世界で猛威を振るうデルタ株初確認の地、インドで現在急激に新規感染者数が減少しています。
数ヶ月前には酸素マスクを求める人々の列で阿鼻叫喚の地獄絵図がひろげられていたインドで急激に種々の規制緩和が入っているところまで戻ってきているとのこと。病院の前のストレッチャーの前で治療を受けられない人々が高齢者を中心に死体として横たわっていた頃の事がまるで嘘であったかのようです。
現時点でのインドのワクチン接種率は種々のものを混ぜ混ぜにしても最大で10%を超えた程度という感じと言われていますから、結局の所、これらの大半場な減少効果に対する原因推定は最も妥当なところでは感染の爆発的拡大による「集団免疫の獲得」と言うことになるのでしょう。
実際のところ、インドにおける新型コロナウイルスに対する抗体価のサンプル抽出測定ではおおよそ70-75%の人々が新型コロナウイルスに対する抗体を持つという事態に至っているとのこと。先進国とは異なり、自然感染の拡大と多くの方々の大量死いう悲惨な経過を減ることで得た抗体価の上昇が他国で黙認されるわけもなく、先進国を中心として必死にワクチン接種が進んでいるわけです。
しかし、ワクチン接種には敵が2種類あります。一つはウイルスや菌自体という本来のワクチンの生物学的な敵。そしてもう一つは反ワクチンという敵です。もちろん少数のグループではありますが、体調・体質の関係その他である種のワクチンに体が良くない反応を示す人も居ますし、インフルエンザワクチンでも1/千数百万ショットの確率で、死亡の因果関係を否定できない人が出てきます。
しかし、だからといって肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチン、新型コロナウイルスワクチン、子宮頸癌ワクチン、BCGワクチン、ポリオワクチンなどを打たない理由など正直どこを探しても無いとしか「私には」思えません。それはリスク・ベネフィットの比が異様にアンバランスだからです。
ところが、その様な「打たない」人々が実際にこの世には普通に居て、陰謀論、宗教的理由、科学不信など種々の理由で打ちません。最近多いのはこれらに加えて政治的旗色で打たないという愚か者も。まあ、でもそれはそれで全然いいと私は思います。打って大幅に感染率・死亡率を減らしたポピュレーションと自ら選択してワクチン打たずに感染後に死ぬ人、苦しむ人のポピュレーションでは結局打ったポピュレーションのほうがジリジリ残る率が上がるわけですから、人類の選択圧はそういう意味で長期的には「打つ人間」のほうが上がるんじゃないでしょうかね。私は1000年後の未来が見えるわけでもないので判りませんが。
その上、結局のところ打たずに「大丈夫」という賭けをする人達(フリーライダー=タダ乗りの人々)というのはワクチンを打った人達に守られているという有り難みも理解出来ないでしょうから、優しく見守って議論しないことで平和を保つのもありなのかもしれません。w
下のシェーマを見て頂ければ、そういった種々のイベント発生の理由は中学生程度の理解力がある人なら誰でも解るかと思います。(下の図の赤い人に当たる部分=感染しかつ発病し、伝染性を持つ人々に当たる所がワクチンでは青からいきなり黄色の人に置き換えられるわけです。)
集団免疫成立の数理的背景は上の青い字の部分のリンク先に詳述してありますので、それで理解出来る方は十分に理解できる程度の解説はなされていると思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿