2025年3月3日月曜日

バカが体を纏(まと)って歩く

以前、ビル・ゲイツが思わず私的ミーティングでトランプの事を「無知が体を纏っている」と表現した事があります。

私自身は、今回のトランプとゼレンスキーという二つの国の大統領でのホワイト・ハウスでのやり取りを通して抱いた感覚は「唖然」というもの。やっぱ馬鹿だとは知ってたけど、ここまでとはね~って感覚。

アメリカの強さや寛容性というものは打算の前に全てかなぐり捨てている所がなかなか潔くてよろしかったです。しかもそのビジネス・ディールが成功しているかと云うと、殆ど残念レベルの結果の集大成となっている点がこのインチキ・オジサンの可哀想な所。身内では枕投げに興じる修学旅行生の様に盛り上がっていますが、オッサンを見つめる世界の眼はますます冷ややかなものになっているのに。しかし、この裸の王様にそんな視線を感じる「能力」は元よりありません。あったらこんな尊大な裸の王様が生まれる訳有りません。w

しかし、金があれば馬鹿でも大統領になれるという伝統は20世紀のアメリカの優れた特徴。資本主義国家の総本山らしい素敵な点です。

それにしても、今回の会談前後でのアメリカ側の発言や行動の酷さはもう「お前はホンマにヤバい奴」認定という感じ。ロシア側に寄り添い、ロシアの主張する停戦条件を丸吞みし、あの選定時点で問題だらけだったFOX出身の国防長官ピート・ヘグセスによるロシアに対するサイバー作戦を停止の指示を肯定し、ウクライナに対する軍事援助を一時的に完全停止するよう指示し、戦争の開始はゼレンスキーによるものと非難し、国連ではロシア側の決議案に乗っかるというレーガン大統領が聞いたらトランプを国家反逆罪で銃殺売るんじゃないかというレベルの愚かなアクションの連続。

もし、この馬鹿が夢みるように全ての事が運んだと仮定しましょう。オッサンの頭の中の政治的レベルのビジネスが成功したとしても、アメリカの、そしてアメリカ人の世界における評価は「益々」下がり続け、馬鹿ディールは成功、アメリカ全体としては大失敗という状況になる事でしょう。

地に落ち続けるアメリカへの信頼感と西側諸国の雄という地位。マーシャル・プランで流石は近代世界の親玉と認識させた時代の面影はとうに消え果て、栄光は歴史の教科書の中の遠い遠いチャプターになり果てました。

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