私の世代前後で野球を見たことのある人間で野村克也という人物を知らない人は恐らくいないでしょう。主に南海の選手として、そして監督としては南海(選手兼任)、ヤクルト、阪神、シダックス、楽天で智将としてその名を天下に轟かせました。
ノムさんのいろいろな本を読んでいると、己が如何に素質に恵まれない努力の人であるかを訥々と書かれていますが、氏の青少年時代を知る人達の記憶の中では「こんなに素質に恵まれた子供はいない」という感じの事が書かれている点に微笑ましさを感じますが。^^
さて、キャッチャーという知性を激しく要求されるポジションで多くの人間を育て、データという言葉さえ一般的でなかった時代に、データに基づいた野球に日本で先鞭をつけたのはノムさんその人だと言いきって良いと思います。(後妻に関してはデータ無しで選んだ感はありますが…)
何れにしてもその哲学の中心にあるのはわからない事、出来ない事に対して「問い続ける」事で自分の中で消化された回答を得ることの重要性に対する揺ぎ無い信念だと思います。
出来た時も、出来なかった時も常に「何故?」と問い続け、新規の解決策、改良策を模索し続けるそのしつこさこそが人を成功する人とそうでない人に分けていると言っているのを感じます。
言い訳無用。上手く行っている人の方法論を真似る事やそういう人の思考法、方法論を真似てやがては自分の中で消化発酵させていく事で昇っていく高みへのアプローチは、別に野球などという世界に限定すること無く、どの世界でも通用する思考法、方法論だと感じました。
どの世界であっても、トップを極めた人間がもつ哲学を覗き見て学ぶ機会を設ける事で、何がしかの貴重な仮想体験を得るものだなと改めて実感したこの数日でした。
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