2024年7月16日火曜日

カスペルスキーへの攻撃のえげつなさ

実はこの4月に自分用のセキュリティソフトの使用有効期限が切れていました。

ソフトの名前はカスペルスキー。そう、セキュリティのソフトの中ではかなりずっと長い間トップランクのウイルス検出率を誇っていたこの世界の雄と言ってもいいソフト。そもそもこれを売っている会社のもともとのオリジンを作り上げた人はユージン・カスペルスキーといういわゆる高度な知性の持ち主なんですが、私よりも3か月ほど後に生まれている(何の関係も無い!w)同い年のオジサンです。

問題なのはこの会社が何度も何度も優秀な成績を残している抗ウイルス・ソフト及びサイバーセキュリティ・ソフトであるにもかかわらず、この会社がロシアという国家をオリジンとしている為、色々と~特にアメリカ政府からは目の敵にされているという事です。

いろいろなデータを見る限りではこのソフトの優秀さは一目瞭然なのですが、このソフトを作り上げている人物達のキャリアがやはり憂慮されるレベルで政府や軍に近い人が多い事、そして特に経営陣として参画している人間達が技術云々以上に12人も資産凍結措置を受けた事なども含めいろいろと難しい立場になっていました。

そしてとどめを刺したのはカスペルスキーのソフトがアメリカにおいて新規契約は勿論アップデートも出来なくなるという事態(2024/9/29以降)に陥った事です。

秒単位でリスクを回避する為のアップデートが配布され続けているようなソフトにおいて、この禁止措置はその国における事業の死を意味しますので、当然アメリカでの事業はもう終了となってしまいます。

また、ウィンドウズ標準のdefenderのレベルが昔と比べてかなり上がっていることから、ジッとアップデートを控えていたんですが、結局今回の見送りは「恐らく」正しい決定になったのかなという気がしています。

それにしても、アメリカ政府というのはエグイ事しますな。特にロシアのウクライナ進行以降はこういうゴタゴタが続いていたので天下のNTT様も結局はカスペルスキーを使わなくなったとか…。

まあ、実質的な敵国ですからありとあらゆるリスクを排除しようとするアメリカとしては当然なんでしょうけれども。あの中国が買い取ってしまった元IBMPCのレノボも確か合衆国政府の情報機関関係では使用禁止だったはずですし。工学も数学も政治の前では歪められることもあるという事なのでしょう。


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