日本4トライ、スコットランド3トライ。
書くと結果は一行ですが、その試合の中身の濃さは両国どちら側の人間にとっても歴史に残る、本当に教科書に出てくるような素晴らしい戦いだったと思います。
そもそもアイルランド相手に全く試合をさせてもらえなかったスコットランドでしたが、もともとプレーは端正でフィジカルも強烈。
世界最優秀ラグビープレイヤーにノミネートされた事もあるレイドロー率いるチームですから、リーチ主将が「ボコる」とは言ってもそう簡単にいくはずはないという予想を持ってゲームを見守りました。
スコットランドのラグビーフットボール協会の会長が(台風の酷さを全く無視して)「ゲームを開かんのなら法的措置を取る」などと喚いて、世界のみならず自国民からも冷笑と顰蹙を買った念願の試合です。ここは一つ正々堂々と相手を叩き潰して全勝で自力突破を見せることこそ日本の行く道。
被害者への黙祷の後、試合はいきなりゲームの冒頭でトライを奪われるといういつもの日本のパターンから開始。orz
アチャーという感じでしたが、このチームは今までの日本チームではない!やられたらやり返す力を持ったチームです。そもそもこの試合自体が、前回のWCRで三勝の日本を予選プールに沈めた憎き相手の口に辛子を詰め込むために準備した試合。
ここからが止まりませんでした。前半のファンタスティックなプロップ稲垣のトライや後半の福岡の相手からボールを奪い取ってからの鬼の一発(実際は2発目!)など、素晴らしい勢い。これはこれはという感じでアドレナリンの吹き出しが止まりません。
しかし、そこはスコットランド。ラグビー発祥の地の意地と戦術が強力なフォワードの押し込み戦術で素晴らしい巻き返しを見せます。
正直な所、どちらのディフェンスもまさに「称賛に値する」ハイクオリティーなもので、これからのラグビー史に永遠に残るような、美しく、力強く、エキサイティングな試合だと思いました。まさにTHE RUGBY。最後の20分は本当に息をするのを忘れるような時間でした。
この思いはアメリカに住む昔の研究仲間であるScottishの教授も同意見で、直後にメールがやってきて「負けて残念だったけど、物凄い素晴らしい試合だった!」と書き送ってきました。私も同じ意見だと返事したのですが。こんな事ってあるんですね。
今回わたしが思ったことは、今後はこの試合を見て育った若い世代から「必ずや」次世代のワールドカップメンバーがそれこそ続々と出てくるんではないかという予想です。しかし、NZのようにこれが国技ではないために、残念ながらそれを行う環境が整っていない。
隣の校庭にいけば柴が生えていて・・・などという環境が日本にないのが本当に残念です。そもそもラグビースクール自体の数が全く少ないし。それでも、今回のWCR日本開催は、きっと日本にサッカーのプロリーグが出来てから暫くして大勢の世界レベルの選手という花が咲き誇っている現在の日本のような感じになってくる「直前」の日本の雰囲気そのものなのではないかと感じています。
いやーそれにしても、こんな至福のマッチングをLIVEで観られて、勝利と言う形で味わわせてもらえた私は三国一の幸せ者です。w
次の南アフリカ戦はどうなるのか!期待しています。
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