私の担当しているある病棟の一つで働いている看護師さんの猫。
いま、大変なことになっているようです。夜勤の時にナース・ステーションで話している時に、家で飼っている高齢の猫が非常に危ない状況に陥っている為、気が気ではないという話となりました。
もともとその猫は拾ってきた野良猫だったそうで、拾ってきたのはその家の次女さんだという話。更に聞けば、その次女さん今では立派な一児のお母さんなのですが、その次女さんが中学生の時に拾ってきた仔猫だったとのこと。
少なくとも15歳にはなっているというこの老猫が、この数日急に食欲がなくなって、飼い主のもとにさえ寄らなくなって動けなくなった挙げ句、押入れの中で失禁を繰り返す状態になったといいます。写真を見せてもらったのですが、真っ白に茶色の混ざる比較的大きな痩せ猫でした。昔はもっと丸々していたとのことですが、やはり歳を重ねて痩せてガリガリになったとのことです。
もともと猫は腎臓に好ましくない蛋白が蓄積して腎不全になりやすい動物ですが、この猫も三年ほど前に既に一度「死の宣告」を受けた事があるにもかかわらず今までずっと三年頑張ってきたので“覚悟”は出来ていると言いましたが、やはり話している時に少し涙ぐんでいました。我が子のように可愛がっていた猫ですから当然です。
動物病院で検血をした昨日の数値というのをスマホで見せてもらいましたが、非常に進んだ腎不全状態。輸液をされながらもベッドの上に寝そべったきりでピクリともしない状態で病院に入院となったようです。もし助からないという可能性が高いのならそもまま家に連れて帰ってしまいたいと話してくれました。
この晩は老猫の話をこの看護師さんから聞きましたが、我が家の犬も既に12歳。次第に寿命が近づいてきています。その「いつか」に備えて我が家もどうするのかを考えておかなければならない日は近づいていると感じています。
最後にその看護師さんが話してくれたのは、病院からの帰りがけ、別れ際に今まで全く動かなかった猫が“チラリ”と飼い主の方を見てまた寝入ってしまったそうです。心を引き裂かれるような思いだったことでしょう。
もうひと踏ん張りして奇跡の回復を願うのは、その時周りで話を聞いた皆の思いだったと思います。
2 件のコメント:
通算五匹、そのうちすでに二匹が他界した私としては胸が張り裂けそうになりながら読みました。
最後はお家で過ごしたくないのかな?その猫本人は。
gotoguyさん、
その後病院で2日過ごした後、病院の先生から「今のうちになるべくたくさんの家族の皆さんに会わせてあげて下さい」と伝言され、そのまま家に連れて帰り、娘さん二人とお孫さん、そしてお婆さんが集まりみんなで代わる代わる抱っこしたり頭をなでたりしてあげたそうですが・・・。
今日病院でその看護師さんが働いているのに出会いましたが、顔面蒼白で「この前お話した猫、今朝6時過ぎに天国に行きました」と話をして涙ぐんでしまいました。私には彼女に掛ける言葉もなく、、、。
我が子のように育てていたか彼女にとっては心が張り裂けるような状況で仕事をしていたはずですが、本当に何を言ってあげるべきか。
本当は一緒に泣いてあげたい気持ちをグッと抑え、「そうか・・・。無念。」と言ってあげるのが精一杯でした。私自身も泣きそうでした。
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