Gilbert GrapeがNHKでやっていたのを嫁さん自身が録画していました。
話の舞台は典型的なアメリカの田舎のsmall town。若き日のジョニー・デップ(Pirates Of The Caribbeanに出る10年も前の映画!)が重度の知的障害を持つアーニー(18歳を迎えたばかりのディカプリオ!)と共にその周囲の様々な人間模様を織り込んで物語が展開していくものです。
例によって観た映画の話をする時にはネタバレはしたくないので、実際には中身に関しては話しません、しかし、我が家にも重度の知的障害を持つ息子がいるので映画の中に出てくる種々のエピソード類は私自身も思わず隣りに座っていた嫁さんに「あるある」とか「あ~、これうちの話だわな~」なんて相槌を打ちながら再び観ました。
「再び」というのは、私自身がアメリカに居た頃にこの作品を観て深く心の襞の中に刻まれる作品として記憶していたからです。
多くの映画を観てきた私ですが、この映画は自分の家族の日常と映画の内容が重ね合わされるだけでなく、ディカプリオの本当に徹底的にリアルな知的障害者の日常のコピーが息を呑むほど凄くて、改めて画面を見つめながら「この人やっぱりnatural born actorだな。天才やわ」と再確認させられました。そして、それに勝るとも劣らぬ名演を見せてくれるのが本当に初々しいジョニー・デップ。
まだまだ巨額の契約金をとるような俳優にはなっていなかったし、様々な問題をあちこちで起こす俳優でもなかったわけですが、俳優としての未来はその顔つきに出してくる障害者の兄としての心の葛藤と日常の生活の中での苦悩が「染み出すように」演じられており、その演技の質に近未来の大ブレークを十分予見させる輝きを見せるのでした。
皆様、是非機会があったら御覧になってください。障害者問題のみならず、人生のいろいろな諸断面に関して一本の映画でいろいろと考えさせられる作品です。
Match in the gas tank, Boom Boom!