2023年10月18日水曜日

資産のことで揉める患者さんとその家族達

どんなに患者さんの病気が酷かろうと、その周辺の人達が関わっているお金を中心とした各種の資産の配分というのは本当にウンザリするほどその人達の「見たくない部分」を見せつけられることが多いですね。

患者さんの兄弟姉妹、息子や娘、甥や姪まで入れた親族までも患者さんが近未来に遺していくであろう動産や不動産に纏わる影の闘いはその資産の由来を含む真実、親族間の関係などの内情を表面的にしか理解できない私のような外野の人間にとっては、ベッドサイドで小声や大声で親戚同士、兄弟同士、患者さんとその家族の間で交わされ、漏れてくる会話には文字通り聞かなければよかったと思えるような「エグい」話が存在しています。

具体的にウン十万とかウン百万などという数字を口に出す人、アソコの土地とココの家付きの土地は誰がどうする等と言うことを病室で開始する様は、正直「あんたらときたら…」という言葉が歯の裏まで出てきそうになることもあるのです。

個々の人物という意味でお話する時はまるで普通に見えた人達が、私の居ないところでは私が膝を突いてしまいたくなるような会話を交わしていると「お金が絡むと人は変わる」こともあるのだなという事実を実感するのでした。

今迄、こういう事以外にも遺骨を巡る取りあいも良くあります。亡くなった方も本当に浮かばれないな~と感ずることも少なくないというのが本当にあるんですよね。納骨されない骨が親族に探されても、その所在が判らない状態で隠し続ける誰か一人の人間が親族に居るだけでトンデモナイ心理的不幸が親族全体の胸中に漂い続けることになるのです。

とは言えその正反対の御遺族達がいることもまた真実。遺産となるべきものを綺麗に兄弟たちで分割して「ハイ終わり」として済む人達や「もう私達は要らないから」と言って誰か一人に資産を寄せてお終いにする人達。

そのどちら側も世の中の真実。そういう人達を見ると、世の中そんなに捨てたもんじゃないなとも思うんです。

短い人生と小さな血縁の輪っか。小銭を巡るしょうもない争いなどでぶっ壊さないに越したことはありませんよね。

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