どうやらワクチンの配布時期が近づいているようです。
まだ具体的に何月何日というようには聞いていませんが、私のところに「貴院では一日何人程度接種して一ヶ月ではトータルでどれくらい打てるのか」という事に関して厚生労働省愛知県からの質問状のようなものがやってきました。
病院を代表して決める責任があったので、通年のインフルエンザ・ワクチン接種に掛る時間や人的リソースの実務上の割き方を勘案して厚労省愛知県への返答としました。病院に先ずやってくるのはPfeizer/BioNTech製のmRNAワクチン候補BNT162b2のようです。現時点では日本人に対する大I/II相試験の進行中のはずですが、かなり前倒しして急いで配られるような気がします。
-80℃のdeep freezerは私達の病院では我々の実験室向けにもとよりありますので、特に今回のようなことで保管場所に困ることはありませんが、実際には当院において1000人分を軽く上回る量のワクチンが配布されるものと推定されます。
このワクチンの仕組みや安全性について多くの疑問が医師を含む医療関係者から出されていますが、それに対する回答も論文という形でNEJMなどに出ていますので、興味の有る方は読んでみられると良いと思います。先ず論より証拠とは言いますが、科学の場合は論も証拠も必要で、論は先ずあっても証拠がないことには安心して使えませんと言う方々は多いハズ。その証拠も今ずんずんと積み上がって居ますので、推進派も懐疑派も拒絶派も皆データを見て決めれば良いことだと思います。
今回人類で初めて感染症用の大規模ワクチンとして使用開始され始めたファイザーのmRNAワクチンが十年後にどういう評価を得るのかというのは10年経たないと解りません。ただ、今後の癌免疫療法の体内抗体の作成のメインストリームは間違いなくmRNAワクチンになるだろうと私は思いますので、比較的このmRNA vaccinesというのは近い将来結構なスピードで人口に膾炙するものとなるのではないかと思います。
この文章を読んでいる方の中にもアメリカ在住の方では既にvaccination済ませた当方も比較的おられるのではないでしょうか?という気がします。
さてさて、実際の配布日は何時になるのかnotificationを待つばかりです。(多分2月ですね。)
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