2020年12月22日火曜日

コロナ陽性者はそこかしこに

バイト先の病院で「使用しているデイ・ケアのサービス利用者に新型コロナの陽性者が出てしまったせいで」偶発的に濃厚接触者となってしまった患者さんの検体検査に行くことになりました。

「発症の2日前から1メートル以内で15分以上接触した人」というのが濃厚接触者の定義だったため、私がいつも在宅で診ているこの患者さんはその定義に当てはまってしまいました。おまけにそのデイ・ケア利用時にマスクを着用していなかったと言いますので、これは保健所的には当然アウトです。

とは言いながら、今回担当地区の保健所ではなく何故私が個別にお宅に行ってサンプル採取をしなければならなかったのかと言うと、理由はごくシンプルで保健所のキャパ・オーバー。もう保健所としては一件一件の個別の疑い案件等に対して職員が毎度の対応を行えるほどの人的資源の余裕がないのです。ですから保健所から私のバイト先の病院に直接「サンプル代理収集の依頼」が入り、その要請に対して我々も協力を行うという形で事が運ばれたわけです。

基本的にやることは病院と一緒なんですが、病院と違うのは我々が仰々しい防護服をフルに着て家にやってくると「周りの人」がどう思うかという状況が発生し得るという状況なので、患者さんの家の中に入るときにも私一人が入り、しかもササッと見られずに入れるように車を家のドアのところに近づけて入りました。勿論、誰も見ていないのを確認してからの訪問です。

到着直前までにゆっくりと移動の車内後部座席で服を着ながら準備万端。最終的には「一見すると」人類で初めて宇宙から帰還した飛行士を迎えるNASAの科学スタッフのような感じで家の直前まで来るわけです。その後は家に入って患者さんの鼻腔にスティックを入れて5回ほど内腔を擦りサンプルを収集、それを送付用の溶媒に浸けて箱に密封し保健所へ送るセットアップ終了。

その後、手順に従って二重手袋まできちんと外し特別なゴミ袋へ入れて車へ戻りました。

このバイト先の病院に来てこんな事は勿論ありませんでしたが、今年に入ってからは既にあちこちのデイ・ケア及びその関連施設でコロナの陽性患者がボコボコ検出されています。もう以前のような特別感は一切なし。我々の側も淡々と保健所と協力しあって処置を進めていくだけです。

我々もいつ感染してもおかしくはない状況になってきました・・・。


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