観ていて思ったのは奇跡とは程遠い素晴らしい試合だったということでしょう。
年間最優秀選手のセクストンを、次戦でベストの状態に持っていくということも考慮した上での選択だったのでしょうが、スタンドで悔しそうに戦場を眺めているセクストンの姿は見ていて痛ましいものでした。
最初の20分の攻撃こそ、アイルランドはやっぱりやるな〜、と言わせるものだったと思うのですが、その後後半戦に入ってからはアノ展開ラグビーで美しく戦うスコットランドが全く歯が立たないレベルのフォワードと思っていた連中に全く互角かそれ以上。プロップの”具”に至っては雄叫びを上げてその感情を爆発させていましたが、その気持ちはよくわかりました。
フォワードで勝って、その後に展開をしていくチームにとってフォワードが仕事をさせて貰えないというのは悪夢のような世界で、事実、後半の20分以降は「これがあのアイルランド?」と言うほどバックスも含めて大混乱しているのが手にとるようにうわかりました。
リーチが「相手の事がわかった」と言わせるだけの魂のタックルを連発。こんなデカイ男がこんな低い姿勢でタックルしまくる様子を見た周囲のチーム・メイトが奮発しないわけがない。有言実行。先発を外されたキャプテンとしての悔しさを叩きつけられたアイルランドの選手は多分堪らんかったろうなと感じましたよ。
試合の細かな所は無数の記事があるでしょうから、あえて私などが書く必要はどこにもないと思うので書き足しませんが、この試合が終わって日本中が歓喜に包まれている時に私がしたことはアイルランドのウェブ上のニュースサイトを即時に回ってみたことでした。
私はアイルランドのニュースサイトに書かれたアイルランド人記者と思われる人物のコメントがアイリッシュにとっての今回の日本戦を全て簡潔にまとめていると思いましたので以下に貼り付けておきたいと思います。
次戦サモア戦も日本は間違いなく全力で行くでしょうが、結局ベスト8に入るためには今後の試合の流れを考えると、前回WCでの因縁の相手「スコットランド」を千切り捨てきるか否かにかかっていると思います。
Tier1のワールドランク世界二位(WC開始前には世界一位!)を相手に勝ったのは実力であることを再度周知させ、Giant Killingは日本自身もTier1レベルのジャイアント自身になってきていることを世界に示すには勝ち続けるしか無いのでしょう。
「天は自ら助くる者を助く」既に万全の準備が整っていた選手とコーチ陣達だけが完全に理解できていたであろう、今日の試合展開だったと思います。インタビューの中で監督が「アイルランドはこの一週間我々の試合に備えていたのだろうが、我々はこの一年、いや前回のWCのあとからずっと今日の準備をしていた」と話したのを聞いて、私が思ったのは「結果はその言葉そのものだな」というものでした。
対サモア戦。個人の才能溢れ出すラグビーとの激突が再び楽しみになってきました。
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