2021年3月10日水曜日

貧しくなっている日本

相対的貧困という言葉で、教育や食事に関して子供達から確実に感じる日本の貧困。

しかし、私は看護師さん達のみならず他の職種の若い人達の話を聞いていても日本がここ30年ほど感覚的にはピクリとも動いていないと感じたのですが、実際にそれを独立行政法人の労働政策研究研修機構のデータを見て「やはり」と確認せざるを得ませんでした。
上のデータは新規学卒者初任給(男性)1976年~2019年のものですが、給与がいわゆる右肩上がりで上昇を続けたのは93年位までで、あとは対数グラフ上の賃金上昇ですか?というくらい見事に伸びがなくなっています。意外なのは男女差って「あんまり」ないんです。しかし女性の方も見事に歩調を合わせるように同じ年月同じように伸びが全くなくなっています。この4-5年こそ「ピクリ」くらいの動きを見せていますが、この間に伸びてきている他の国々との差の詰まり具合を見ると、いくら日本が先進国先進国と自称していても技術などとは別に国民一人一人の購買力と言う意味では相対的に次第に貧しい国になっていくのは当然といえば当然ですよね。ただ、それは周りの勢いのあるアジアの国々が追いついてくるという意味であって、あくまでも相対的なものと思いたいところですが・・・。

これ、結局は世界の中での日本の経済的力(最終的には国民一人ひとりの平均的経済力)を示す相対的貧困とも言うべきもので、今の時代における日本の相対的地位の低下を示しているものでしょう。しかし結局の所、他の多くの国でも最終的にはどこかで日本のような停滞期から衰退?に入る国も人口の減少や国家の経済政策の失敗などに伴って同じ様な運命を辿る可能性は何時でも有るわけです。

しかし、これからますます人口の減っていくことが確実な日本。一体どこまで落ちるのかそれともどこかで優雅な衰退を楽しむ大英帝国のような状態になっていくのかと思って人口の推移を調べたら、なんとこの40年で逆に1000万人も人口が増えておりました・・・。(収入にはほぼ動きはありませんでしたが。)

無知でした。ショック。少なくとも人口が増えていく国には何らかの勢いがあると思うんですけど、その影響が国家の反映の差として出てくるのはこれからなのかな?(Brexitでまた落ちていくのかも?)

企業の方でもやはりなんとかして賃金を上げていけるような努力ができないようだと最終的には全体の購買力の低下という形で日本全体が渦の中心に吸い込まれるようにゆっくりと衰退していくようなことも起きかねないのではないのかとぼんやり思うのでした。


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