2024年3月30日土曜日

人が足りない・日本の普通

コンビニや建設現場で人が足りないと言い出して随分経ちます。

実際にはそんな分野程度で人手不足が止まる訳も無く、小さな小さな小売り店から鉄工所、工場、料理店、工房、そして伝統工芸の店まで潰れ続ける状況である事は日本に住んで仕事をしている人なら皆知っている訳です。

その状況は医療、介護の現場でも全く同じである事は自分の病院だけでなく、他の病院でも全く同じ感じのようです。先日も少し書きましたが、日赤や一宮、その他の有名病院の看護師さん達も全く同じ感想を持っていて「本当にどこに他の看護師さん達は隠れているんでしょうか?」と、看護師さん達が話しているのを聞いて私が感じたのは何処も同じというものでした。

さて、そんな人手不足の日本。久しぶりの当直の中でソレは起きました。

深夜に指令直の師長さんから電話。通話をオンにすると「先生、XXで嘔吐してるヘルパーさんが出ました。ご本人が帰りたいと言っています」との内容。その方に関してはもしかして最近他の病棟で急速に流行って急速に収束した胃腸風邪を想起させました。

取りあえずそれで済んだかと思ったら、更に2時間後に今度は看護師さんがお腹が痛くて下痢と嘔吐が始まったとの事で電話が入りました。ここに至って「ああ、これは始まってる」と観念。明日以降に患者さんや病棟スタッフ達が発症しないか心の底から心配になりました。

さて、ここからが次の問題。

看護師2人とヘルパー1人が50人前後の病棟を夜勤スタッフとしてカバーしているんですが、人間が2人削がれてしまうと想像するまでも無く事態は決めて深刻です。1人の人間でおむつ替えなんて出来る訳も無く直ちに同じ病棟に属する他の病棟スタッフに手配を開始したのですが、深夜に果たして人が捕まったのか?結果を知らないまま朝を迎えました。

他の病棟から人を呼ぶというのは実は巨大なリスク。クロス・コンタミネーションというか、人が行き来する事で更に感染を拡大させるリスクが大だからです。

人が居ない事で起きる様々なインシデント。全く笑えない話が当院でも起きたのでした。

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