2021年1月31日日曜日

理系の人間が安売りされる日本

Twitterをみていた時に出くわしたあるretweetがありました。以下は元tweet。
これはzalgo3(本名は田辺広樹さん)と言う京大院卒、学士の時には工学部首席合格、首席卒業。修士は京大院、情報学を首席で早期終了という、(首席という呼び方は違うんじゃないの?正代表と言うんじゃないの?という細かな指摘も外野からは入っておりましたが成績優秀者であることには何の変わりもないことは明白です。)言ってみればゴージャスな経歴の持ち主なんですが、専門分野は最適化数理問題とのこと。

この優秀そうな青年がTwitter上で仕事探してますという上のような履歴紹介という形で投稿していたんですけど、その希望給与額が「800万円」と書かれていて最初はネタかな?と思いましたが、どうやら市場を冷静に眺めてのmodestなオファーだったみたいなんですが、彼の専門分野である最適化というのを使ってここから更に出てくるであろう競争的オファーを引き出すためのベーシックな数値だったのかな?などと考えてしまったりもするわけです。ちょっと勘ぐり過ぎかな?

しかし、この数字を見て私は日本人として絶望的な気分になりました。だってアメリカだったら初任給で2~3000万程度はリクエストしても良いだけの実力の持ち主でしょう?例えば私の長女が話をしていたのですが、ユダヤ人のアスペルガーの同級生は一年生の時には既にマイクロソフトから年65,000ドルの給与をもらっていたらしく、究極の青田買いをされているような生活だったようです。つまりは年令に関係なくその能力が近未来にその組織に重要な貢献をすると予測されるようであれば、投資対象としてそのレくらいの金はバンバン出すわけです。

この田辺さん、tweetのなかでGoogleを始め多くの会社の代表者達から後々種々のオファーを頂いている模様。しかし改めて思うのですが、こういう人達のところに直接「日本の」各有名会社は人攫いに行かないのですかね?人的コネクションや希望者からのアプリケーションを待っているのでしょうか。

以前見たドキュメンタリーではインドに行ったGoogle、MS、Apple、Intelその他の有名企業が卒業生を即超高給で掻っ攫っていくものでした。IIT(Indian Institute of Technology)の卒業生ともなれば、競争率1000倍などという化け物のような競争を抜け出してきた俊英達ですので、そういう事もあり得るのかなと思ったのですが、少子化の進む日本の大学ではあっても日本のトップたる東大・京大の中の更にトップの卒業生はやはり特別に優秀なはず。彼等が安い給料で果たして日本に残るんでしょうか、という質問からしないといけないような気がしました。

そもそも、最近は東大に行けても海外の大学に出てしまうという高校生も多数出ているという話。上の給料の控えめな数字を見ていると、日本で理数系を磨く意味って経済的な対価が支払われるのか?という意味では本当に薄いなって思うのでした。

無論、そんなものに関係なく純粋に高度なものを求めて日本で刀を磨き続ける俊英達も居られますが、もっともっと経済的に報われて欲しいと思うのは私だけではないはず。少なくとも何の役にも立たない糞政治屋やものを右から左に流すだけの文系の人間よりも報われて欲しいなと思うのでした。

文系の皆さんお許しください。理系の肩を持ちすぎる偏見の持ち主です。w


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