2019年9月24日火曜日

週刊誌のインチキ健康記事・恥を知れ

医療業界に何らかの恨みがあるのか、健康に関するセンセーショナルな記事を書けば金になるのか。

ホンマに週刊誌に載せられている健康に関する、もしくは医療に関する記事の胡散臭さと間違いの度合いには呆れてものも言えないという事がゴマンとあります。
「一体どこのどいつがこんな事書いた?」「誰からこんな事聞いてきた?」というような出鱈目もいいところ・・・みたいな記事をまさに平気で書きちらして世の中の物事を鵜呑みにしやすい方々に撒き散らします。

まあ、週刊現代なんかはそんな典型例だと思うんでうが、医者のコミュニティの中ではほとんどネタの宝庫というか冷笑の対象であり続けているんですけど、ほとんど皆が無視しているという状態なんですが、問題はそんな雑誌を購読し、しかも中身の書いてある記事を鵜呑みにしてしまう人々が少なからずいるというのが病院外来では少なからず理解できるイベントとして発生します。

御丁寧にも雑誌記事の切り抜きを診察室まで持って来て「先生、こんなのが書いてあったんですけど、私の処方は大丈夫でしょうか・・・。」というように質問してくるんですね。orz

正直、いまどきそんな事をしてくるのはお年寄りがほとんどなんですけど、根拠となるデータの無い似非医学を更に又聞きしてきたような記事を、これまたリテラシーの無い人達が信じる。本当に迷妄、無知蒙昧というのはこのことか。

こんな人達がトランプに投票するアメリカ人と似たバックグラウンドを持ってるんじゃないかという気がします。教育の程度が低く、物事を考えず与えられた撒き餌にすぐに食いつく鯉のような人々の群れ。

そういう意味ではこの手の記事はそういった人々を選び出して我々医師に注意喚起を促す役目を果たしているのかも知れません。少なくとも現時点でのコンセンサスに無い根拠なき誤った情報を傷つきやすい人々に流すのは「犯罪である」という事をこういった三流メディアには強く注意喚起していかねばならないと考えます。

そういった誤った情報で自分の命や家族、友人、知人に過ちを拡散し、その治療法の選択を誤った(誤らせた)が故にその人達の人生の質や命を台無しにしてしまう可能性があるということに対する罪の意識が全く無いのが本当に恐ろしい。しかも、こういう記事を書き散らす破廉恥漢は何度も何度も手を変え品を変え波状攻撃でこういった情報解析能力のない人々を騙し続けているのですから本当に質が悪い。

三流メディアが消えていくのは大変喜ばしいことですが、消えていってはならない命が消えていくのは大変に悲しいことです。

今日の外来で、そういう記事を持ち込んできた高齢者を見ていて「食い物」にされていると感じた一日でした。


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