2019年12月15日日曜日

救命救急措置のドリル

病院における救命救急措置(Advanced Cardiac Life Support)のドリルを行いました。

こういった練習は「日ごろから」準備しておかないと実際の心停止や呼吸停止の患者さんが発生したときには全く役に立ちませんので、日頃からどのように動けばよいのかというセットアップを行い、それをシミュレーションを通して繰り返し体に覚えこませておかなければなりません。

一番良い例はERの看護師さんたちで、ほとんど医者が何も言わなくても状況判断をある程度自分達で行ってくれるため、医者さえ患者さんの所に近寄っていけば、必要なものが医師の目の前に次々と飛び出してくるほど習熟した動きを見せます。

それもそのはずで、心停止や呼吸停止、それに被さった外傷その他が次から次へと1日に何回も運び込まれてくるのですから、よっぽどのドジ造でもない限りは1か月もそこに勤務すれば取りあえずは看護師や医師としての形は決まってきます。

ERというところは物凄い充実感のあるところで、運び込まれてくると戦場の軍医のように素早い判断と手技を要求されますから、現場に合わない人はそもそもERには向かないという感じで、辞めていく人も多いのです。(まあ、そもそも若いうちしか出来ないような仕事の一つなんですけどね。)

今日はあらかじめ、一人のベテラン看護師さんに部屋のモニターその他の器具配置や緊急カートの中のセットアップなどをしていただいて貰っておりましたので、大変助かりました。そこに私自身が書き込んだA41枚にまとめた手順書を持ち込んで30分間のミニ講義を行い、そのあとに看護師さん達に役割をいろいろと変えてもらいながら5回ほど患者搬入から心マ、全てのモニター装着、気管挿管補助、CV挿入の補助、注射のセットアップの準備などを含めた一連の動きを果たしてもらいました。

今回は特に経験の浅い人たちを選んでのドリルでしたが、終わった後は質問を含め、解りにくかったところ、忘れがちなポイントなどを再履修して貰いました。
今後も繰り返しこのドリルを行いながらこの人たち自身が他の看護師さん達に教えることのできるような人に育ってほしいなと感じた午後のひとときとなりました。

若い人たちの実技や知識の吸収は早いと信じております。私が教え方さえ間違わなければ、きっと看護師として更に飛躍してくれるものと信じております!


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