2020年1月26日日曜日

ついに愛知にも中国からのコロナ・ウイルス感染者出ましたが・・・

昨日両親をセントレアに送っていった折に、中国人観光客と思われる大量の集団と遭遇しました。

春節ですから当然ですよね。日本の十倍の人口を持つ国、かつ彼の国において最も海外の旅行先として人気が高いのが日本ですから、日本に彼らが大挙してやってくるのはごく自然の成り行きです。

彼の国で新型のコロナ・ウイルス由来の呼吸器感染症が急速な拡がりを見せてることは種々のニュースで入ってきていますが、飛行場で中国人達の一団を見た時に考えたのは「絶対、この中に感染者は居るよな~」って事でした。

と思ってた翌日の今日になって報道で「愛知県内の医療機関で感染者を1名収容」ということで、日本国内4例目?になったようです。やはり日本の玄関口の一つとしては大きなところですから単純に確率論的な問題ですよね。

自分からすると、医療機関としては多分、愛知ではあそこ辺りかな?と推測できる場所はありますけれど、だからどうした?って感じでして、日本だったらそこまで拡がらんだろうなって言う感じで冷静に見ています。きちんと専門家が対応していますから、フォローは任せて大丈夫。

そもそも感染と発症、そして致死というのはそれぞれに大きくthresholdがあって、まさにその人の持つ免疫力の個性や強さがその人がどの様にウイルスに対して反応するかという差・個性を生み出すわけです。

例えば、AIDSなんかでも感染に至るまでの第一ステップでそもそもウイルスの細胞内侵入(トロピズム)においてその受容体として働くケモカイン分子の変異を持つ人が居て、感染自体に物凄い抵抗性を持つ人がいるわけです。同じようなことはターゲットとなる細胞腫の差や受容体をもつ個人のそれぞれの差異というものがある可能性が高く、あれほど金と時間をかけられてやっとわかったAIDSの感染性・トロピズムの差に対する理解がやっとこの程度(といっては失礼ですが、実際にそう思います。)です。

同じようなことはHCVなんかでも起きるわけで、感染したからと言って慢性化する人としない人という2つの集団があります。無論、持続的な感染源との濃厚な接触が有ればあるほど、そのリスクは高まるのでしょうが、今度は慢性的感染者になった7割の人たちの間で発症する人としない人というまた二山に分かれていくわけで、個人のライフスタイルやまだ解明されていないと思われる何らかの理由で、慢性化から肝硬変、肝癌に進む人とそうでない人の間に何らかの発症スピード差を産む分子生物学的な機構が存在するのでしょう。

今回のコロナ・ウイルスの件では、通常のインフルエンザ・ウイルスの致死率が0.05%程度と言われているのに比して、スペイン風邪2%(wikiでは10%程度)、SARSが10%程度ですから、報道を見聞きしている範囲でその数字にある程度の信頼性が置けるという希望的観測を行うと、現時点では世界全体で2-3000人、死者数4-50人の間だとすると致死率はスペイン風邪の感覚でしょうか。まだまだわかりませんが。

(今の所)SARSほどの致死率はなさそうなんですが、私的には今後、人・人感の感染でその感染力と病原性がどう変異していくかが一つの注目点だと思っています。点変異を含む変化がどの程度で起きてくるのか、各地の各サンプルのシークエンスがバンバン論文ととともにデータベースにあげられてくると思いますので、要注目です。

ここは一つパニックに陥ること無く、冷静に観察対応していくべきでしょう。
我々がやるべきことは限定的ですが、インフルエンザ対策と全く同じ
  • 人混みに意味なく近づかない。
  • マスクをする。
  • 手洗いとうがいの励行。
  • 疲れた状態であちこちで仕事して免疫力が低下した状態に自分を置かない。(要するに休息をよく取れってことです。w)
  • 体液がついたら十分に70%アルコールで拭き取る。
この程度で十分だと思います。(と言うか今のところこれしか無いでしょう。)

ウイルス自体より、これで狼狽えた末に起こるパニックのほうがよっぽど恐ろしいです。
正しく冷静に注意していくことこそが公衆衛生観念の発達した21世紀の文明国・日本の対処法です。煽られた情報に更に煽られないように冷静に判断対応していきましょう。

あ、最後に・・・書き忘れそうになりましたけれどもコロナ・ウイルスによるかぜ症候群なんていうのは多くの人に毎年「咽頭症状などの出現」として起きていることです。今回はその重症度、致死率がどうやらまた高そうなタイプだというのが大きな問題点という訳です。


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