サメの脳味噌が「まだ」吠えているようですが・・・。
既に一年延長されている東京オリンピックが開催されない根拠なんて幾つでも挙げることが出来るでしょうが、結局の所は先ず「日本における感染」がキチンと制御せれていないという事がダメ出しの一番でしょう。
基本的にワクチンの数に関しては先手を打って確保はしているという点では日本政府は結構いい仕事をしたと素直に思いますし、日本国内の会社もそれなりに頑張って幾つか試験を進めてきていますから来年までには日本の会社も普通に新型コロナ・ワクチンを売り出すようになることは間違いないでしょう。ですが、今回のワクチンの多くは「2度打ち」によって予測に沿った完全なブーストのかかるものが多く、一発で簡単に目標の免疫力を獲得できるわけでもありません。
しかも、こういった免疫の獲得を行ってもやはり社会全体での集団免疫は有る一定の閾値を超えた人数を揃えないと「減少」から「ほぼ医療安全の確保が成立した=ベッド・コントロールに十分な余裕がいつもある」「感染者の報告がほぼ収まった」という意味のレベルまでにはなかなか至りません。そういう意味ではまずは弱い高齢者、そして多種のリスクファクターを抱え込んでいる人々から積極的に打っていきたいものです。
vaccinationという意味での先進性は「国民全員のワクチン打ち」を目指して徹底してやりまくるという目標を掲げ、既に全国民の10-20%以上にワクチンを打ったと言われる人口900万人の頭脳大国・人口小国イスラエルですが、カナダの記事によると「For example, when the University of Oxford-based organization released its Jan. 1 data, the total number of vaccination doses administered per 100 people for Canada was 0.26. For the U.S., it was 0.84. The United Kingdom: 1.47. And for Israel it was 11.55, 44 times more than Canada.」となっており、如何に突出して頑張っているかよくわかります。何と言っても一日15万人!打っているとかいう話ですのでその速度たるや・・・。
しかし、この効果が定量的に査読されたレベルの科学誌に論文として発表されるのはまだ少し先、気をつけなければならないのは免疫を獲得するまでにはタイムラグが有るということで、既にこれだけ打ったイスラエルでもワクチンを打った人でさえ既に200人以上の感染者が出ているということで、免疫成立までのタイムラグを理解せずに遊び回る人達が必ずや出てくることを考えると、100%は無理中の無理という夢の目標です。それでもしないよりはマシ。Dailymailでは以下のような報告が今の所間接的に出されています。
- Israel has given first dose of the Pfizer jab to almost 20 percent of its population
- Preliminary studies show that the vaccine cuts transmission, not just symptoms
- Expert warned initial studies not enough to conclude transmissions are stopped
- Data from hundreds of thousands of people offers extensive view of efficacy
- But experts have warned that people must stay vigilant despite having first dose
- Two other studies were also done, with varying results. One found the vaccine cuts infection risk by 60 percent, while another found it was cut by 33 percent
- Full 95 percent immunity is only achieved when a person is given second dose
正直、現時点でこれだけの効果が出ているのであれば悪くないと思います。何よりも感染のリスクがどうやら最大で6割程度は落ちそうだという時点で(低い見積もりは33みたいですが)社会の感染の様相を大きく変えることとなるでしょう。
ではオリンピックまでにこんな事が世界中の国で成立するか?というとまあ、絶対に無理。先進国で揃えられてもオリンピックはそもそも世界からやって来る大量の選手団で埋め尽くされるだけでなく、そのサポートメンバー、各国運営組織、観光客も含めて有象無象の人々が集まる祭典。
その時点までに折角日本の免疫の進捗があっても確実にそれまでの進展を全てぶち壊すような破壊的な感染の流入が起きることでしょう。確実に。
ダメ出しの2番、3番も書けば容易に10程度リスト・アップできますが、それも経時的に順位が変わってくるのが今の状況。そもそも、この五輪に熱意の無い今の日本でどれだけ選手団その他が歓迎されるのでしょうか。更に嫌な予測は各国の選手団がそもそも選手団をこの国に送ってくるのか、果てはIOCが最終的にオリンピックを再度延期や中止などと言い出したら?
利権の大きく絡んでいるマスコミや多くの政治屋の皆さんは大弱りでしょうが、一番困っているのは練習もまともにできぬ環境下でこの夏を迎える可能性の高い参加選手達自身です。まさに翻弄されているのは彼ら。新型コロナはホンマにとんだ厄介者ですわ。
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