2019年9月6日金曜日

正看護師になるべき理由を若い子と話し合う

今日、ヘルパーとして働いている若い女の子が私が病棟長をしている病棟にいました。

真面目に働いているのですが、この時期は学校で実習期間中なんだそうで、少し疲れ気味。とは言えそれなりには課題もこなし科目も落とさず前進を続けているようです。その点は立派なもんです。

しかし、今の状況では少し疲れて正看護師の資格認定のための学校進学は一旦お休みにするかも・・・と言うような話をし始めたので、私は「もし病院が学校進学のお金をアシストし続けたり、ご両親が入学金の一部援助をしてくださるのなら少々無理してでもサッサと正看護師の資格を取る方向へ連続してチャレンジしたほうが良いよ!」と話をしました。

理由のいくつかを順々にあげると・・・。

先ず、若いうちに看護の資格のとりあえずの終点(実際はその上に助産師さん等の上級レベルもありますが)をとっておけばその後のライフイベント(結婚や出産、育児等)が引き続いて起きた時に、そういったイベントが理由(言い訳?)になって正看護師になるタイミングが大幅に後ろにずれ込む可能性が高いし、実際そうなってしまい正看になるのを実質的に諦めてしまう人が多い。

理由としてはライフイベントの到来による時間的経済的理由なんかをよく聞くんですけど、私が聞いていて個人的に思うのは結局日常のイベントの連続で心が疲れてしまって若い女の子に混じって再び正看を取ろうというところまでの情熱が湧き上がらなくなっている事がその底に横たわっている理由だという気がしています。

次に話したのは、実際になった時に正看と准看で給料に大きな開きが有るという点。実際には業務の内容もほぼ同じであるにも拘わらず、毎月数万円の所得差。それが数年続いただけで、十分に正看になるための看護学校に通う入学金や授業料を補ってあまりあるというもの。更には退職金も考慮に入れると長期間働けば働くほど両者には最終的には数年分の給与所得の差と同じ程の差がついてからのリタイヤ人生。虚しいです。

あと、これは人によっては大した問題ではないのですが、今どきの中規模よりも大きな病院では、もう准看ではいかなる役職にも就くことが難しくなっています。たとえ能力が低くても、資格が上であればそうでない人よりも役職に就くというのは今どきの病院の自然の流れでして、仕方ありません。

最後に話した事は、かいつまんで言うと”万一”転職をしようとしても、今後の医療社会では正看の需要は間違いなく堅調、かつ移動も容易で選択範囲は准看の数倍は有ると思われるし、今の感じで行くと看護師と言えば”正看”というのが当たり前の時代になってしまうよ、だからこそ逆に、今どきの若い看護師さん達は長い人生を見据えればこそ正看になる努力を惜しんでは駄目だよ〜!というものでした。

彼女なら突破してくれると信じています。


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