2022年1月14日金曜日

共通テストいよいよ明日から

年中行事の季節が続きますが、正月、成人式、そして明日の共通テストです。

実は甥っ子が明日から共通テストを受けるという事を思い出しました。私自身の頃は共通一次と呼ばれていましたが、今では昔と違って大学に入るためのpathwayもずっと多様化していて正直何が何だかよくわかりません。

職場の看護師さんの子供さん達も毎年毎年いろいろな大学を受けているようですが、その受け方は実に多種多様で全く理解できません。子供が日本にいて受験していたらもう少しは詳しくなっていたのでしょうが・・・。

今の時代は無理さえしなければ大学はもう少しで全入という程の受験生減少を迎えています。人口の減少と学部の人気の変化で学部によっては我々の頃には想像もできなかったような人気の凋落を迎えた学部もあり隔世の感が強いですね。特に顕著なのは歯学部で、歯科医師自体の平均年収の顕著な低下と歩調を合わせるように偏差値も低下。倍率こそ1-2倍を保っているようですが、偏差値自体は30台とかいう有り得ないような低いところがゴロゴロあって、そういうところは定員も満たせない上に国試の合格率もその数字に合わせるかのような低いもの。時代は大きく変わりました。

振り返って医学部。今は猫も杓子もある程度の成績優秀者が医学部を目指す傾向がありますが、これがいつまで続くのが。いつもの持論ですが、そもそも理数系で本当に能力があるのであれば工学や理学、自然科学に進学方向を振り向けたほうが「遥かに」国家の将来のためには望ましい姿だと思っているのが私。言っては悪いのですが、思考力という意味での能力の高さでは医学部程度のものは並の脳味噌を持っている人間であれば、前段でそれなりの知識を仕込んで説明をよく読めば理解できる内容の理解を要求される事が殆ど。理工系の一定領域に存在するような「凡人ではどう背伸びしても全く理解できない学問領域」にこそ高レベルの知性を持っている人間は向かうべきで、そこを狙うべき人間も高校は進路実績積み上げの為に医学部に向かわせるという愚を長年続けています。

名古屋で言えば東海高校なんかが有名で、ここに通っている息子さんを持つある先生から話を聞いたら本当に飯粒を吹き出すような医学部進学への強烈指導が行われていたとのこと。この高校は今、全国一レベルの医学部進学実績を誇って居る上にそれを知ってまた子供を医師にしたい親が頑張って中学・高校に入学させたがっていますが、適性も何も成績だけで医師になる道を「選ばせる」とか本当に愚かな話です。

これから迎える医師の過剰問題とかどれほどこの医学部志望の若い皆さんは理解しているのでしょうか。昔は歯科医が黄金の時代を経験していましたが、既にその凋落は上に書いた如し。医師もここ数十年給料など全く上がっていない上にこれからは確実に下がっていくことが判っているのですが・・・。

まあ、いつの時代にも未来に確実なものなど一つもありません。それぞれがしっかり考えて「なりたいもの」ではなくて「やりたい事」を目指して頑張って欲しいものです。その第一歩が共通テストなら皆が良い成績をとって欲しいものですね。


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