赤っ恥。Twitter、FaceBook、Twitch、Instagramその他のソーシャルメディアから先ずは24時間のBANを喰らいました。SNSによっては今後も永久排除を目指すかもしれないとの話。

このオッサンは悪貨の見本のような人物。居るだけで周りに悪影響を及ぼすトンデモ野郎。その存在自身をアメリカ政治の現実から排除してもらいたいものです。

長女がアメリカからメッセージを送ってきて一言「お父さん達、日本に帰ってくれたことを毎日感謝してる」と。そんな娘自身はアメリカで生きているわけですし、次女もアメリカに帰っていくわけですが、そのアメリカがBLMの運動以降、更にリアルに変わっていってより良い国になってくれることを願うばかりです。

アメリカという国が白いアメリカ人だけのものではなく世界の全ての国の人達にとっての自由の最後の橋頭堡であって欲しいと心の底から願うのです。蝿の王の発したAmerica Firstで始まったこの四年間の悪夢ももうすぐ終わります。



2021年1月6日水曜日

The American idiots

アメリカのアホは21世紀も相変わらず極端です。

一言でいうと「お前らときたら・・・」という話。このバカ共を先導しこういった事態にまで至らせ、選挙の最終的な儀礼的結果確認をする行事の為に集まっていた民主・共和の議員達をして怒りと恐怖と失望に陥れるような人間がこの国の大統領を務めてるのですから、本当にBack to the FutureのBiff Tannenそのものですわな。

この手の馬鹿に心酔する馬鹿がネットを通じて共鳴現象を起こして居るのが今の時代。結局少なくとも1人の女性が警官に銃撃されて死亡し、他にも救命救急の途上で4人ほど死亡するという最悪の結末を迎えました。

世界中の首脳からも次々とこの事態に対する非難の声が上がっていますが、どこぞの国の首相は相変わらずの昼行灯。コロナ対策も戦力逐次投入の最悪の例と言われるインパール作戦同様の手酷さで引きこもりがちでして、この手の世界の大事件にはコメントのコの字もありません。まあ、そもそも誰も期待してませんが。w

今回の件を受けてRepのミット・ロムニーが激怒して以下のような発言を行っていますが、このおっさんがモルモン教の云々というのは別にして充分に納得のいく内容で全くその発言に依存はございません。

Sen. Mitt Romney (R-Utah) blasted President Trump and his supporters in a statement released on Wednesday in response to the Capitol being breached and temporarily occupied by violent rioters. “We gather today due to a selfish man’s injured pride and the outrage of his supporters whom he has deliberately misinformed for the past two months and stirred to action this very morning. What happened here today was an insurrection, incited by the President of the United States," Romney said. "Those who choose to continue to support his dangerous gambit by objecting to the results of a legitimate, democratic election will forever be seen as being complicit in an unprecedented attack against our democracy. They will be remembered for their role in this shameful episode in American history. That will be their legacy."

January 6, 2021 Multiple reporters in the Capitol had tweeted earlier that Romney shouted at his colleagues, "This is what you’ve gotten, guys" as they were moved to a more secure location after the mob stormed the building.

誠に上記の通りで荒っぽく言ってしまえば、投票結果に反対し続ける馬鹿をサポートし続けた両院の一部の共和党員達を指して「この醜態はてめえらのせいだ!」と言っているわけです。

合衆国憲法修正第25条の第4節にてこの馬鹿男をなんとか罷免しようという法律家達の動きも出ていますが、既に任期もあと2週間。むしろ訴追の動きのほうがより効率的にこの馬鹿を畳み込めるんじゃないでしょうかね。無数の訴追の理由はありますけど、先ずは国家転覆罪あたりでどうでしょうかね。大統領職を去れば無能で大口を叩くだけの扇動者、というかただの裸の猿。

上の条項の肝は「しかし、大統領が能力があり意識がある場合でも、国の安全を脅かす狂気であるとか感情的不安定というような、長官の過半数が医学的無能以外の根拠を見出せば、そのような宣言を作成することは可能である。大統領は上院の臨時議長および下院議長に対し、文書による申し立てを行えば、その任務の遂行を再開できる」となっていますが、まともな目で見ればこの男の脳味噌は十分に逝ってますから。w

しかし、本当に歴史に残るアメリカの醜態でしたな。まこと馬鹿もここまで極まると神々しいです。



2021年1月5日火曜日

名古屋も止まらない

インフルエンザが劇的にゼロ行進を続けている今の名古屋ですが、コロナは別格。

折角のインフルエンザの減少分をガッチリと補ってしまっているだけでなく、病院の機能を止めようとしています。東武医療センターではまたしてもミニ・クラスターが発生してしまいましたし、その度に病院の患者の一部受け容れ停止措置を取りますので、(今回は循環器の)患者さん達も間接どころか直接の被害者です。

実際訪問診療のバイト先で話を伺うと、訪れるべき各種施設でも感染者が出る度に電話診療に切り替える状況だということで、その度に検査とLockdownの繰り返し。しかも、疑い例を含めた濃厚接触者に対する保健所の指示が基本的に「隔離と言う名の自宅待機」の乱発にならざるを得ない状況だとのことで、これでは施設も回らなければ患者さん達を誰が看るんだ?と言う状況になってしまっており、理事長もかなり頭にきているようでした。

愛知県全体ではどうなっているかと言うと、以下の如くなっておりまして、実質的な第3波の波のデカさが解ろうというもの。何よりも不味いのは入院患者数の直線的増加で、これが病院の他の重要な機能を麻痺させています。そもそも、通常の病院はコロナのような感染症以外の疾患がその多くのベッドを埋めているところですので、まさに余計な負担の激増そのものと言ってよいのです。
更なる問題は下のように「重症者」も増えているということ。愛知県では県内でトータルで1000床前後を準備していますが、このままではやっぱり逼迫を超えて「命の価値の選択」という本来はしなくて良いトリアージュが開始されるのも間もなくか?という気がします。
GoTo何とかで頑張っていた政府の皆さんも、医療関係者を疲弊させている今の「結果」をどう思われているんでしょうかね?

GoToあ関係ないといろいろ言う方々もおりますが、ああいう「施策」が国民の気持ちの箍を緩めた結果としての今が有るということには全く思いを致さないのでしょうね。以前ここにも書いた「嫌なほうの予想」が当たるのは本当にやるせないです。
まあ、我々はコロナだろうが何だろうが行けと言われれば治療には向かう覚悟はできておりますが、愚策の結果としてその割を食うのが我々だとしたら気持ち的には少々「暗い」ものがありますな。

愚かな軍属が始めた大東亜戦争で死んでいった無関係な招集兵はこんな気持なのかなって言う気もします。w


2021年1月4日月曜日

ソロキャンプに想いを巡らせる

正月に最もよく観たのはアマゾンやNetflixの映画などではありませんでした。

一番はYoutubeの「ヒロシちゃんねる」でして、自分が行けないソロキャンプをしっかりしてくれている彼の撮っている動画を観ながら、というよりもそのキャンプ場周りの環境音や友達と話し合っている馬鹿話に耳を傾けたり傾けなかったり。

今回のふるさと納税でも実はキャンプに使うナイフやちょっとしたステンレスの鉄板などを組み込みました。買えば数千円から万単位のものですがそれもふるさと納税と考えれば「納得」の納税額ですから特に躊躇いはありませんでした。

キャンプ用品などというのは金に物を言わせてドカッと買って大後悔などというよりも、自分に合わせて種々のものをちょこちょこ揃えていくのが正解かなと考えます。キャンプに行く度に間違いなく「あ、これがない」「アレがあればめちゃ便利なのに」という経験を繰り返しながら自分なりのギアを揃えていくものだと思います。

火付けの道具、水の浄化器、飯盒、テント、テーブル、椅子、その他諸々ありますが最も大切なのはテントでしょうか。キャンプ・サイトで何を作って何を喰うのかなんて事に想像を巡らすのですが、それを実際にやっているのがヒロシちゃんねるのソロキャンプやグループキャンプ。実際にいろんな道具を企業や友人から譲り受けて試用してみたりしているのも参考にはなりますがそれはあくまで参考ですし、完全コピーの必要もありません。

海外だったら熊が出るリスクの高いエリアが多いんじゃないかとか散弾銃をもってる連中が結構ウロウロしてるんじゃないかなどという関係ない想像もしてしまうんですが、取り敢えずは日本の限定的なエリアであればそういうハイリスクな状況に陥ることもあんまり無いかな~くらいに感じてますけどね。

兎にも角にも、Youtubeでこういったソロキャンプの映像を見るのは想像を巡らすという意味では良いのですが、VRでさえ無いわけでして・・・欲求不満は溜まりますね。w

早く若い先生に週末の内科当直に入ってもらって、私はソロキャンプに向けて淡々と歩を進めることに致しましょう!


2021年1月3日日曜日

Student Loanの返済に関して長女と話をした

風呂に入っている時にアメリカにいる長女とちょっとしたメッセージの交換をしました。

最初は私が投資好きのアメリカの大学時代の友人のFBを眺めていた時にBitcoinがこの一ヶ月で爆上がりしているグラフを見つけたもので、それをちょこっとだけinvestmentのframeworkに組み込んできたはず?と長女の昔の話から聞いていたので、そのグラフを貼り付けて娘に送ったら「みたいだね」との返事。

その後、投資の方法論や考え方に関して長女と少し遣り取りしたのですが、娘の比較的堅実な考え方に親としては安堵した次第。その話の延長線上で少しベクトルが変わってきて、今仕事も始まっているものの、暫くして始まる「卒後のお金の使い方」の話になりました。

長女によると、卒後にstudent loansを払うのか家を買うためのsavingsにするか悩んでいるとのことでした。私が今のインテレスト・レートってどうなってるのって聞いた所、5%とか6%とか、ありえないような高率のレートが適応されている上に、多くの人達がミニマムのpaymentを払っているばかりで、バイデン政権になってその学生ローンの支払がチャラになるような話が出てくるのを期待しているとか・・・しかしそんな事は財政の健全性の保持の観点から起きるわけもありませんし、支払いのlimitation等も起きるとは思えません。娘自身も「ソレはないやろ」と言っていました。

現時点ではコロナ禍のもと、利率の凍結や支払いの凍結も一部許されているようですが、やがてはソレも解除される日が近いのも間違いありません。Johns Hopkinsを出るのに大学自体から物凄くお金がアシストされているのは間違いないのですし、NYUでも大量のアシストがなされましたが、それでもやっぱり独立して自分で払おうとする長女には少なからぬローンがあります。

無論、仕事をはじめましたのでかなり余裕のある返済ができるようにはなっているようなのですが、それでも利子なんか払わなければ払わないに越したことはない・・・と言うわけで、私の方から「お父さん銀行」で一旦全額払ってしまってから、私の方に淡々と長期払い続けてくれる方がファミリーとしてはトータルで大セーブできます。

長女には「考えてみて」とは言いましたが、多分リクエストしてくるでしょう。お父さんとしては返事を待つのみです。


2021年1月2日土曜日

正月二日目も当直

昨日に続いて二日目の当直。

特に大きな事件もなく淡々と過ごせた当直でした。こういう日は所謂「これ幸い」というゆったり当直の日でして、新年早々良い兆しです。こういう時にはやることは決まっていて「映画」と「勉強」です。

映画の方はダビンチ・コード。前から観てみたいと思っていたものが何気なくみたアマゾン・プライム・ビデオの項目の中にあったのでクリックして視聴開始。カトリック教徒の中にはこの映画に強烈な反感を抱くだろうなと思ったのですが、基本的に「あかん」映画ですな。

ベストセラーを映画化したものとして大々的に当時宣伝が続いていたと記憶しているんですが、本としては良いものでも映像化には向かないものもたくさんありますし、映像化に向くものでもキャストがミスマッチというものもあります。アメリカのRotten tomatoesをみてみると、結構厳しい評価がずらずらと出てきていて、台本の失敗、キャストの失敗等を挙げ連ねる人達が多いようです。

そうは言うものの、私が特に感じたのはカトリック教徒にとってはこのヴァチカンを含む壮大なキリスト教徒達の暗闘の描写は受け容れ難いものがあるだろうなという最初の感覚はやっぱり強いままでしたね。宗教や人種を描いた映画というのはどういうものであれ種々の幅広いリアクションを産み出すもの。まあ、仕方ないですね。

映画を小さな画面で横目で観ながらも、今までの日常臨床の中で気になっていた私にとっての種々の細かな疑問をズーッと調べ続けてその参考なると思えた回答を一つ一つメモにまとめていく作業をしていました。時間をかけて最新の知見や知っておくべき常識をこういうゆったりとした時間だからこそまとめていけるのは私としてはなかなか「有り難い」ことです。

まあ、来年は新しく来られた若い内科の先生にも積極的に年末年始の当直に入っていただこうと思っておりますので、もう少し時間的には楽になっていくのかなと思っています。

何れにしても、ゆったりとした今年の年始の当直はなかなか充実した時間となりました。


2021年1月1日金曜日

あけましておめでとうございます

日本での年末年始も帰国後実質的に7回目。

2014年の1月8日にアメリカを発っていますからほぼ丸々7年を日本で過ごしたことになります。正直な所あっという間でした。こうやって10年目とかを迎えるのかなと言う気もしますが、それもこれから健康で生きていればということです。w

大晦日のカウント・ダウン行事も実質的には放送されること無く、家では家族が横で誰も居ない紅白の嵐の最後の瞬間を見ていたような気がしますが、私自身は特にそちらに気をかける暇もなく夕方くらいからふるさと納税の駆け込み注文に大童。こうなりたくないと思いながらも滑り込みで何でも済ませる羽目になる典型的なダメ人間です。

夜も今日の大晦日ばかりは息子も堂々と夜遅くまで好きなYoutubeでトーマスや飛行機、列車の動画、ドラえもんのアニメなどを観ていました。私は私で有る方から頂いたどぶろくを二種類の見比べながら舌鼓。結局の所、家族全体は比較的のんびりとした年末だったと思います。夕方には実質的なおせちを食べて、12時過ぎた瞬間に我が家の恒例となっている「若水」を家族全員が頂いて暫く後に床につきました。

アメリカにいる長女には0:02分にA happy new yearと送るとすぐに返事。同じ返事を返してきました。ちょっと驚いたのは、長女が新しく仕事に就いて妹にお年玉をあげたらしいということ。ちょっとした事ですがこれで長女は次女に対する長女としての体面を「大きく」保てます。優しいんだか、戦略的なんだか。w

私はと言うと・・・今朝から私は朝一番で日勤当直に二連直で入らなければなりませんので、正月も何もあったもんじゃありません。実質的には病院の皆さんに明けましておめでとうと言って回るのが仕事始めになってしまいました。

凄いなと思ったのは理事長先生。60も半ば過ぎのはずですが年末も年始も少なくとも午前中はきっちりと白衣を着て仕事をされていたことです。まあ、そんな私も正月早々放射線科の技師さんを呼び出して朝っぱらから急性腹症の患者さんのリスク・アセスメントをしていたのですが。

今年も病院でのネガティブなイベントにはなるべく遭遇しないで済むような良い年であって欲しいなと念ずる元旦のオジサンでした。