バイトに行った時に困ることがあります。
それは自分の高所恐怖症に由来する困難です。訪問診療の時にある認知症の女性のお宅にお邪魔することがあるのですが、そのお宅がアパートの5階にあるのです。しかし、その5階の家に行くときのアプローチのための外廊下が怖いのです。
外の廊下の外壁側が自分の「こうあって欲しい高さ」よりも10センチほど低いのです。こうなるともう駄目。私は基本的に自分の背の高さよりも高いところというのは変な落下の想像が働く以前に身体自体が反応してしまうのです。正直なところX玉が縮み上がるという感覚が良く分かる人です。w
もうこれは理屈では無くて体の反応ですので、精神でナントカというような高級な行為でその恐怖心を抑え込もうとしてもそれは無理。ひたすら廊下の外壁側から遠いドア側をそそくさと歩いて成る可く外側の景色を見ないように見ないように前をまっすぐ見つめて歩くのでした。
そんな腰の引けた私を見ながら帯同する看護師さんがくすくす笑い。とは言え怖いものは怖いので「笑わんでくれ」と言いながら患者さんの部屋へ入ります。まあ、入ってしまえば怖くもなんともないのですが体が反応するものって仕方ないですよね。
人間、いろいろなもので恐怖を示すものです。人間の遺伝子に刷り込まれているのと思われる「異形のもの」に対する恐怖は恐らく太古の時代からリスクを回避するための本能によるものなのでしょう。例えば蛇とか毒蜘蛛とか。しかしこれもいろいろで例えば私は女郎蜘蛛や蟹のような脚長めで大型の生物が駄目なのですが、ゴキブリを始めとするその他の昆虫は全くなんともありません。別に昆虫食も何ともない人です。(蟹と蜘蛛が嫌いになったのは幼少時のトラウマエピソードによるものですがここでは書きません。)
患者さんの中に建築現場で仕事をしてきた人達と話をすることも多いのですが、高所で仕事をしてきた人達と話をすると「全く怖くないね~」と言う人と、「そりゃ怖いけど仕事だから仕方ないがね」と言う人とが居るのですが、怖くても作業ができる人達というのは偉いなと心から思います。勿論、全く高さが怖くないという人の話を聴くと正直「何かおかしくないですか?」と聞きたいです。そんな人の中には5階の高さから大きな砂山に斜めに落ちて生還した人まで居るのですから、そもそも恐怖心が欠如しているんでしょうかね?
何はともあれこの高所恐怖症、なんとかコントロール出来んもんですかね?
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