2026年6月29日月曜日

消えていく家族の絆

ある患者さんが精神科病棟で亡くなられました。

90近くと御高齢の方で、長い間認知症を患い誤嚥性肺炎で苦しんでいました。自分の痰を誤嚥し続けて痰を吸引しても吸引しても誤嚥から逃れられないまま最終的には廃用が進んでお亡くなりなった方でした。

古くから入院されている患者さんのいる大きな精神科の病院・病棟ではありがちなのですが、何十年も前から統合失調で入院されていて、そのまま年老いて認知症も進んでいって最後はベッドの上でこのような形でお亡くなりになるという事が今の時代、良く起きています。

今の時代の統合失調治療薬は適切な診断の下で適切に服薬が進めば多くの場合かなりの確率でそれらの患者さん達を日常生活の場へと送り返す事が出来ます。昔の薬のように効果も「ある程度」あるけれど、錐体外路症状などの副作用が強すぎてADLを大きく制限するような薬というのは、現代的な精神薬理学を理解している医師からは忌避される傾向が強いし、なるべく少数精鋭の薬を上手に組み合わせて加療しようとしています。それが現代精神医学の進歩。

別系統の薬にはなりますが、例えば一昔前は眠剤などでもベンゾジアゾピン系の薬などは、表立っては言いませんが投薬自体を「犯罪」と言って蛇蝎の如く嫌う先生もいます。イギリスで恐ろしい程の賠償を求める裁判で製薬会社がボコボコに殴られそうになった黒歴史もあります。依存性を惹起するような睡眠薬はやはり避けるべきだと私も考えます。

ちょっと話が脱線してしまいましたが、こういった数十年にわたって超長期間入院されているような患者さんというのは、時間の経過とともに御両親、御兄弟、お子さん、親戚などの「縁」が薄くなったり切れていったりというような事が本当に多いのです。

10年前までは連絡が付いた甥っ子さんも最近電話してみたらもう誰にも繋がらない等という事はごく普通に経験します。無論、患者さん御自身が既に70-80歳台だと当然御両親は普通に居られないし、御兄弟もとっくに…等というのは当然ですよね。
遠い親戚も、統合失調で何十年も入院しているような叔父さんや叔母さんの存在自身が頭の中から「消えている」というような事も考えてみれば自然な流れ。

かくして、書類上は「無縁」という事になりがちなのです。

これからの時代、とくに精神疾患などを患っていなくとも「無縁仏」として葬られていく人達は激増する事でしょう。私も一歩間違えれば直ぐにそうなること請け合い。葬式を出して貰える時代に生きる人間や家族というのはまだまだ幸せなのかもしれません。

まあ、私は焼いてもらって骨は木の根っこにでも捨ててもらえばそれで十分なのですが。w

2026年6月28日日曜日

あんた、頭大丈夫か?

びっくりしました。

韓国の現大統領が自分の国の負けた監督をXでこき下ろすのをニュースで見て、これは本当か?と最初は疑いました。そんな国家元首とか聞いたことがありませんから。北朝鮮ならあるのかもしれませんが…。

以下に後の記録のためにその要旨を張り付けましたけど、これが国家のトップについている人間の選手・監督に対する発言かね?そもそも政治家が全力でやっているスポーツ選手にこんな汚い言葉を投げつけるとかあるか?凡そ監督の選出過程に対する文句の羅列で、同じっことを言葉を変え言い直しているだけですが。
  • 今回のW杯本大会出場失敗は、組織と人事の失敗が招いた当然の結果だ。

  • 能力よりも身内びいきを優先し、無能な人物を指揮官に選べば結果は火を見るより明らかだ。

  • 公私の区別ができず、公益よりも私益を優先する“めちゃくちゃな人事”が行われた。

  • こうした誤った人事は、国民を深い虚脱感に陥れた。

  • 国民の皆さんに深い失望を与えたことを申し訳なく思う。

  • 今後は、能力と実績に基づく人事を徹底し、同じ失敗を繰り返さないようにする。

そもそも、身内びいきで毎度毎度のように引退後の大統領が逮捕されたり自殺したりするのはどこの国の話なんやという事。あんたが非難した言葉の全てが一字一句自分自身に見事に戻ってくる大ブーメランだという事実を己自身が解っていないというブラック・ユーモア。

無能な指揮官って「李在明」あなたの事では無いですか?韓国ナショナル・チームの監督よりもまず反省すべき人間は鏡に映っているあなた自身では無いでしょうか?

今回出場した選手達は非常な努力をしてサッカー界の階段を上ってきたけれども、恐らく監督や協会の戦術的な問題と選手育成の過程の問題で世界の強豪に伍していくレベルに迄は達する事が出来なかったことは事実。しかし、それを大統領が非難するというのは、ましてやあんたのような人が非難するというのは完全なお門違い。

先ず口に出すべきは「ありがとう!お疲れ様でした」では無いでしょうか。

こういうのを見聞きすると、森保監督という人物の質の違いだけでなく物事への取り組みにおける国民性の違いの深淵というものを覗き見た気がするのは私だけでしょうか。

2026年6月27日土曜日

サッカーと政治

アメリカで研究をしていた頃の友人にイラン人女性がおりました。

イラン人女性とはいえ完全に「現代」イラン人女性という感じで、全くスカーフやヒジャブなど言うものは身に纏っているのを見たことはありませんでした。研究所では血液腫瘍の信号伝達に関するスマートな仕事をしていて、賢い女性でしたね。

基本的に自分の考えを明確に表現する明るい女性で、聡明という言葉がよく似合う人物。イラン人女性として乳癌で40歳という若さで亡くなられた驚異の天才女性数学者ミルザハニを生んだ国、イラン人女性の聡明さには何の驚きもありません。

今回、その友人がネットに再度投稿をしていました。イランの現政府を激しく非難し、彼らのせいで多くの人達が行方不明になり、彼らのせいで国家の進歩が停滞し、彼らのせいでアメリカに入国したイランのサッカー選手達が酷い目にあっていると。

実際のところ、イラン政府自体は今回のイラン・ナショナル・サッカーチームのアメリカでの酷い取り扱いに関しては悲劇の英雄、被害者、それでも雄々しく戦う英雄という枠にはめ込んで国家を鼓舞する宣伝材料として使っているようですが、反体制派側はそんなプロパガンダには真っ向から反対している状況。決して交わることはありません。

ワールドカップ・サッカーはいつも「国家間の代理戦争」等と言われていますが、今までに何度も結果に応じて多くの人達が殺されてきましたし、負けた選手達が帰国後に晒し者、吊るし上げの結末を迎えることはたくさんありました。しかし我々日本はそんな事とは無縁でありたいものです。

スポーツの本質は国家の代理戦争ではなく、あくまでも素晴らしいプレイヤーとそのチームを作り上げたコーチの持つ戦略同士の鬩ぎあいであって欲しいと思うのです。次のゲームは日本とブラジル。個人の飛びぬけた突破力でいつも戦ってきたセレソンですが、準備という意味では日本のほうが上だと思いたい。

例え看板選手質達がごそっと怪我で抜けている日本でもやっぱり強かったといわれる試合をしてほしいなと思うのでした。

サッカーはサッカー、政治は政治。日本のチームもワールド・カップでのAIによる対ブラジル対戦予想では30%を超える確率で勝利の可能性があると弾き出される様になったのですから大したもんですよ!

がんばれニッポン!

2026年6月26日金曜日

近所のBYD

近所のBYD、ゆっくり歩いても5分もかからないところにあります。

私はいつも長久手イオンへの3キロ弱の道を往復することで合計6キロ行くか行かないかの散歩道として使っております。そして、その途上にあるのがBYDの販売代理店。

少なくとも名古屋はトヨタの城下町ですし、勝手に消えていっている日産は別としてホンダも軽自動車の会社に戻り勝ちな状況となっていますので、目立つのはトヨタ系列の車ばかり。その上でレクサスが滅茶苦茶多い、というか多すぎるのが名古屋のレクサス事情。私は「絶対」のレベルでレクサスはカローラより沢山走っているのが名古屋という町の特徴だと思ってます。

その街でBYDという車がどう生きているのかという話なんですが、少なくとも私が知る限りでは知り合いの人でこの車を購入した人はゼロです。病院の誰も買っていないし、友人の誰もBYDのビの字も口にしません。そもそも街中でBYDが走っているのを見かける事自体が珍しくて、滅茶苦茶少ないはずのフランス車のほうがよっぽど沢山走っていますし、明らかにポルシェのほうが目立っています。というか走っているBYDを私が見るのは一週間に一回有るか無いか?くらいでしかないのです。

ましてやどこかの御家庭の駐車場に停まっているなどというのは私が知る限りは一軒のみ。しかも名東などではなくて、中村区の中をバイト先の病院関係の仕事で運転手さんが走らせている時に一台だけ白いSEA LIONを見かけるだけ。

先ほど上に書いた私の家の直ぐ傍にあるBYDの販売代理店なんですが、やっぱり最近もお客さんが店に入っているのを見かけた事が無い。土日も!そして、何時も展示している車が全く変わらないんです。車種どころか位置さえも。w

他人事ながら流石に心配。以前から何度も日本市場に挑戦しては撤退するというのを繰り返している韓国のヒュンダイと似たような運命を辿るのではないかという素人なりの予測をしております。いくら何でもアレほど売れてる気配がないと人件費とテナント代ばかりが消えていって資本金自体が溶けていくんじゃないかと心配なんですけど。

因みに昨年一年で日本では3700台ほどが売れたみたいです。しかし、あのポルシェでさえ去年一年で日本では1万台弱売れてますから、大衆車が3700台では不味いぞよ?でも待って!ヒュンダイはたったの1300台。2026年時点で代理店はヒュンダイ64店舗、BYD70店舗だとか。

これでは在日中国人と、在日韓国人が乗ってやらんと広まりませんぞ…。

2026年6月25日木曜日

本を病院に寄贈しようと思ったけれど…

本の選択はその人自身の頭の中そのものだと思っています。

知的なレベル、知識、その人の頭の求めるものが一体何なのか鏡のように見せてくれるのが本の選択。そしてその選択の結果として並べられた本の群れがその人の家にある本棚。

本棚を見ればその人の頭の中身が解るというのは私の何時もの持論ですが、同意してくださる方は多いものと信じています。そもそも本を読まない人の家には本棚どころか本さえ無いというようなところもある訳で、私には「俄かには」信じられませんが、実際にあります。

今回、病院で暇をかこつ患者さんのために自分が持っている本の中で差し上げてもいいな~と思われる本を選び出して患者さん達に読んで頂こうと思える本を探しました。家の本棚には大量の本が本当にごっそりあるんですが、患者さん用に持っていっても良いかな?と思える本を探したました。

ところが、30分ほど時間をかけてあっちの本棚、本棚の裏に並ぶ本の群れなどを探し回ったにもかかわらず持って行ってもいいなと思えた本はたったの二冊。あちらこちらに並ぶ本の殆どは手に取らずとも「やっぱりこれは手許に」「これも無理。出せん」という感じで結局出すことになったのは二冊だけ。w

出されることになった二冊の本には申し訳なかったんですが、前から「これは要らん」と思っていた本でしたので、逆に言うと良い出先が見つかったと思うとともになんで今まで読まない漫画以外病院の患者さんに持っていこうと思いつかなかったのかと不思議に思いました。しかし、よく考えるとそもそも本を人に渡すという行為がデフォルトで自分には発想不能な状態になっているんだなと思いなおしました。

もう一つの部屋に置いてある本の群れから、あとどれだけいろいろ探せるのか?期待薄ですがやってみましょうかね。

でも、ツマラナイ本持って行っても患者さんには失礼だしな~。難しいもんです。