2020年5月19日火曜日

同僚の先生の転職

もう半年前からタイマーは動いていたのですが、ついにその日が後数日に迫りました。

私の病院で働く内科の同僚医師の転職です。

医者という仕事は医師免許があって需要と経験があれば比較的容易に日本全国どこへでも引っ越していく事ができる仕事なんですが、それでも希望する仕事内容やオファーされる収入や福利などでいろいろと考えさせられる事も多く、そう簡単に「ハイそれでは!」と決定できるものでもありません。

多くの職業の中では比較的高齢まで出来てそれなりの収入が保証されている仕事なのでしょうが、実際のところ年齢の上昇に従って仕事もキツイものは選べなくなってきますし、後輩たちの成長に伴って押し出されるように第一線からは退いていくものです。まあ、そういった点は他の仕事でもほぼ同様でしょうが。

さて、今回の転勤。いろいろ理由はあるのですが、簡単にその結果はどうなるかというと私自身への仕事の負担はますます増えるというものでして、正直「・・・orz」という感じ。
この先生は大変な人格者でして、私のようないい加減かつ育ちの悪い人間とは別の世界に住む先生でして、一言で先生を表すと「誠実」という言葉がもっともカッチリと当てはまる様な方です。

何をされるにも誠実一本槍。

それ故に逆に先生御自身が日常診療において疲れるようなことも多々ありまして、手を抜かない故の精神的、肉体的な疲れが澱のように溜まってきていた事もあるかと思われます。
御自身が生まれ育った田舎の近くにある老健への御転職だとのことですが、多くの看護師さん達に惜しまれての出立となります。

今週末を待たずして去られる事になるわけですが、先生が次の仕事場が心や体に疲れを溜めるようなところでない事を名古屋から祈念しつつ先生の後ろ姿を見送る事となります。

コロナ禍の為に、みんなが開きたかった送別会も開くことが出来ず、先生が関与された多くの病棟の看護師さんや事務の方々が残念がっておりました。そういう意味では私にとってのコロナ・ウイルスというのは先生との惜別の機会を大きく損なったと言う意味での憎むべき相手となりました。

また、一段落ついたら先生との再会を約束しておりますので、その日の到来を愉しみにしながらしばしのお別れです。


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