親父からメッセージが嫁さんにLINEで入りました。
とりあえず弟は熱も高くならず、肺炎の方も落ち着きを見せたようで明後日には退院できるとの報告があったようです。私の方には勤務中に直接電話が入り、同じようなことを伝えてきました。親父としては先ずは一安心だろうと思います。
私は私でやはり医者としての立場で弟の病態をいろいろと考えてしまいます。自分ならどの抗生剤を使ってどの検査を入れてなんてことを考えますが、弟の病態を目の前でいつも診ているK先生に敵うはずもありません。
ちょっと退院が早いかなとも思うのですが、先生から見てそれだけ病状の改善が早くレスポンスも良かったとうことなのでしょう。先生に心から感謝です。
実は私の弟は出生時に臍帯巻絡という状態で生まれてきました。簡単に言うと「へその緒」が首に巻き付いて生まれてきたのです。そのまま脳性小児麻痺という状態で成長することになるのですが、言葉も喋ることが出来ず片脚にも痙性麻痺という症状も残りました。同時に重度の意識消失型のてんかん症状も。
ずっと昔であれば、私の弟のような娘は20歳を迎えずに種々の病態で早逝することが多かったのですが、弟は少なくとも今の歳までは施設で生きてくれています。私が無能ではあっても、研究者や医師として生きる道を自然に選んだのも弟の存在あってのこと。とても自然な流れでした。
勉強ができるからとか(私自身は学びに関しては残念ながら確実な凡愚・凡夫です。)、職種のステータスとか、家の家計が医師の家系だからとかいうようなことは私に関しては「一切」ありません。そもそも何れも私の仕事に関しては当てはまるものはないと思っています。しかし、仕事自体は尊いもの。誇りに思います。
それにしても、今回の一件を通してやはり弟の命はかなり儚いものであるという実感を再度私自身に強く思い出させてくれました。今度宮崎に帰ったら一度真っ直ぐに弟に会いに行こうと思います。K先生にもお礼を一言直接伝えたいと思っています。
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