2024年7月20日土曜日

排尿困難の人々

病院入院中の方も外来に駆け込んでくる方も、高齢者になると本当に排尿障害の人々が増えてきます。

男性で早い人は40代くらいから既にそういう症状を見せる人も居るのですが、尿閉の最初の症状は残尿感の発生という感じでしょうか。キレが悪いとか、何度も何度もトイレに立つとか、若い頃の様にトイレを意識しないでも活動が続けられるというような事が無くなったとか、寝た後にトイレに起きる事があり更にその回数も次第に増えてきたとか…。

泌尿器の先生に伺ったところ、投薬開始の基準は夜に三回起き出したらもうあきませんな!という事だったのですが、この頻尿の最大要因となる前立腺肥大というのは効果が出るまでにナカナカ時間のかかるものなのです。

その上、男女とも過活動性膀胱という状態による頻尿も多いし、女性は特に尿路感染による排尿時痛を伴った頻尿を訴える方が多いですね。(この感染症の方は小さな女の子でも普通のの健康な成人女性でも多いです)

男性の場合、緊急に物理的に導尿しなければその先に多様な問題が何段重ねでも待ち構えていますので種々の方法を使って導尿しますが、この時点で看護師さんが導尿をした時に尿道を傷つける事がたまにあるのです!一旦傷ついた尿道はその操作以降のステップを困難にするだけでなく、患者さんの尿道出血や感染をもたらしますのでこのステップは私自身の患者さんの場合、通常医師である私がする事にしています。

先生によっては看護師さんに任せる方もあるようですが、私はリスク回避を含む二度手間を防ぐため、必ず自分でやっています。

歳をとると若い頃には「当たり前」だったおしっこをするという単純な行為でさえもがリスクを孕んだ日常となってしまうのでした。

排尿障害は高齢者達の生活の質を猛烈に落とします。症状のある方は早め早めに対処しましょう!^^

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