具体的な期日や内容に関しては差し障りがるので明確には出来ませんが、最近ある刑事事件の証人として出廷を求められました。
私自身は医師という職業に関連しての専門的な知識を使用して証言を行うというおのでしたが、証人として法廷に立つなどという事は通常有り得ないことですので、これは司法の要請に応えなければならぬということで、三つ揃いのスーツを着込んで病院の車で裁判所へ。
裁判の証人になるには事前に調書などを取られるというステップを踏むのですが、実は証人としてその様な作業に協力する時点で協力に対する幾ばくかの謝金が支払われるということにびっくりしました。私はそのような事に対する協力は端っから無償の協力をするものなのかと思っておりましたので、それが数千円であってもお金が払われたことにまず驚いたのでした。
そして、裁判所に到着して今度はそれに対する交通費の支払いをどうするかという書類が配られ、交通費を受け取らない、受け取るという選択に丸をするのでした。
その後、検事の方と最後の事件のまとめと証言の進行に関する最後のまとめを行った後に小法廷へ。テレビではいろいろと派手な討論が行われる様子がまさに「ドラマチック」に描写されますが、そんな感じになるのかななどと少し期待しながら開廷前に書記官に案内されたマイクの付いた小さな証言台の後ろの椅子に座りました。
待つこと約10分程度?周りを見渡すと、裁判官以外の人間が検察側と弁護側に別れ司法修習生の席には二人の男女、書記官、そして役割のわからない男女が合計三名、弁護側はおそらく国選の弁護人が一人。検事側には二名でした。
しばらくすると、被告人が手錠、手縄、腰縄をされて登場して別の入り口から刑務官?二名に前後を挟まれて登場しました。到着するとまず縄を外され、手錠のまま着席。そのあと、裁判官が入場して皆が起立しました。その時点で被告の手錠が外され、裁判において正直に証言する旨の一枚の簡明な宣誓書を読み上げることを促され裁判開始。
私自身の名前、生年月日などの後に経歴を経年で話すことを促され、己の研究歴などを話すことを検事さん側に促されました。
その後は淡々と同定質問とでも言うのでしょうか?今回の事件に関連した事実に関して時系列で詳細な話をする事となりました。その途中の遣り取りは実に随分前のことに関して昨日のようなことに話をしなければならない辛さがありまして、弁護人側は私の言葉尻をなんとか捉えようと一生懸命に誘導しようとする「プロット」を感じました。
実際、私はかなりムカついたので厳しい言葉でやり込めて恥をかかせようかなと思ったのですが、そこはグッと堪えて淡々と嘘をつかないという宣誓書通りの枠の中で最大公約数的な話を返しました。
結局最後に検事さんと弁護側がそれぞれ裁判長に促されて最終的に補足質問をされて終了。気づけば二時間もかかっておりました。
私の仕事はここまでで、あとは当時病院に出動されていた刑事さんの証言へと移っていきましたので、私の証言はここで一旦終了し病院が差し向けていただいた車に乗って病院へと戻りました。
敢えてそれ以上のことは書きませんが、大変に有意義な「人生における貴重な経験」であったと思います。
当然ですが、被告席には座りたくないなと思いました。w
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