2020年12月2日水曜日

お笑い生命保険

今朝は笑わせて貰いました。

当院にはある精神科の先生がおられるのですが、彼は60を超えたシングルの先生。いろいろと奇妙なことをされる先生なのですが、一つ一つのエピソードを書き出すと病的なものが浮き彫りにされますし、確実に個人特定されますので書けません。w

しかし、この先生と実生活で直接交わらない限り、私に対して実害はありませんので、観察している限りは面白い限りです。正直な所、精神科の先生というのは他の科の先生方に比べてキテレツな方が多いのですが、この先生はスペシャル。いろんな意味で。w

朝、医局に入っていくとこの先生と別の先生が何やらトーク中。普段は興味もなく聞き流すところなんですが、やたら大声で話しているので自然と耳に入ってきます。それによると、この先生は毎月毎月かなりの額の生命保険料を払っているんだそうですが、よく考えなくともこの先生シングル・・・。

しかも、御両親は既に片親状態で90代のお父様がおられるのみ。更に三親等以内の血族はおられないというのですから、純粋に自身の疾病に対する支払いの保証などの現代風の保険でもない限りは「何の意味もない」保険だと思うんですが、どうやら病院に出入りしている飴玉を配っている保険のお姉さんに騙されているようで、この保険に加入したようなのです。

話し合っている別の先生は完全に茶化して質問しているのですが、この保険に加入しているほうの先生一生懸命いろいろと指摘された後、必死に言い訳しておりました。「一体先生が亡くなられた後その高額の生命保険の受取人はどなたなんですか?」というド・ストレートの禁断の質問を受けたこの先生の回答が「自分自身」だと判明して皆大爆発。しかも質問者の先生がよく聞くと貯蓄型の保険でもありませんでした。

要するに死んだ御本人以外、誰も受取人が居ないのです。w 己の死後に黄金の墓でも建てるように信託にでも遺言を託すのでしょうか?

いろいろと指摘されて揶揄された後、この先生呆然と立ち尽くしていたのですが正直アホすぎて可愛そうでした。最後には「先生、先生の保険金は死後確実に国庫に収納されますよ?」と、これまた身も蓋もない言葉を放たれ、表情を失くして立ち尽くされておりました。

どういう思考回路がこの保険契約を成立させたのでしょうか・・・。謎です。


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