2019年11月27日水曜日

眠れない時どうする?

昨日は結局あっという間に眠れました。

病院の若い友人達と酒を飲み、ちょっとしたものを食べながらいろいろと語らったのですが、その後二次会が終わったらサッと家に戻りました。昨夜からの浅寝の影響がまだ残っておりましたので、今日はもう十時過ぎには家に戻って早く寝る!と心に決めての行動でした。

家に戻った後はアマゾンで「武士の魂」という山本周五郎の連続ドラマを一話だけ見て涙を少し流してから寝床に入りました。気付いたときにはもう夢の中でした。

次女は一度だけ帰国後にベルソムラという眠剤を半分だけ使用して眠りにチャレンジしたことが有りましたが、彼女の一言によればもうそれこそ「引きずり込まれるように眠ってしまった」とのことでした。それ以来彼女は一切使わなくなってしまいました。

私自身は生まれてこのかた眠剤というものを使ったことは有りません。一度使うとそれに頼ってしまうのが怖いからなんです。実際、入院中の多くの高齢者の方が眠剤をリクエストされますが、中には私と同じように「決して」使おうとしない患者さん達の一群が居るのも確かです。

入院中の単調な生活においては昼夜逆転は最も頻繁に起こる現象。どうしようもなく深夜に眠れなくなっている患者さん方は多いのです。

この人達に年令や原因、薬のマッチングを考えながら高品質な眠りを提供できる医師は患者さんに感謝されることが多いのです。そういう場合でなくても、譫妄を起こすリスクが減ったり疲労の減少度合いが高まったりして患者さんには色々と良いことが起きます。

ただし、大事なのは「可能な限り」依存のリスクを高めないこと!

患者さんのみならず、医師や看護師の中にも眠剤から逃れられなくなってしまっている人も全世界に沢山います。いわゆる中毒性の高い薬物にはまり込む人まで居ますが、それは極端な例とは言えベンゾジアゾピン系と呼ばれる薬は特にこのリスクが高まるのです。

私個人としては、この手の薬剤には何となく「中毒への入り口」という感想を持っておりますので、手を出さないんですけどね。とは言え世の中には必要な薬剤でもあります。
自分に使わないクスリを患者さんには?と言われると実に心苦しいのですが、正直答えがありません。


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