2023年4月4日火曜日

勉強する医師・しない医師

政府主導で生涯学習のお話が出ています。

しかし、そんな事は正直どうでも良いレベルでみんな誰もが一生学び続け、考え続ける生活を続けなければいろいろな局面で「使えない人」になってしまう時代になってきている気がします。

勿論、ずっと昔から自覚ある人は学び直しや新規分野の開拓、今やっていることをとことん追求し続けることで新たに局面打開を続けていた訳ですが、そうしなければならない人はやはり社会の中では一定層の上の方だったと思います。しかも、一旦そういう行動を起こした人はその新しい知識や発見で比較的長い間アドバンテージを維持できたと考えているのですが、そのアドバンテージを維持できる期間が時代の進展とともに「ものすごく」短くなっていると思うんです。

昔はこれが出来れば10年は飯食えるとか、そのまた昔であれば自分が現役の間はすっと食えるとか言う技術や知識が下手をすると習得から数年で、もっと運が悪いとあっと言う間に陳腐化してしまう時代。

結局のところ論文を書くにしても、何かを勉強するにしても昨日までの常識が通じない明日が来ることがごく日常的になってしまった今の時代は「勉強しない人」は本当に難しい仕事をする事は出来ないと思っています。

数学や理学、工学系などでも理論中心の仕事をする人などはその最たる例でしょうが、医学も生物学的フィードバックや統計学的事実に基づいた新知見などが毎月のように出てきます。しかし、正直なところ私の周りでは学ぶ意欲のある人と無い人は二分されていて、年寄の多く、そして若い医師達の中にも免許を取って10年とかたったくらいの中である程度の比率で学ぶことを止めたかのように見える一群の人々が居ることは公然の秘密です。

ですから、患者として病院に行かれる様な方々には表面的な病院のビルの立派さや宣伝に惑わされること無く、しっかりと勉強を続けておられるしっかりとした実績を積まれた先生を人づてでも結構ですから探し出して、その方を主治医とされることをお勧めいたします。

ネットで目立つ先生だからと言って必ずしもその先生が名医とは限らないことはある程度の確率で事実ですので、予めご注意を。


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