2023年10月12日木曜日

不思議な関係者達

病院で入院患者を担当する時にいろいろな家族さん達や関係者が付き添いとして来られます。

実際の話、高齢の患者さんの入院の場合がもっともマスとしては多いのですが、そのほとんどの場合、付き添いの方は息子さん、娘さん若しくは患者さんの配偶者。しかもその付添には多くの場合、地理的な距離が近い方の子供さんがやって来ることが多いのは当然です。

時にはお孫さんや曾孫さん(ほぼ赤ちゃん!)まで来ることもありますが、家族の中での患者さんの立ち位置が見えて来て大変面白いものです。また、子供さんが居られない方には時に甥っ子、姪っ子と言う立場の人がやってくることもあります。勿論この場合には治療に対する熱意や患者さんとの関係性は複雑で、全く興味はないけど「一応」親族で地理的に近いところに住んでいるので、来ないとやっぱり不味いかな?という正直な打ち明け話をされて来られる方も。しかし、私からしてみれば来てくれるだけでも有り難いもんです。当然、甥、姪と言っても非常に近しい日常関係性を見せてくれる方々も居られそのコネクションの太さや濃淡は単に「なんとか親等」等という法的な血縁お深さのみでは容易には測れないところです。

さて、上に書いてきた関係性を持つ方々はまだ血縁を持っておられる方々。そう、当然のことですが世の中には非血縁者で患者さんの入院に付き添ってこられる方々も「各種」無数に居られるのです。

意外と多いのは会社関係者の社長さん等の経営者。御自身が雇っていた従業員さんが患者さんとして入院することになり、その責任者として本来は出さなくて良いお金まで持たせて入院させ、医師や看護師にご挨拶をされて[よろしくお願いします」と頭を下げて行かれ、更には奥様と共に頻回にお見舞いに来られる…視ているこちらが頭が下がるような方々も少なくとも数回見ており、経営者と呼ばれる方々の人徳、責任感というものはレベルが違うなと思うこともしばしばでした。

他には近所に住む友人という方々も多いですね~。昔からの知り合いも又多い。入院した患者さんが心配で心配で~と、ある意味「遠くの親類より近くの知人」という言葉を地で行く方々。勿論、それはそれでアリ!です。

こういうところまでは良く解るのですが、時には入院時に来られて「?」と言う方々もチラホラ。関係性の見えない一群の方々です。実はその多くは内縁のXXと言う関係。余り大きな声で自己紹介をされないこと、名字が違うことなどからこちらで推定して話をしないといけないことも多々ですが、そういう関係も世の中ではフツーなのです。医者をしてると腐る程見ます。あとは、男性患者の愛人さんとか女性患者のヒモと呼ばれる人々も。w

このあたりの関係性の人達は取り扱いが微妙で、法的には病状を説明すべきか否かという点で実に我々が医学部では習ってこなかった世界。実際、法曹会で出されている意見書などを読んでも典型的な「玉虫色」の書き方がしてあるだけで、要するに「お前の責任で考えて個別対応しろ」というこちらからすれば「何じゃそりゃ?役に立たんぞ?」というような話。

偉い皆様は上から目線で現場の現実を見ようとされないのはどこの世界でも一緒。ホントお前らって役に立たんな、w


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