納棺は実は私の間抜けな勘違いで朝7:30過ぎに行われるというのを8:30と間違えていたために親父と葬儀社の方々の手で行われました。既に旅立ちの衣服は着替えさせ死化粧は済ませていたので、納棺自体は何も問題なかったそうですが、まことにいつも間抜けな兄貴です。弟も呆れていた事でしょ云う。
さて、葬儀は9:00から開始されました。
無宗教のスタイルで始まりましたので、先ずは親族が椅子に座り焼香開始。順番に一通り終わると今度は飾られていたお花を手折って弟の躰の周りに皆の手で飾っていきました。そこにはそれぞれの人間が口を付けた一杯のお猪口で水を掛けて最後のお別れ。
私は最後の最後で冷たくなった弟の顔を撫でながら何度もその顔にキスをしました。涙が目から溢れてなかなか止める事も出来ず、そのまま垂らしながら弟に何もしてやれなかった馬鹿な兄貴の今迄の人生を謝りながら「またみんなであっちで会おうな!」と約束しました。
親より早く死んでしまった、兄貴より早く死んでしまった弟。もし周産期の事故が無かったら一体どんな生活を送っていたのだろう、結婚して仕事をして子供もいたのかな。絶対俺よりかっこよくて賢かったろうな…などと、とりとめも無い事を考え続けました。
親父が涙声で会葬者の皆さんに短い謝辞を述べて弟の躰は棺に蓋をされ葬儀場から運び出されました。車には写真を持った親父と骨壺を持ってくれた私の嫁さんが乗り込み静かに出発。葬儀会場を出る時には道行くトラックも静かに止まって我々の出発を優先してくれました。
お焼きの場所(火葬場)は清武の方にありますが、ゆっくり走るうちにあっと言う間に到着。親族が集合して分散して乗ってきた車から降りて遺体搬送車から出て来た躰を囲みながら最後のお別れの場へ。5番の番号札を渡され最後に部屋へ入っていく四角い棺を茫然と見守りました。親父が火入れのボタンを押して後は待つ事になりました。
我々は直ぐに部屋から出て昼ご飯を食べる為に近くのJoyfullへと全員で移動。こんな時でもしっかりとtwin humburgersをたべる事のできる親父を見て少し安心しました。^^
親族皆が腹をきちんと温かいご飯で満たして火葬場へ戻ると指定された時間の20分前。ソファに座って皆でゆっくりと弟の話や昔話をしながら待っていると職員の方からコール。
お焼きの部屋から出て来た弟の躰は既に骨だけになっていました。
先ず私と親父で脚の方から骨を拾い箸で二回渡し合いながら最初の御骨拾いを終了。その後は下半身から次第に上半身に向かって少しずつ骨を拾い喉仏を親父が拾って骨壺に収め、最後に頭蓋骨頭頂部で蓋をして終了。
全員で一礼して全ての儀式を終えました。
写真と骨壺を持って外に出ると思いのほか暖かく、雨も降らずという穏やかな日差し。皆で並んで長女から写真を沢山撮って貰いました。最後は私の方から親族の皆に兄として手短に感謝の言葉を述べさせて頂き皆の眼に少し涙が見えたような気がしました。
感謝感謝感謝。参列して下さって弟の人生の最後の締め括りを見送って下さった方々に挨拶をしてその場を離れました。
家に戻り弟の遺影を最適な箪笥の上に置いて骨壺をその隣に安置しました。水を供えお菓子を皿に盛り「お鈴(りん)」を鳴らしました。線香に関しては備え付けのものはあったのですが可愛らしい蝋燭立てと灰皿を準備するまでは少し待つ事にしました。
こうやって骨壺に入って小さくなってしまった弟を見ると改めて「形としては」居なくなったんだなという事を実感せざるを得ませんでした。
我々は親父を元気付ける兼ね合いも込みで、暫くして夕食に親父を誘い皆で焼き肉を食べました。ここでも沢山食べてくれた親父を見る事で逆に私は安心しました。生きている者は今日も食事をして糞をして仕事をして…とやらなければならない事が順繰りと寄せては返す波のようにやって来ます。それが生きるという事。
弟の為にも少しでも世の中に役に立つ余生を送らなければなりません。
家に帰ってゆっくりした後、弟にまた手を合せてから寝床に就きました。
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