2024年5月11日土曜日

人生初のスーパー歌舞伎

遂に歌舞伎観劇デビューを果たしました、とは言っても「スーパー歌舞伎」ですが。

東京に筋金入りの歌舞伎ファンの知り合いが居るのですが、その方の助けを借りて名古屋での公演チケットを抑えて貰い、今日の歌舞伎観劇のデビューを果たしました。

通常、名古屋で歌舞伎公演が行われるのは御園座ですが、私自身は御園座の傍を車でササッと通過する事があっても中には用事がありません。数年前に御園座グランド・メゾンのタワマンが完成した折に一回にあるグッズの販売所に入って何気なく販売物品を眺めたくらいの経験しかありませんでした。

しかも、このエリアにおけるその他の用事としてはこの一角の角っこを曲がったところにある名古屋最古では無いかと思われる飲み屋「大甚」に一回行ったきりでした。

伏見の駅のホームで待ち合わせて先ずは腹拵え。最初に行こうと思っていた店は5時半からしか開いていない事が判明し、時間もそれほど無い事から少し歩き回った後で近場のコメダに入りました。これから観る「ヤマトタケル」はかの有名な梅原猛の作品。既に今年で38年にもなる上演作品ですが、主演を替え続け、台本に手を加えながら今まで素晴らしい歴史を刻んできた演目です。

しかも、スーパー歌舞伎という分野を創り出した第1作!観ない手はありません。

席は三階の左でヤマトタケルが鳥になって飛び立つワイヤワークの真下。流石は歌舞伎の通!どの席を取るべきか解っている人です。観劇開始前にスマホのスイッチをきちんと切って観劇準備。この時の為にオペラグラスも持ってきました。そしていよいよ開演!スクリーンに地球や銀河の様子が映し出されています。

それからは一部、二部、三部とそれぞれ20分間の休憩時間を挟みながらめくるめく時間が過ぎていきました。合の手を入れる方の事を「大向う」というのだと教えて貰いましたが、新たに登場するところで「澤瀉屋!」とか「成田屋!」とかいう声がなかなか良いですね。

演じられるうちに何か所も心に響く台詞やシーンがあって、特に「熊襲や蝦夷が古い因習を変えないのは、どんなに尊いものであってもダメだ!」という部分は全劇中でも心の中に焼き鏝を当てられるように残りました。恐らくこれって全ての伝統芸能に当てはまる警句だよな~って感じながら心に刻みました。

最後のほうでヤマトタケル役の市川團子さんが眼の前数メートルにまで迫ってきた時には思わず「わ~~~~っ」てなってしまいました。アイドルを見る少女の気持ちが分かった感じ?w

全てが終わって感動に浸ったまま締めのちょっと一杯。Barrel Beerで珍しいチーズやビールを食べながら今度は新橋演芸場や歌舞伎座で他の歌舞伎を見る話をして盛り上がりました。

最後に再び地下鉄のホームで再会を約して散会。次は東京でしょうか。

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