2021年9月9日木曜日

ファイザーの新型コロナ・ワクチン接種のアレルギー対策

細かいカウントはしていませんが、ワクチン接種を全て管理している秘書さんによると私自身のファイザーワクチンの接種回数は2000人分(2回接種を1人分として)を超えたそうです。

接種するときは常に軽い緊張感を持っています。それは勿論「予期せぬリアクション」の発生に備える為です。常に最悪の事態に備えておくのが私の仕事ですのでこれはマストです。ワクチン接種「だけ」ならきちんと教示すれば看護師さんでもドラッグ・ストアの薬剤師さんでも「打てる」のは間違いありません。

しかし、1,000人に1人だろうと100,000人に1人だろうと”もしも”のときに備えている人間が後ろで備えていればこそ!というのが大切なことで、接種という行為を行う人間のみを増やしても問題は半分しか解決しないわけです。

私の病院では万一の時用の担送ストレッチャー二台と緊急対応用の種々の注射や点滴のセットを5人分ほど詰め合わせたパッケージを2セット前もって準備して接種行為に入ります。幸いにして今までにこのセットを使ったことは一回ありましたが、それは以前書いたようにアナフィラキシーというよりも心因性反応の人に「万一のときのための輸液ライン確保」のためだけにルートを採った一回きりです。

さて、今回せっかくアレルギー対策のことを書いたので、イスラエルで行われた研究が載った論文のことを書いておきます。

皆さんの中にも何らかの形でアレルギーを持った人がいると思いますが、そのういった人達の中でも「アレルギーに対して過去の病歴などをもつ8102人の人の中から、もっともリスクの高い人々429人」が選び出され、今回ファイザーのワクチンを打った時に果たしてそのリスクが無い、もしくは低いと思われる人達と比べて差があるのか無いのか?という我々医師も知りたい質問に答えたものとなっています。

結果はどうだったかというと、今回のサンプル429名のうち一回目のショットでは6例に軽度の、そして3名にアナフィラキシーが発生しました。では2回目はと言うと(通常2回目のほうが普通の人でも頭痛や腕の痛み体の怠さなどの副反応(≠ショック)の頻度はグッと上昇しますが)[調査期間中に]218例(50.8%)が2回目のBNT162b2ワクチン接種をされて、214例にはアレルギー反応がなく、4例で軽度のアレルギー反応がみられています。他の即時型・遅延型アレルギーの発現状況についてはアレルギー性が高い患者群を一般集団と比較しても同等だったとのことでした。(遅延性のかゆみや発疹の発症は除外。)

で、結論はと言うと
The rate of allergic reactions to BNT162b2 vaccine, is higher among patients with allergies, particularly among a subgroup with a history of high-risk allergies. This study suggests that most patients with a history of allergic diseases and, particularly, highly allergic patients can be safely immunized by using an algorithm that can be implemented in different medical facilities and includes a referral center, a risk assessment questionnaire, and a setting for immunization under medical supervision of highly allergic patients. Further studies are required to define more specific risk factors for allergic reactions to the BNT162b2 vaccine.
となっており、実際にアレルギーのリスクのヒストリーの無い人と比べて高いアレルギー反応がでるけれども正しく事前のリスク・アセスメントを行い評価用アルゴリズムを当てはめることで安全に接種できると書いてありますね。

まあ、429人中3人にアナフィラキシーというのはやはり高いですね。選り抜かれたリスクファクターの持ち主を選んで打つとそうなるんだろうなというのはやっぱり予想通りですが、それがカプセルであるPEG(ポリエチレングリコール)などに対するものなのかそれ以外の要素がるのかなどかは未だ詳細な研究が待たれますよね。

さてさて、三回目のブースト・ショットは来るのか?そして来るなら何時なのか?

事態は流動的です。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Dr. G,

フロリダのYです。お久しぶりです。土曜日になんとかセントレアに戻ってきました。今回の帰国、色々凄いことが起こってしまい、先生にお話ししたくてお邪魔しました。これは私のお馬鹿な話なので、もしブログのネタなんかに使えそうなら是非使って下さい、でも表に認証しないでくださいね。笑

実は8月31日に帰国の為にPCRを受けに行き、2日に陰性証明書にサインして頂く為に意気込んでクリニックに行ったらなんと陽性!汗 ビックリしすぎて廊下で”What !”とひっくり返りそうでした。そこのメインのDrはトランパー(笑)で、反ワクチン、アイバメクチン処方をしてるここでは悪名高いんですが、田舎の島なので普通は最低72時間かかるところをそこは48時間で結果が出るので仕方なく行きました。
陽性と教えてくれたオフィスのスーパーバイザーは、慌てる素振りもなくマスク無しで私に対応し、
”今日からあなたは10日間自宅待機だから、旅行には行けないわ。無症状みたいだし身体が小さいからウイルスはすぐに体外に出ると思うから、アイバメクチンを摂りたかったら摂って10日経ったらいらっしゃい。”
3週間くらい帰れないかも。。。涙

待機中色々考え、
8月16、17日に息子を大学へ送り、
8月19日にコロノスコピーの為に受けたPCRは陰性、
8月22、23日頃成人の娘(Oct ’20に感染、4月にワクチン接種済み)が嫌な咳をしていた
その辺りが怪しいと思います。日にちが経ちすぎて追跡調査も無し。
9月9日夕にRapidを受けたら陰性だったのでデルタ航空をチェックしたら、ずっと売り切れだった名古屋直行便が再販売されていたので買い、徹夜で3時間半レンタカーを運転し、24時間空いているマイアミ空港のCovidテストサイトを見つけてPCRを受けて無事陰性で飛行機に乗ることができました。このバタバタ感、私の人生を物語っているようです。笑

それより何より、今回モデルナのワクチンに命を助けられました。私は50年近く喘息持ちで、ちょっと風邪を引いただけでも3ヶ月くらい苦しみます。肺には傷がたくさんあると言われました。
そんな私ですが、思えば息子を大学に連れていった時とその数日後、普段は全くない頭痛がたまにして、まあ往復1000マイル走れば疲れるわな、くらいに思っていたんですが、それが症状だったのかもしれません。でも本当にそれ以外は何も、普段から咳をして痰が絡み、鼻ばかりかんでいる私ですが、ある朝一度うっすら色のついた痰を見かけたくらいでした。油断していたとはいえ、本当にラッキーでした。

因みにいつから始まったのかはよく分かりませんが、うちの辺り、多分全土でモデルナとファイザーのブースターはCVSなどでアポ無しで打てます。私の72歳の知り合いも8月の半ば過ぎにウォルグリーンで打ちました。但し今はがん患者、移植患者のみ対応のようです。私は8月30日に打ってもらえるか何件か当たりましたが、該当外でダメでした。無症状とはいえ陽性でブースターを打っていたら、どうなっていたんでしょうか。

今私の周りではデルタが出始めた頃から、恐いくらい反ワクチン派がどんどんCovidに罹って苦しんでいます。最低3〜4週間は仕事に戻って来れませんね。戻ってきても倦怠感などがひどいようです。それもワクチンを打てるはずなのに親の勝手で未接種のティーンから私たちの年代がどんどん罹っています。
私のコーワーカーの30歳の健康な姪が8月の終わりに苦しみ、血中酸素?が80近くまで落ちてフォートローダデールまでカクテルを打ちに行ってなんとか助かりました。若くて健康なら、と言うのは今は関係ないようです。
あと、私の体験ではJ&Jは効き目が悪いようです。ある友達はJ&J接種済みなのに8月の終わりに罹って2週間ずっと苦しみました。53歳の健康な男性です。それと先週、うちの郡のコミッショナーの男性がやはり3週間ほど苦しんで、亡くなりました。

去年の話ですが、うちの市の元市長でコミッショナーが11月の選挙で勝利した後、自分の三人娘の一人が経営しているバーで勝利パーティーを開き、自分と奥様と一人の娘が感染。奥様は2週間後にお亡くなりになり、自分もかなり生死を彷徨い、32歳の娘さんは6週間エクモをつけて肺の移植待ち、お正月に移植を受けてずっとエクモやベイビーエクモを付けていましたが、6月の終わりになくなりました。そのコミッショナーは今、ワクチン推奨のビデオを流しているんですが、彼のお友達は例のアイバメクチン派のDrだったりするんですよね。よくわからない世の中になってしまいました。

後、例のシェーグレン症候群の彼女は、今も症状が収まったままで、先月はCA、今月はパリ、来月はイタリアに行くとおっしゃってました。
良いのか悪いのか分かりませんが、多くのアメリカ人は、打ってても打てなくても今はもう好き勝手やってますね。
日本はまだまだ外出なんてとんでもない、それどころか友人に、
”今回あんたがアメリカから帰ってくると言うことは、人に言ってはダメだと両親に言っときな。”
とまで言われてしまいました。まるで去年の夏のアメリカのようです。親にも言ってませんが、陽性で帰国が1週間遅れたなんて言ったら村八分かな?爆笑

そんなわけで、私のセントレア前の東横インでの待機時間潰しに付き合っていただいてありがとうございます。いつもブログの中で日間賀島や豊橋などのローカルな話が出てるくると、とっても懐かしいです。
お嬢さん二人がアメリカに帰国されて寂しいでしょうね。私もアメリカ人の子供達をアメリカに残し、いつか日本に永住帰国する時が来るのかなあ。
ではくれぐれも認証はしないでください。笑 またお邪魔します。

small G さんのコメント...

申し訳ございません!mOm
悩みに悩んだのですが、これは歴史的な事実として記録しておく重要な長文と思って「おもて出し」させていただきました。
私が万一死んだ後でも、グーグルには記録が残ると思いますので、ご勘弁を・・・。

それでも消して~と仰るようであればメールお送りください。その際には消します。mOm

匿名 さんのコメント...

Dr. G, 大変ご無沙汰しております。お元気ですか? お忙しいお仕事の合間になんと東京までお嬢さまのお迎え!!お疲れ様でした。 こんな時にご連絡をするのをお許しください。実は数日前に突然こんなメールが届きました。 ”匿名 さんが投稿「ファイザーの新型コロナ・ワクチン接種のアレルギー対策」にコメントを書き込みました。” というものです。ひょっとしたら何かの手違いでコメントが認証されてしまったのではないか!?と思ってご連絡させていただきました。 数ヶ月前に私のコメントを取り上げてくださってありがとうございました。 とっても嬉しかったんですが、私はトランプ州に住んでいるのでここ1年半仕事がアホかというくらい忙しくて、休み返上、時間外は当たり前でビンボー暇なしで老体に鞭打って働いていたので、コメントを残す機会を逃してしまいました。 ここはリゾート地なのですが、人気すぎて昔はハイシーズンでもホテル一泊$400〜だったのに、ここ1年半は$1,000〜、週末は$1,200〜、それでもゾロゾロくるアメリカ人観光客!ここ最近コロナ規制がアジア以外(笑)は緩んできたのでやっと少しマシになり、昼休みがたまに取れるようになりました。 12月前後はまわりがほとんどコロナに罹りました。ワクチン済みの方は風邪くらいで済み、そうでない方はみんなかなり苦しみ、ここは田舎なのでオミクロンの治療薬が無くて、みんなマイアミまで3時間半救急車に乗って行っていました。 それでもなんとか元気に来ていたのですが、ここでまたいろいろな規制が緩んだからかまたまわりが罹り出し、10日ほど前にイバメクチン愛用中のお客様達からコロナに罹ったと連絡があり(かからないはずでは???爆)、そしたら受付、ディレクター、その他諸々が罹り出し、私はメゲずに職場で一人ユニクロマスクを着けていたのですが先週頭に遂に2回目に罹ってしまいました。 日本に帰れなくなった前回は無症状だったのですが、今回は3日ほど軽い倦怠感と物凄い鼻水で大変でしたがそれだけで済みました。喘息持ちなので息苦しさもあり、吸入を何度もしてしまいましたがもう大丈夫になりました。 なんというか、みんなコロナっぽい症状が出てても仕事を休みたくないので、ああ、アレルギーだから!ですましてる感じです。汗 With Covidもいいところです。 ちなみに2本目のブースターは1ヶ月前に打ちました。1本目の時はシングルスと一緒に打ったら3日程寝込み、辛すぎてパジャマパンツのままで出勤しようかと思ったくらい死んでいましたが、2本目は1日寝ていたら大丈夫でした。合計4本打って、コロナにも2回罹ったので怖いもの無し。 例のシェーグレン症候群の方は4本目を3ヶ月前くらいに打ち、今は旦那様と2ヶ月ほどヨーロッパを一周していらっしゃいます。お元気な70代! 因みに例のクリニックのアイバメクチンDrは11月にフロリダで行われたアイバメクチンに出席した後に自分がコロナに感染、父親に移して(のち死亡)、妻も感染、でも自分はアンタイボディーを頑固に取らずにいたら重症化し、かなり苦しんだ模様です。全国ニュースにも出ていました。 私が今回コロナを移されたのは、このdrの大親友です。汗

small G さんのコメント...

と言う訳で上記の様に引用させていただきました。
アメリカの「今の」コロナへの対応が本当に風邪レベルのものになって居ることがいきいきとw伝わってまいります。それにしても、自分の思い込みで大切な人を亡くしていく人達が本当にどこにでも居るんですね。それを寿命というべきか・・・。

これからも面白い地元のお話をコッソリとお伝え頂けると嬉しいです!
(その際は掲載可か否かも最後の一行あたりに書いていただけますと助かります。)