2020年1月6日月曜日

外来で問題を起こす人々

内科外来でも私の勤務先のように精神科の外来が大きいところでは、精神科に"だけ"通院する代わりに私達内科医の担当する内科外来にも来られて種々の内科的疾患を診ることになるパターンも結構多いのです。

ところが、中には内科医としては正直「勘弁してくれ」と言いたくなるような患者もチラホラ。病院で問題を起こす患者なんて言うのは(医師専用のフォーラムなどを読む限りでは)全国津々浦々に満遍なく居ると思うのですが、実際のところ我々のところでも稀にやってきます。

内情を知らない方にとっては意外かもしれませんが、ヤーさんだったり、元ヤーさんだったり何ていうのは正直私の勤めている病院ではあんまり問題にはなりません。それこそ、外見上の凄みがある人は沢山おりますし、聴診のときなどに体の前後を埋めるように彫り物をしてる人なんて言うのが丸見えなんて言う人もよくありますが、折り目正しい感じの人のほうが多くて、アホな看護師が勘違いした口の聞き方をしない限りは、私の知る範囲で病棟でも外来でも問題を起こすような人はまずおりません。

問題を起こすことが多いのは、むしろアマチュアレベルのチンピラ。大声で吠える傍若無人ぶりをたしなめられると更に吠え、病院内部の「担当者」が出てくると捨て台詞を残して去る・・・。通りかかる警察官の前では本当に飼い猫のようにおとなしいのですが、弱い患者さんの前では再び横柄で威圧的な態度。病院にとってはただの迷惑ファクターそのものなので、いわゆる「出入り禁止」&「ブラックリスト入り」にて一件落着。

もう一度院内に入って問題を起こす事があれば「即座に警察コール」というセットアップを本人に伝えると、文句をブリブリ言いつつもまず次第に病院に来なくなります。w
こういうのは淡々と事務的に処置・処理していくのが肝だと言うのがよく解るのです。

さて、もう一つのワタシ的に困った人達は抗不安薬や眠剤を「出せ出せ」と言ってくる人達。最近この手の人達が来ることが「抗不安薬を使っている友達」の紹介で来たことが有ったので、問診をきちんと行ってみたところ「自動車学校での運転免許の試験で指導者が横になるとパニックになりそう」等という中国人女性でしたが・・・。(そもそも車の運転に向いてないんじゃないの?と言いたいところですが。w)

私は精神科医では有りませんので正直「このひと何いってんだ?」という感じなのですが、そんな理由で不安でたまらないから、なんて言う度にいちいち抗不安薬を使わないといけないなんて言う人はそもそも根本的になんかが大きく間違ってませんかね?と言ってやりたいのですが、そこは診察。長い時間をかけて本人希望の”一ヶ月分”とか言う処方を最大数回分の頓用として処方。それ以上は絶対に処方しないという確固たる意志を持って対応し、必要があれば他医へ行って頂きたいと告げました。(不満そうでしたが。)

そもそもこの方面は自分の専門ではない上に、保険審査機構のようなところから「向精神薬、眠剤」を各病院を廻ってかき集めている「自称」患者がいるという通知を受けているため、自然と用心せざるを得ません。

一体全体集めた薬を本当に使用しているのか誰にもわかりませんし、それを売り捌いている可能性も十二分にあるわけですからその片棒をかつぐわけにもいきません。w
本当にこの手の情報は全部電子化されて他院で処方されても電カル上に真っ赤な警告が出るようにオンライン化されないとほんとうの意味では防げませんよね。

病院に来る変な人達にもいろいろあるのです。


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