バイトが終わる直前に、医局に座っていた隣の先生が「先生、これ知ってます?」と言ってローカル・ニュースの画面を私のほうに向けてくれました。
見ると画面一杯に煙がもくもくと出ている中で火がチロチロと出ている千種区のどこかの家の映像でした。思わず「ナニナニ!これここからすぐの近所やないですか?」と思って映像に併記されている住所をマップで見てみるとバイト先の病院からまさに数ブロック先で、マップ上で確認すると私が以前担当していたある患者さんのお家の目と鼻の先。
そのあと30分もせずにバイトが終わりビルの外に出たのですが、外の空気はその時間でもまだまだ騒然としていて、消防車のサイレンの音や周りを走るパトカーの回転灯がビルの壁を赤く変えていました。
更に、自分の車を停めているエリアに近づいていくと、近視の自分でもわかるほど、南側の空に灰色の煙が幅広くたなびいていました。しかし、遠くに見える消防車やパトカーの赤色灯の光具合はちょっと最近見たことのないようなレベルの光量でしたね。
その後のニュースで確かめたところ、29台もの消防車が出動した大変な火事だったようで、看板製作会社の倉庫と作業所を兼ねたところを含めて9棟も丸焼けした上に、近所の男性が煙を吸って搬送。更に消防士の60代男性も消火活動中に右手に怪我をしたとのことですが、命に別状はなかったと報じられています。
後の聞き取りなどの詳報では中に車を入れて整備していたところで火が点いた可能性などが指摘されていますが、実際のところは検証が終わるまでは何とも断定的なことは言えないところです。
火事と言うのは本当に逃げ場を失ったら恐ろしい結末が待っているし、例え命が助かっても後遺症は人生を台無しにしてしまうレベルのものになり易く、それがかなりの高い確度で発生します。
自分の受け持った患者さんにも、今までに入院してきた中で3人の方が自分のタバコの火の不始末でお母さんを亡くされたり、ペンキの缶に引火爆発したタバコの火が体に2割に重度の火傷を残したりと「散々」な目に遭った人を診てきています。
雨の降っていない最近の名古屋。ちょっとした火の不始末が爆発的な火災の火災のきっかけになってしまう状況のようです。今回は誰も亡くならずに済むという不幸中の幸いと言う話だとは思うのですが、そんな不幸中の幸いばかりが続く事もありません。お互いにこういう事は気をつけんといかんなと改めて思った今日の帰り道でした。
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