いつもの事なのですが、本当におばちゃんの中には強いおくすり信者が存在しています。
こう言って書き始めると性差別!等と反応されるといけないので予め断わっておかなければならないのですが、コレって単純に私の個人的な外来等での体験と感覚的なものがない交ぜになったイワユル”俺様統計”的なもので、サンプル数1の適当話なのでお気を悪くなさらないで下さい。w
外来ではなるべくなるべく「薬の数は少なく」かつ「効果は最大」を狙っています。理由は当然副作用と薬価の軽減なのですが、その2つのバランスを線型計画法的に出している訳ではなくて、所詮は”可能な限り”と言うやつ。
それでも、良心に従って上記の原則に従った処方を行っています。
ところが、外来にやってくるおばあちゃんの中にはある一定の割合で「この薬入れてくれなきゃヤダ!」という人が混じっているのです。コレは別に薬物学的に依存性のある眠剤とか言うわけでもなく、単純に昔から先生にはこの薬を処方してもらっていて、定期投薬にしろ頓服にひろ、出してもらっているのだからコレを出してもらわなければいかん!と言うような、どちらかというと”信仰”に近いものです。
これらの人々に比較的共通していることは、
①随分と昔から町医者の先生方に漫然とそれらを出してもらっている
②後期高齢者でお薬代の事をあまり考えなくて良い
③おくすりは沢山出してもらったほうが健康に良い、かつ出してくれるのは良い先生
などという回路がその頭の中に存在することだと思います。
この回路、既に高齢者の頭の中では焼き付いてしまっていることが多くそれを補正するのは容易なことではありません。私が縷縷「副作用やクスリ同士の相互作用に考えずに漫然と沢山の薬を出すことは医療行為としては可能な限り避けなければいけないこと」なのだと説明して、その場では納得したようなフリをしても、最後の最後で受付の女性や薬局の薬剤師に「あのクスリが入っていないのはヤッパリ困る」みたいな文句をぶつけてくる人がかなり多数。orz
私の説明した時間を返せ!って言いたくなるのを一人内心でやんわり抑えながら今日も苦笑いする私でした。w
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