安倍元首相に対するテロ事件の直後からネットに上がったビデオを視て「やっぱりこれは弾はあたっていないな」等という男がいました。
その後も、報道のヘリが早く来すぎたとかもう何の根拠もない話を内輪だけで盛り上がって、かつ互いに引用しあってそれがあたかも認証された事実であるかのように「アレはなかった。安倍さんは生きている」とか、もう本当にお前らの頭かち割って一回中見せてみろ!と言いたくなるような記述の羅列。
申し訳ないけど、かなり重度の病気ですね。妄想性障害だと思えるんですけど、この手の人達の頭の中ではそれが「確固たる事実」であって、他の人の指摘や現実の提示などというのは何の意味も持ちません。
私の内科外来にも精神科を受診された後に内科疾患の診察と処方を行うために受診される方が数人おられますが、一見すると全く普通に会話される「その方々」を引率してくる看護師さん達のお話を伺うと、それはそれは驚くようなトンデモ話を確固とした信念を持ってお話されるのだそうです。
結局、ネットで盛り上がるこれらの人間は何らかの異常な性向をもって居るのだと私が考えます。数学的事実や実験観察に基づいたデータではなく「己の信じたいモノを信じる」、そしてそれがケッタイであればあるほど内輪で大盛りあがり。しかしその盛り上がってるグループは世間からは白眼視され、憐憫の眼と失笑で眺められているのですが内輪の結束は固まるばかりという。どうしようもありません。
そいつらが勝手に盛り上がってるだけなら我々としては「人生の無断な時間をエンジョイしてください」で済むのですが、こういう集団の中から暴力的性向をもった輩が出てきて事件を起こす大グループのコアを形成する可能性も否定出来ないところが怖いです。実際にそんなのが集まってカルト集団になったり個人として危険な行為に出たりすることがあるのがアメリカ。まさに「なんとかに刃物」状態になることがある訳で、ネットが出現してからはその手の危ないのが容易に集合するようになっているところが20世紀までとは大きく違います。
恐らくこういう集団は少なくとも日本でも専門的に静かに監視する組織というのが必要なのかもしれません。既に公安なんかはずっと前からやっているんでしょうけどね。
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