2023年4月14日金曜日

次女の苦悩

8歳の頃から一緒に育ってきた犬の苦痛がますます長期化しています。

胸水、しかも血性胸水が溜まり始めておりその呼吸苦の頻度がどう考えても増えてきています。実際には獣医師によるともしかしたら肺に何らかの病変(恐らく腫瘍?)があるかもというような話がありましたが、その細胞診の結果は未だ返ってきていません。

兎に角、時間に関係なくゼイゼイと呼吸をして所在無げに立ち尽くしている様子を見ると見ているこちらも辛くなってしまいます。そんな小犬をソフトな掛け布団に包んで抱きかかえている次女を見ると「やれる事は全部する」という母親のような状況になっているのは言うまでもない状況です。

ただし、その次女も最近はそのただただ苦しそうな様子を見て「安楽死」という選択を考え始めたらしいことが嫁さんから来たLINEの文章から判りました。

人間の医者である私にとっては日本における治療行為の中で安楽死という選択は全くありませんが、獣医師にはそれがあります。実際に私自身がアメリカでマウスを使った実験をしていた頃は毎週のように比較的多くののマウスを二酸化炭素でeuthanize(安楽死)させていましたが、日本のウェブサイトではペットを安楽死させる手順はアメリカと同じようで、まず鎮静(sedation)をかけて、その後ペントバルビタール(日本では最近セコバルビタール?)を比較的大量に注射して速やかに意識消失から死に至るように導くようです。

今後の推移を娘は暫く見守ることとなるでしょうが「愛すればこそ」その愛を注ぐ対象が苦しい最後の時間を耐えるのを長く過ごすのは恐ろしく辛い事でしょう。

どう考えるのかは後悔の無いように全て娘の選択に任せたいと思います。


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