2024年5月28日火曜日

身体的虐待は即警察へ通報

今回改めて院内に印刷物として理事長・院長名で「虐待」に関する処置の案内が通告されました。

精神科が中心の病院においては一般科と違ってどうしても精神疾患患者に対する虐待のインシデントが発生してしがちな素地というものが存在します。

先ず閉鎖環境に置かれた状況で医療者側と患者とが相対する事自体が最大のリスクとして存在します。目の届かない環境でヘルパーや看護師が精神的に問題がある状況の患者さんと向かい合う事でありとあらゆるリスクが発生します。

粗暴な患者、粗暴な看護サイドという状況が完全に無いとは到底言い切れない、更に看護サイドの暴言が患者の精神を傷つけないとは限らない。そして、身体的接近もしくは接触時に何らかの行為が発生しないとは限らない等という状況が常にある訳です。

その上で、身体拘束されている患者さん、身体の衰弱した患者さん等を一方的に暴力行為等で侵害する看護者側が存在するという事件が毎年毎年どこかの病院で報告されているのは皆さん後存じの通り。

99人のそんな事とは縁の無い看護者が居ても残りの一人に歯止めが効いていなければ事件は起こる訳です。

患者さん側も精神疾患が存在する中で粗暴な言動が口をついて出る場合やパンチ、キックその他の危険な行為を行うなどという事もある訳で、看護側も常にある一定のリスクに晒されているというリスクを負ってはいるのですが、だからと言って患者さん側に何らかの身体的・精神的虐待を返すなどというのは以ての外。

今回の通告は、そういった行為が見つかった場合直ちに警察に通報、そしてそれを見た場合にそれを通報しなかった人間も共犯と見做すというもの。まあ、当然です。歯止めが効きにくい人間には厳しい罰則規定を前もって揃えておくことで、抑止効果をちらつかせる必要があります。

性悪説に基づいて設定しなければならないのが悲しいところですが、やらかす人間が全国で報告される限りこういうセッティングは絶対に外せません。当院からそういう人間が出ない事を祈るばかりですが、起きた時には…院長・理事次長が会見で頭を下げる姿を見る事になるのでしょうか。


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