2025年2月11日火曜日

息子の異食症

自閉症の息子には異食症の症状が併存しています。

それが「食べたい」という欲求によるものなのか、モノを片付ける、奇麗にするという行為の延長上にあるものなのかはイマイチ曖昧で判らないところがあるのですが、その思考過程がどのようなものであれ、結果としては「異食症」という形態をとってしまいます。

一番初めに気づいたのは未だ息子が4‐5歳くらいの頃だったでしょうか?メリーランドで家族でショッピング・モールに行っていた時に息子が駐車場の壁にクロスさせるように張ってあるでっかい防震用のデカいケーブルのような構造物に厚く積もっていた何だか良く解らない埃のようなものをペロッと舐めた事でした。

慌てて息子の口を拭き取り、濡れティッシュで更に口の中を拭い取った後、トイレで口を濯がせましたが、こんな事を咄嗟に息子がしているのを間近に見て「これはもしかしたら他でもやっとるやろうな」と思わせるに十分衝撃的なシーンでした。

しかし、目立つ感じではそれからも我々親の目の前ではそういう奇異な行動を見せなかったのですが、落ちてしまったお菓子や食べ物を執拗にすりつぶして粉にしてしまうまでゴソゴソと踏み続ける様子を見て、思わず「やっぱり拘り強いよな~」と笑ってしまう事度々でした。他にも、机の上に落ちた飲み物をベロでするっと舐めたり…。

それからです。このブログでも以前書きましたが、写真立ての後ろに付いていた長いメタルのついたて棒を何本もコッソリ呑み込んで大騒動になった事とか、机の上の剥げかけた塗料を我々が見ていない時に数ミリ剥いでは口に入れる等という事をしています。

やっぱり言葉が通じないので、駄目だという事を身振り手振りで理解させるのですが、見ているところでは良くても、見ていないところでは!って奴で、心配は絶えません。仕方ないとは思いつつも体に良くないものは可能な限り彼の口の届かないところに置いておかねば、そして見ておかねばと思う親父でした。

2025年2月10日月曜日

アメリカの友人と娘

先日より娘の友人がアメリカから遊びに来ています。

彼女自身はボルティモアでアーティストをしているとのことですが、ボルティモアという地名を久し振りに聞いた感じです。いろいろなアクティビティ・製作をしているようで、これ一つという感じの絞り方で説明が付くようなものでは無いようですが、自分で作ったアクセサリーなども凝ったものが沢山あるみたいです。

ボルティモアではアート・コミュニティの立ち上げをしているとの事でした。その後、ボルティモアの良いところを愛しているところを次々に羅列してくれて、実に楽しそうに話してくれました。こういうところはアーティストだなーって感じましたね。やっている自分の仕事が楽しくて仕方ない!って云うのがひしひしと伝わってきました。やっぱ情熱をもって何かに没頭してる人間って老若男女を問わず良いですね!

今日は嫁さん、息子、娘と一緒にイオン・モールのしゃぶしゃぶのお店に行って、美味しくご飯を食べました。皿をデリバーしてくれるロボットを見ながら娘と二人でキャッキャ言っていたのが印象的でしたね。^^

実は彼女の妹がそもそも長女とホプキンスに居た時に知り合いになったという学友関係なのですが、それから家族の色々なメンバーがいろいろな機会を経て知り合っていく中で、我が家の長女とアーティストであるY家の次女さんが物凄く仲良くなったようです。彼女と話していると良く解るんですが、実に賢くて何を聞いても興味深い答えがポンポン返ってきます。流石はY先生の娘さんだな~と感じる次第でした。(Y先生はある事で世界的に有名な方で、恐らく多くの方がテレビや本である事の解説者として頻繁に見かけられていると思います)

明後日から二人で下呂温泉に行くとの事で、また新しい日本の思い出を作ってから帰国するようです。安全な旅を遠くから祈る親父でした。



2025年2月9日日曜日

我々「親」が居なくなった後の息子の事

自閉症の息子の通っている施設では定期的にミーティングが開かれます。

予算の説明だったり、次の施設行事の準備委員会の立ち上げだったり、今後の施設の運営方針に関するものだったりします。しかし、今日行われたお話のタイトルは「親亡き後の準備」という話でした。

体や心の事で何の心配も無い子供さんを持たれている親御さんには恐らくほとんど考える事の無い心配をしなければならないのが、我が家の様に障害のある子を持つ場合の親です。例え私がビル・ゲーツのような超が付くような大富豪であっても、何らかの形で障害のある己の子どもの事を考えるのは必然でしょう。

娘達二人は幸いにして今のところはそのような心配をしなくて良いですし、兄弟の間で喋らなくてもいろいろと思っている事が深いのは知っていますので、兄弟姉妹で骨肉の争いなんていうのは絶対に起きないと信じています。(もし配偶者が出来ても、そういう事に首を突っ込んでくるようなつまらない配偶者は選ばないと信じたい所ですが)

そもそも、私自身は自分の金を増やすという事自身にはほゞ興味が無い人なんですが、息子の存在を考えると自分の為ではない金を貯めておかんといかんの~と考えてしまうのでした。

さて、今回の説明会には嫁さんが出席したものですが、社労士、社会福祉士、ライフプランナーなどの資格を持つ女性による説明会で、その資料を持って帰ってくれました。結局実例に沿ったお話を聞くのが一番で、こういった方からのお話をその時々の法令やシステムに合わせて勉強を続けていく事が大切であることが良く解るプレゼン資料でした。

その中の要点は
  1. 住む場所の確保と暮らし支援の仕組み設定
  2. 定期的に受け取れるお金の仕組みづくり
  3. お金が子供の生活にきちんと管理され使用される仕組みの設定
  4. 困ったときに頼れる組織や人の確保
等でした。

私達が考えている息子の暮らしはグループ・ホームでの生活で、最近は高齢者と同じ場所で生活する共生型GHというようなものも増え始めているとの事ですが、まだ数は少ないという事でした。しかし、障碍者も当然高齢化する訳ですから「必ず」増えてくる事でしょう。

あとは障害年金、福祉手当、給付金などがきちんと息子の通帳に流れ込むようにして置くことは当然ですが、親である我々が息子の為に残しておくお金がきちんと息子の為に使われていく事セットアップしておく事も非常に大切です。

また、息子の場合は施設でかかる日常のお金はお菓子代と施設の利用代程度ではないかと思うのですが、これは通帳などを見なおして、もう少し細かく見直していく必要があります。

更に、子供の年金更新時の郵便物の確認者、障害年金更新時の診断書作成時の受信予約の設定、定期通院時の同行者、各種書類の返送者は誰か、通帳や大切な書類の管理者は誰にするのか等も大切な考慮事項。障碍者・高齢者権利擁護センターを上手に使う事も大切だと理解出来ました。

成年後見人制度の利用も大切な事ですが、財産管理と身上保護(サービスなどの利用契約を結ぶなどの法律行為)等も更に重要な学習内容です。とは言え、こういった行為を行ってくれる人間が100%信頼できる人間かというのも問題で、最終的に息子が使える遺産をどう残すのかというセッティングも絶対に大切な考慮事項。

考える事は本当に幾らでもあります。実際に効力のあるシステムで家庭発の息子用セーフティーネットを張っておく事をボンヤリと、しかし、しつこく考える我々両親でした。

2025年2月8日土曜日

世界で10個?

JR高島屋のチョコレートの祭典が今年も行われたようです。開店25周年記念のもので、「アムール・デ・ショコラ~ショコラ大好き!~」という長いタイトルが付けられていたようです。^^

「ようです」というのは、私自身はその場には行っていないからなんですが、行った方に聞いたところでは今回も物凄い長蛇の列だったとの事で、列の一番最後に並んでいた整理係の人の話では5時間待ちと言われたとの事!

午後1時開場のセッティングだったのに、実際には11時には既に長蛇の列だったようで、初日は皆立って待っていたようですが、2日目には椅子を持ってきた人達が居たとの事。まあ、当然と言えば当然ですよね。未来の下肢静脈瘤患者を人工的に育成しているようなもんです。w

さて、今年も昨年同様「ある方」が我が家の為に種々の(超)高級チョコレートをプレゼントしてくださいました。

昨年も頂いた事をこのブログに書いたのですが、今年はそれを大幅に上回るチョコレートを頂く事となりました。それは下の写真にあるBVLGARIのチョコレート?の箱。
その方によると、これを購入した時にはお店からこの左上のサインをしたショコラ・シェフの方が直接出てきてサインをして下さった上に、購入に関して感謝の言葉を述べてくれたとの事。実はこの箱にはちょっとしたギミックがありまして、中に四つの中サイズのチョコケーキが隠れています。開けると下のようになります。
大きな箱の一辺は22センチちょっと。(恐らく9インチとして作ってある?)
先ずは写真の左上のものを家族四人で頂いてみたのですが、これは正直美味しい!中を切ってみたところ、何層にもわたって手の込んだ造りのちょこやジェリー、ケーキ生地のようなものが積み重なっていました。

非常に下衆な話なんですが、昨年頂いたBVLGARIの薄目のチョコ10枚が14,000円!ではコレは⁉という話。ケーキは勿論なんですが、こういうものは箱代、ブランドのお名前代が高いのが相場。ネットで調べたのですがお値段がどこにも見つからないのです。orz

取り敢えずこの箱から丁寧に残りの3つのチョコも取り出して冷蔵庫の中へと保存し直しました。

実はこのチョコを下さった方に話を伺った所、お店の方から「世界で10個の限定です」という様な話を伺ったとの事。しかし、それが例え日本で十個だとしても、そのレベルで恐ろしい話。w それにしても、このチョコは今まで溜めていたポイントをサラッと使ってゲットしたとの事。一体全体何ポイントを使って、そして、そのポイントを溜めるまでに一体いくら高島屋でお買い物をされたのか…。

世の中には私のような人間の想像の枠の外で日常を送られている方が普通に居るのだと本日「改めて」思い知った次第でした。

2025年2月7日金曜日

医局の新年会

医局の新年会がありました。

場所は名古屋市内の某有名ホテルでしたが、夜の名古屋の街は恐ろしく寒く、風がビュービューという状況。ちょうど雪がちらつくかどうかという境目の一番質の悪い寒さ。擦れ違う人間達は皆首を竦めて足早に歩いていました。

また、すれ違う人の多くが非日本語話者という状況。やっぱり今の時代というものを感じる為には街中を歩くのは大事みたいです。^^

さて、ホテルに入って行くと直ぐに上階へ。指定された中華のお店に入って行ったのですが、入り口に居る筈のコンシェルジュは忙しいのか、入り口で待っている我々二人が3分ほど待っても出て来ず、入り口に呼び鈴がある訳でも無く、始まる前から何とも嫌な予感です。

最終的には部屋に案内され、指定された時間ドンピシャに入ることが出来ました。着席してお酒の注文から開始され理事長の音頭と共に乾杯。十二の中華の品々が淡々と運び込まれてきましたが、それらの皿を味わいながら外の寒さを忘れてウイスキーのロックと共に日々の色々な話が淡々と進んで行きました。

特に医療や院内の件に関して話す事も無く、野暮な話も一切なしでした。二時間ちょっとの時間が過ぎて主催者の話と挨拶があり、その場で解散。私は更に時計の針が進んで更に寒くなった街中を首を竦め乍ら地下鉄の駅の中へ入って行ったのでした。
通常は歩くと大汗を掻くほどのダウンジャケットも今日ばかりはイマイチ役不足かなと思われるほどの寒さでした。日本海側の方々の雪搔きの苦労はいかばかりかと…。

駅を途中で降りて今池の「亀ちゃん」に向かって入っていきましたが、そこには再びカオス濃い情景が広がっておりました。w

後で入ってきた諸先輩方や、同様に入ってきた自分の息子、娘と同じ年齢の兄弟達と歌ったり語ったりしながら楽しい夜を過ごしました。新年会の中華の味など何処かへ消し飛んでしまいました。また来る事に致しました。