2018年7月31日火曜日

盆踊りでいきなり医師の仕事・・・

今日は恒例の老健での夏祭りに参加させていただきました。

この施設は私の勤務している病院の外来に数百人単位で入居者の皆さんを連れてくる施設でして、いわゆる提携機関とも言うべき施設ですね。
入居者の方に何かあるととりあえず当病院にコンサルが有るという感じですので、少しくらい無理をしてでも緊急の患者さんはここからなら受け容れています。

私ももう4年近くこの施設の患者さん方を診ているので、顔と名前と体の状態、病名等がほとんど瞬時に頭に浮かぶくらい知っております。

今年も仕事が終わった後、ゆっくりとこの施設に向かって着いた所でいきなり施設長さんが出てこられて急に挨拶。ラフな格好で行っていたのですが、お互いに頭を下げて先ずは挨拶というところで今度はいつも病院に来られている看護師さん達がワラワラと盆踊りの列から出てきて次から次へと挨拶をされますので、こちらも恐縮しきり。

そもそも到着した時点で、招待券を忘れていたのに気づいたのですが、そこは顔パスということで看護師さんが次から次へと食べ物とビールをガンガン次々に運んでこられてすぐに腹がタップタプに・・・。ダイエットどころではありません。有無を言わさずですのでココは諦めまして。w

いつもと違う楽しそうな顔を見せる患者さん達との話をあれやこれやと楽しんでいた所、いきなり私の後ろで看護師さんが慌てたような声で「ちょっとXXさん、大丈夫?ちょっと!」と言い始めていました。

私は”何事?”という感じで後ろを振り返ると顔面蒼白になったお婆さんが、焦点の合わない眼でフラッと後ろに倒れ込みながら冷や汗をタラタラと流していました。呼びかけても返事を返せず四肢も冷たい。倒れ込むと同時に三回ほど大量に嘔吐されて急に数回ムセ込みました。するとすぐに応答も可能になったのですが、まだまだレベルは低い。

バイタルを取りながら急いで担架を持ってきてもらい、医務室で処置開始。ルートを確保して輸液のセットアップをしながらかなり下がってしまった血圧を測定しつつも、急速に戻ってきた意識レベルに安堵しつつモニタリング開始。

完全に意識も戻り普通に応答できるようになってきたところでカルテを記入して、看護師さん達にこの後の処置と経過観察のポイントを指示して帰途につきました。

急性アルコール中毒でした。お婆ちゃん飲みすぎちゃったんですね。お祭り楽しかったんだろうな。とりあえず元気になってメデタシメデタシ。

とはいえ、全て終わったらもうお祭り会場には誰もおりませんでした。飲もうと思って満タンに注いでもらったビールのコップを帰りがけに眼でちょこっと探しましたが当然もう片付けられていたのは少し、ほんの少し心残りでした・・・。

2018年7月30日月曜日

数学の出来る輩には早熟さで飛び抜けてるのがうじゃうじゃ

田舎から新聞の切り抜きが送られてきました。

何かと思って見てみたら田舎の高校(私が出た高校)で今現在数学教師をしている従兄弟のことが載っておりました。
というのは実は正しくなくて、正確にはその従兄弟が教えているその高校と同じ敷地にある中学校でとてつもなく数学ができる男の子がいるという話でした。

どれくらい出来るかというと、中学三年なのですが、日本ジュニア数学オリンピックで金賞をとった子で、東大入試の数学も6問中4問が解けたとか。学校で100点を取らせないような問題を出しても正答を導きだしてくるという。
今度はIMO(国際数学オリンピック)の合宿へ参加しチャレンジを続けるとのこと。

私の従兄弟もその親父が数学が得意だったということで、数学ができることに何の疑問も抱いていないのですが、その従兄弟をしてこの早川くんという中学生は「先生」と冗談とも本気ともつかない呼ばせ方をさせるだけの実力の持ち主。

私の周りにも中学高校と数学が飛び抜けて出来る輩はかなりいましたが、これ程のレベルはなかなか・・・。

しかし、IMOではまさに「我こそは数学の申し子」と勇んで出てくる連中でさえ、その中に混じっている驚くべき他の才能に畏怖をなすほどの数学の権化がいるという話はいつでも聞きます。

その戦いの中で数学者にはとてもなれないと諦める者、もしくは数学でも他の応用の世界に進む者。しかも金メダルを取る人間の中には、その後世界を驚かすレベルの業績を残すような人間が毎年出てくるような世界ですから、上にはどれだけのレベルが有るんでしょうと怖くなりますね。w

当然、彼らの見えている世界は凡庸な我々の見ている世界とは全く別の世界なんでしょうが。

あのピーター・フランクルが実話として書いている文章がありますが、彼がとてもとても敵わないと思っているロヴァース(この人だってフィールズ賞とってます!)でさえ、レードルを前にした時、己達を天才とは呼べ無いだろうという桁の違いっぷり。もう、口を開けて笑うだけです。問題を解いていくスピードだけではクオリティは決まらないというのも数学の面白いところですね。

上には上がいるっていうのは実は素晴らしいことです。
彼ら巨人の肩の上に乗って我々はより遠くを臨み看ることが出来るのですから!
出る杭はズンズン引き上げていきましょう。それが我々凡人が唯一彼らのために、ひいては自分たちのために出来ることです。

2018年7月29日日曜日

日本ボクシング連盟って組織スゲ~な(その腐り方が)

日大のアメフト部の酷い話だけが日本のスポーツ組織の代表的な汚い話かと思っていたら腐れには上には上がいることを示してくれる組織がありそうです。

日大の相撲馬鹿の成れの果てみたいな田中理事長が悪の親玉みたいなもんかと思っていたら、もっと判りやすい悪玉がアマチュアボクシングの世界にはいるみたいで、何だかな〜、お前らスポーツマンも昭和の世代のクソジジイは煮ても焼いても喰えんクソだらけだなってとこでしょうか。

オリンピック出場選手も含まれる日本全国の地域レベルのほぼ全員の人間達が333名で連名で告発するというのはハッキリ言って異常、異例でしょう。
既に会長は少なくとも資金の流用は認めたとの報道がありますが、これ、公的機関から大量の資金援助を受けている機関として公金流用のみならず、ボクシング・ギヤの購入に絡んだ私腹肥やしなど、まあこれから掘り出せばザックザクと何でも出てきそうですね。w

このネットの時代において悪事は地球の裏側までリアルタイムで伝わっていくのにね!まあ、昭和の爺さん達はネットの威力など全く理解できないでしょうし、見えてないものは自分にとっては無いものと同じという感覚なんでしょうね。大笑いですが!

詳しいことの”一部”はここに載っておりますが、「オッサンもうええかげんに観念せい」と言いたいですね。
人は歳をとると、その生き様が顔に出ると言いますが、それがホントだとしたらこう言っては悪いですけどこの山根って人物の人品骨柄は申し訳ないほどの”しょぼいチンピラ風情”というのが私の個人的な感想です。

この組織が国税庁などの査察を受けて徹底的に解体され、裁判を受けてその悪事が解明されるとともに、新組織が心ある人達によって正常運営され再度”本当に強い者たち”が公正に選出される時代がやってくることで、再び日本のボクシング黄金時代がやってくることを祈るのでした。

2018年7月28日土曜日

あの世の人が見える人

病院の患者さんで不思議な人がおりまして、認知症のお婆さんなのですが、どうも彼女が大騒ぎした夜の翌日には誰かが亡くなると言うんパターンが有る感じなのです。

私は”全く”信じてないんですけど、病棟の看護師さん達の一部はなんとなく信じているようで、特にこの手の話を基本的に信じている人によればこのお婆ちゃん窓の外に向かって「あっちいけ、あっちいけ」と大騒ぎしてときはほぼ確実に翌日誰かが亡くなっていると言うんだそうです。w

その看護師さんの友達にはもっとその手のことに敏感な人が居られるようで、死んだ人の魂がごく普通に見えるんだそうです。

例えば、その人によれば人がたくさん集まっているような所ではそこにいる人と同じくらいの数のあちら側の人が見えるとのこと。実は大変疲れるんだそうですよ。
もしそれが事実だとして、その目の前に広がる風景とか一体どんなもんなのか想像するだに不気味です。

そもそもあの世の人でこの世に留まっている人ってどんな感じなんでしょうか。
そんなのが見える人はその人達とは視線が交わるのでしょうか。
私は宇宙人は信じますが、「鈍感力を集めて塊にしたら俺になりました」と言うくらい霊感などとは縁の無い私にとってはその手の話を聞く度に細かいところでいろいろな疑問が湧くんですが、あんまりその疑問を口にしても野暮ですしね。w

一つの部屋でも数十年にわたって積算していけば何十人何百人という患者さんを見送っているような「病院」という施設では、そもそも霊感が強い人は仕事場としてはきついですよね!

2018年7月27日金曜日

女芸人大集合・ナゴヤでどやさ!!

日本特殊陶業市民会館のフォレストホールで今日漫才がありました。

私は誕生日だと言うのに嫁さんと次女を連れて熱田のイオンモールそばにあるフォレストホールで二人をドロップしてさようならしました。
今日の日のためにアマゾンで買い込んだ滅茶苦茶やっすーい双眼鏡をもたせての突撃でした。
家に帰ってきて話を聞いた所、嫁さんは勿論、アメリカから来た次女も「面白かった〜!」とのこと。
皆面白かったとのことですが、次女いわく、特に面白かったのは横澤なっちゃん、おかずクラブ、アジアン、尼神インター。嫁さんは友近のコント。おかずクラブ、尼神インター、アジアンが良かったとのことでした。

中川家と今くるよは最初に出ては来たんですが、何かを演じるというものではなく、頭でみんなの心ををぐっと掴む役をしていたとのこと。
今くるよ年取ったナ〜って申しておりました。そりゃそやろ。w

名古屋って九州の田舎と違っていろいろありますね!

2018年7月26日木曜日

誕生日前に何故かお酒が・・・

なんででしょうか?

誕生日が近づくと沢山のお酒が私の周りに集まってまいります。
私はお酒は嗜むし、好きなお酒の種類もいろいろとありますが少なくとも大酒家ではないし普段は一ヶ月も二ヶ月も酒など口に入れすとも何ともないまま過ごせる人です。
酒飲みと思われている理由は一体何なのでしょうか。

それでも明日が誕生日という今の時点で結構な本数のウイスキー、ビール、日本酒、焼酎、ワインが集まりとても当日には飲みきれない感じ。w
こんなに集まってきたら飲まないかん!という義務感で気持ちが盛り上がってくるんですが・・・。

まずはワイン、次はスコッチ、その次は日本酒ですね。この順で消費していって最後に残った焼酎は本物の酒好きに差し上げますか。「百年の孤独」が二本ありますので、これを何時もお世話になっている病院の女性に差し上げたいと考えております。
ビールは放っておいても嫁さんがちびちび消費していくかと考えております。

それにしても酒を飲まない人にとってみれば、酒なんてなんでこんなもんに金払うの?程度のものなんでしょう。
百薬の長などとは疫学的にはとても言えませんし、飲みすぎて酷いことになることは実体験で十二分にわかっているのですが、腹を割って話す時の酒の効果はどんなものにも勝るという一点で素晴らしいものだと思うんですが・・・。

とりあえず、本日はプレバースデーでしたが、明日嫁さんと次女はお笑いをある所まで見に行くので、ワインを飲んでお祝いいたしました。

自分が53とか・・・人って歳食っていくんですね~。orz

2018年7月25日水曜日

DVの多さに呆れる

患者さんの受け入れをする際にDV関連の相談が多いことに驚きます。

私が入院患者の受付窓口になっているため、そういったケースの詳細な情報がすべて私の中を通っていくことになります。ここで聞くいろいろな現実の話のエグく醜いこと。

母親による知的な障害のある子どもへの虐待。認知症の親に対する経済的・身体的虐待。五十絡みの子供による八十過ぎの親に対する経済的依存と身体的暴力など、書いていても気分が悪くなるような種々の虐待の数々。

どうしたらこんな酷いことを出来るのか心底理解できないのですが、世の中には想像を超える酷い連中が居るもんだなって本当に驚き呆れます。

こういった被害を受けている人達を救い出すために我々がレスキューミッションとしてこういった方々を積極的に受け入れ、DVから隔離する種々の手続きを踏んで新たな施設へと送り出すことが多々あります。

しかし、私がいつも思うのはこういったDVを振るう連中に関して思うのはなんで警察はさっさととっ捕まえてブタ箱にブチ込まないのかという事。
アメリカだった即座にYou are under arrest!で終了のはずなんですが、なんで捕まえないんでしょうね。

この手の話が相談事として入ってくる度に、さっさとDVを振るうクズをキッチリと捕まえて問答無用でサッサとぶち込んで欲しいと何時も思うのでした。

2018年7月24日火曜日

在宅医療で見えること

バイトで在宅医療に関わってはや三年。

国家の御威光(御意向)で、皆のものカネがかかるから年取ったり寝たきりになったら家で面倒見てもらいなさい!という大号令のもと、みんなが一斉に走り出した在宅医療。

実際、みんな右往左往しながらも生き残るところは生き残り、そうでないところは消滅を繰り返すことでウスバカゲロウの如く消えていっているこの業界です。
私が在宅医療で御世話になっているクリニックの理事長の言葉を借りると既にこの業界への参入は手遅れということで、数年前にその門戸は閉じられたと考えておられるようです。

まあ、私はこの手の”行政の裁量次第”で右往左往するような世界は恐ろしくリスキーだと考えておりますので、バイト以外に手を付ける気もありません。しかし、こういった世界に医師として入っていき、しかも他の医師達を雇いつつも銀行と話をつけて金の遣り繰りをし、かつ次々と変わる看護師さん達を引き止めたり発掘したりしないといけない日々の果てしない苦労は果たして割に合うのだろうかという気持ちも、傍で観察していて無いわけではありません。

さて、実際に在宅医療の現場を回っていて強く感じるのは各家庭の「経済格差」ですね。
家によっては一人の寝たきりの人にお手伝いさんが二人ついていたり、物凄く美しい豪華な部屋で療養用の電動ベッドにエアマットが敷いてあったり、それはそれは上を見たらきりがありません。

ところが、同様にお金の無い人は無い人でそこの所で自分なりにきっちり労力を投入したりすることで、必要なレベルをなんとかかんとか維持したりされるもの。皆、金があろうとなかろうと結構それなりに頑張っておられるのです。

そういった人達も、しっかりと認定や行政の援助をつけるのを支援しつつ訪問看護支援との組み合わせを行うことで在宅医療を成り立たせるべく皆が必死になっているのが今の日本の在宅の現実です。

もう一つ言えば、金のかかった医療が施されていても家族同士が顔も合わさないようなところも実はあるんです。そういった現場の日々の現実を観察していると、心が通わない医療っていうのはロボットにケアされてるような”寒々しいもの”を感じたりするのでした。

金がある上に診られる側と世話に関与する家族の皆さん側の「心」も通じあってるのがベストなんでしょうけどね〜。なかなか難しいのかな。

2018年7月23日月曜日

夏に食べたいもの

病棟から出入りする患者さん達だけでなく、外来も沢山の熱中症の患者さんが入ってきています。

やはりお年寄りは乾燥と自分の体温に関するセンサーが鈍くなっていること、あとエアコンの使用なんかが「もったいない」という間隔が今の時代でも抜けきらないみたいで、どうしても状況が悪化してから病院に来るというパターンが非常に多くなっています。

とは言え、我々も日常生活で気をつけておかないと調子が悪くなるのはあっという間。いろいろと飲み食いをして暑気払いを心がけるようにしています。

私の場合、病棟から病棟へ移り歩くときに看護師さんやヘルパーさん達から出てくるちょっとした夏のスイーツなどがそれにあたりまして、飲み物とスイーツ、アイスクリームなどをお腹の中に入れて日々の仕事を頑張る!なんていう状況です。

これだと体重を減らすという流れに反する感じですけども、とりあえずこの時期は必要なカロリーと水分ミネラルは摂り込んで、ぶっ倒れたりしないようにすることが第一と考えております。(<食べるための言い訳。w)

この時期に特に美味しく感じるのは(涼しさのみならず、好みもあわせて考えると・・・)

  1. 中華そば(よく冷えたやつ)
  2. 水羊羹(よく冷えたやつ)
  3. プリン(よく冷えたやつ)
  4. わらび餅(よく冷えたやつ)
  5. チャーシューのガッツリ入った豚骨ラーメン(アツアツのやつ)
等でしょうかね。

兎にも角にも、たくさん食べてたくさん飲んで、暑さに真っ向からぶつかっていくというのが大切という気がします。
向かってくる暑さに攻め込まれ続けないように皆様もお気をつけくだされ。

それにしても、トランプのアホはこれでも地球は温暖化しとらんと言いはるんだから脳内に脳が入っとらんのでしょうな。w


2018年7月22日日曜日

医学部の裏口入学

文科省のオッサンがやらかしたことが大分話題になっているようです。

私立の医学部というのは私にとっては遠い遠い世界の国の出来事。全くなんだかよくわからないです。当時の我々は「基本的に」貧乏人の師弟というのが多くて、師弟というのも憚られるような貧乏人軍団というのが基本でした。

無論、どこかの病院の息子というのもいましたし、親が医師というのも居りましたが、それでも車に乗ってる輩というのからまず少ないというレベルでしたし、日常では原チャリで移動というのが普段の風景。それさえ買えずに当初は歩きでウロウロというような連中ということを説明すれば、どんなレベルかというのは理解していただけるかと思います。

今年の入学金と授業料をネットで調べた所、入学金が282,000、授業料が一年で535,800と書いてあって驚いた次第です。私の頃は入学金15万円台、一年の授業料が30しなかったと思います。それでも、母親からはかなり恩着せがましく金のことを言われた覚えがありますが・・・。w

では一方で私立の寄付金一口いくらとか情報がここに書いてありますが、イヤイヤイヤイヤ、、、もう無理〜〜〜!の金額の羅列。w
ホンマにただ笑うだけです。こんなのを払い切るなんて世の中金持ってる人は持ってるもんですね。いわゆる有るところには有る!ということでしょうか。

今回の問題は文科省のオッサンが、おのれの子供を医者にするために私学の医学部が是非とも欲しい競争的資金を受ける大学との指定してもらうという”看板”と引き換えに名簿の上でその子供を入学させたという点、部外者の私に驚きなのは私学がどんな子供を大学に受け入れるかというのは大学の勝手だという点。

この点はアメリカのシステムと一緒ですね。それでも、日本でコツコツやってきて成績順に上から入れるという国公立のシステムに慣れている貧乏人にとっては「それって有り?・・・なの」という感じ。

特に、患者さんからしてみればどうなんでしょう、というのがシンプルな質問です。
まあ、何れにしても私には関係のない天上界の人々のお話ですな。

2018年7月21日土曜日

名古屋刑務所へ・2

という訳で、数多くの関係機関が刑務所の会議室に集まって質疑応答、提案とその回答などが行われました。

出席者の多くの方々は日々の実務で本当に最前線に立たれており、送り出す側、受け容れる側としていろいろな苦労を率先して買っておられる方々です。
それには誠に頭がさがる思いなのですが、、、質疑応答を通じて感じたのは管理職というのはどうしてこうも消極的な思考回路を持っているのだろうというものでした。

やはり、法務省という巨大組織の中で先ずは厳正な法の執行機関としての性格が出ている期間が長かったせいでしょうか、近年の犯罪者の更生におけるスムースな社会への復帰と再犯の防止という時代の要請になかなか現実的な解を出せないでいるような気がしました。

社会の実機関からの質問に対する刑務官側の回答をよく聞いていると、「アレは駄目、コレは出来ない」式の回答が多く、出来ないという前提で回答が為されており「どうすればその質問に応えるための近似解を出せるのか」という発想回路がもともと消えてしまっているような強い印象を受けました。

さてさて、その合間に行われた刑務所内の見学。
この様な関係機関に所属していなければ刑法犯として収容されない限り通常は一生見ることのできない景色です。大変興味深く中を見学させていただきましたが、かけないことも当然あります。(塀の中の懲りない面々の安部譲二なんかはそこら辺の描写を含めて詳細に書き込んでおられますが。)

中は基本的に大変整理整頓されており、種々の作業を通じて丁寧に作り上げられた木工品、工芸品、袋やシートその他の洋裁、印刷、整備された自動車、自動車の部品加工や金属加工製品などが大量に作られていました。

それにしても一番印象的だったのは炊事場。大量の食事を作り、きちんと配膳し、更にそれを片付けるということを一日三回繰り返すのですが、その大量さが尋常では無いのです。窓越しに遠くに働く受刑者の人達の動きを見ていましたが、半端なくテキパキ。そうでないとここではきっと勤まらないのでしょう。

うだるような暑さの中で、医療棟なども見学させていただきましたが、人生をここで終えられる受刑者も間近に見ることが出来ました。その胸中は如何にというのは簡単なのですが、こればかりは娑婆の側にいる私の方からは何の回答も見いだせないのでした。

今後も、受刑者の方々の社会復帰を手助ける側の人間として少しでも役に立っていければと考えた有意義な午後でした。

なお、名古屋刑務所に関しての細かい数字はこのページに紹介されています。

2018年7月20日金曜日

名古屋刑務所へ・1

みよし市にある名古屋刑務所に行ってまいりました。
協力機関の一つとして、毎年恒例の協議会に参加するためです。

皆さんはあまりそういう事を意識されないかもしれませんが、社会と全く同じ様に患者さんの中には当然のごとくいろいろな罪を犯した方も居ます。病院も当然社会の縮図の一つ。

単純に表には出ないだけで、実際には皆さんの周りにも触法の犯歴を持つ人はたくさんいるわけで、その意味ではスピード違反や駐禁をした人も程度の差こそあれ触法者の一人なわけですが、通常は刑務所に収監されるほどまでの罪を背負いこむような人になると、グッとその数は絞られるわけです。(私は当然スピードでも駐車でも三十年ほど前ですが、過去に切符を切られております。)

しかし犯した罪が何であれ、病は平等に人に訪れるわけで、刑務所に入る人もそこから出てくる人も病気の治療を受ける権利は平等にあるわけです。それは死刑囚であろうとその他の刑法犯であろうと同じ。

このような方々で大きな問題となるなのは出所後の治療継続の場。実は平等に見えてもその点は実際には平等ではないのです。ほぼ全くと言ってよいほど平等とは対極にあると言って良いでしょう。

その場合の受け容れ病院というのは表にはあまり出てきませんが、比較的数が限られているというのが実情ですし、受けたがらないところは受けたがりません。それでも、罪の償いを終えて出てきた人を可能な限りフェアに受け容れるというのは私の勤めている病院も社会のシステムの一部として当然の使命と考えています。

犯罪を犯す人達というのはその犯罪性向を助長する大本の一つは大きく住環境だと考えています。住む場所と生きる意味を無くした人達にそのうちの一つでも与えることは犯罪そのものを減らすためにも必須の事業。

例えば過程の生育環境などの影響で私に生まれながら社会とのつながりがそもそも薄く、誰も社会であなたの存在を必要としない状況に置かれ、かつ糊口をしのぐ仕事も何もなかったら・・・窃盗や強盗に入るような心の敷居が人達もいるのです。

ことは単純ではなく、実際の所、知能が低かったり学習障害などの存在などが有るために、そもそも生きていく為に必要な知識や知恵を学ぶことなく社会で漂っている人達もこの中には数多く含まれているのです。

罪を憎んで人を憎まずとは言いますが、犯罪被害者になったりその家族からしてみればたまったものではありません。それでもなお、犯罪の発生を減らすためにはその様な周囲の環境の調整も本質的な問題の一つです。

続きはまた明日。

2018年7月19日木曜日

警備会社の裏話

病院のワーカーさんに元警備員の仕事をしていた人がおります。
彼の話、いろいろヤバ面白かったです。

今日、ある所に移動するのに車内で一時間ほどいろいろな話をしていたのですが、彼がこの仕事につく前にやっていた警備会社の仕事の裏話は結構笑ったり驚いたことが多かったですね~。

最初にそもそもなんで前いたその警備会社を辞めたのかと聞いた所、「いわゆるブラック過ぎの業界だからです。」との簡明な答がすぐに帰ってきました。シフトの組み方とかもうヤバすぎて・・・というのが理由の一つ、そして給料の安さって感じでしょうか。

他にも警備業界の中で銀行の現金を輸送する仕事があるのですが、毎年毎年ほぼ必ずその輸送中の金に手を付けるバカが居るんだそうです。w
X円運んでX-N円しか無かったらN円盗まれたことがバレるのは異様なほどに明白なはずなんですが、それが解らず目の前の金に手を付けてしまう輩が必ず出てくるんだそうな。

他には心霊がかった話で、誰も居ないはずのところでセンサーがバンバンなるところがあるという話だったのですが、それはどこかと申しますとある葬儀屋さんの葬具用品の物品倉庫みたいなところがあるんだそうです。

そこはそこの警備会社では有名なところだったそうで、夜昼構わず警報が頻回になるのでその度にそこに飛んでいくのだそうですが、行っても必ずなんにも無い、誰も居ないというのが毎度の定番だそうで、気味悪がって誰も行きたがらなかったとのことでした。

その逆に、どういった時に現場に行くのかと聞いた所、出入り口のセンサーと熱源センサーの2つが反応した時に行くという話で、この2つをよく騙して鳴らせてしまうのがネズミと昆虫だったそうです。

他に聞いたのは警備会社の人間はどこにセンサーがあるのか知っているので、それを知った上でそのセンサーの網の目をかいくぐって物品の盗難を繰り返す輩も少なからず居たということで、頭が良いんだか悪いんだか良くわかりません。w

その他にも面白い話を聞いたのですが、あまり具体的に書くとその会社が同定されてやばい事態が発生しないとも限らないので、このあたりまでで曖昧にして茶を濁しとこうとおもいます。

結論:警備会社の警備って、テレビのようにはかっこよくないし内情は会社によっては相当ヤバイというものでした。

2018年7月18日水曜日

タクシーはそのうち消えるかも

今日タクシーに乗ろうとしてまたまたエライ目に会いました。

夕方のクルマが混む時間帯に各タクシー会社5社ほどに電話してタクシーに乗ろうとしたところ、全社から「この時間は配車できる車がございません。申し訳ございません。」とのお返事。

仕事が終わったあとに名駅で行われる感染症の学術集会の時間が迫っていたので、ちょいと急がないといけなかったのですがオイオイこんなはずじゃなかったのに、となりました。

タクシーチケットは持っているのですが、仕方ないのでまずは安全策を取るということで藤が丘駅の方に歩を向けて万一指定会社のタクシーが拾えなくても、最悪地下鉄ではアクセスできるように保険をかけていたのですが、なんとか駅の入口で客を降ろしたばかりの名鉄タクシーを拾えました。

そこから名駅へ移動する間、70間近という山口出身の運転手さんとお話をしていたんですが、アメリカのUberやLyftなどの存在は全く知らず、説明では「スマホですぐに呼べる合法的な白タクです。」というメチャ端折った話をしました。w

その上で、その白タクがUberやLyftなんかの契約車両としてのスティッカーをどちらとも貼っておいて、呼ばれた近くのクルマがそれに反応してピックアップするんですよ~と説明。保険や保証や料金のことなども聞かれましたが、最後に「日本は保護行政とかなんとか言って政府が守るだろうからそんなサービスは拡がらんと思いますよ。」と、かなりまともな、と言っても誰もがそう思っているだろうことを言われましたね。

まあ、まさにそのとおりだと思うので強く頷いてこの国のシステムの後進性、硬直性を二人で笑いあったんですけどね。

でも、この運転手さん自身も「そのうち出来の良い自動運転やちょっとした法改正があったら運転手の仕事が無くなるかもですね・・・。」とその運転手さん御自身が言われていたのが印象的でしたね。

私自身も間違いなくそうなると実は思っているのですが、Rideshareなどから始まって、自動運転、Uberのようなサービスの最終的(極めて日本的な制限付き)開始に伴い、プロのタクシーの運転手という職業は絶滅はしないまでも、激減するだろうなと思いました。

ちなみにピッツバーグの娘によると、最近はUber高くてタクシーと変わらん感じなので、Lyftばっかり使ってるとのことです。とは言えそもそもタクシーを使うこと自体、絶無なんだそうですが。w

熱中症対策

豊田で郊外活動の一環として屋外でサッカーをしていていた小学1年生のお子さんが帰宅後熱中症で亡くなられたとのニュースが有りました。

可愛いくて可愛くて仕方ない年頃のお子さんを亡くされたご両親の事を考えると本当に心が痛みます。痛ましいという言葉以外ありません。詳細を知る立場にはないのでコメントは出来ませんが、誰も防ぐことは出来なかったのかと考えてしまいます。

子供達だけでなく高齢者も大変なリスクを背負っています。

身近な例が私の両親。この夏も私の母は全く親父の言うことを聞かず頑として冷房を入れないそうなので、私の方から直接電話をして、説教ならぬ”リスクに関する説明”を具体例を交えながらコンコンと話しました。

頑固な婆さんなので最初から叱りつけると話さえ聞こうとしないので、まずは世間話から始めて笑い話をしながらも、中盤からは「ところで最近の暑さは〜」などとそちらの方に話を振ります。そして最後には「クーラーは必ずつけて、水もいつもの季節より余計目に飲んで!外出のときはもう少し多めにに飲んでオシッコがいつでも出ることを確認してね。出来るなら母ちゃんの好きな少し塩気の有るものを口に含むのもこの季節は有りよ〜。」等と話しをしました。

エアコンの電気代よりも治療にかかる金のほうがよっぽどバカにならないことを説明して最後はそこで母親が「そやね〜。気をつけるわ」と納得させたところで終わり。翌日にもしっかり親父にフォローアップに電話を入れて言ったことを実行してくれているか再確認します。そこまでせねば頑固な年寄りは言うことを聞かず!ですね。

ちなみに私は両親にはこれを飲ませています。

熱中症の病態や診察治療に関しては日本救急医学会が出している熱中症診療ガイドラインに細かく説明があるので、専門的なものですが、興味の有る方は読まれてみると良いかと思います。(あくまで医師が読むレベルのものですが・・・。)

2018年7月16日月曜日

減量挑戦その後の経過報告

今の所、波はあるもののコンスタントに体重は減っております。

嫁さんの方は三キロ減ったっきり52~53キロをウロウロしているとのこと。
私のほうは71キロの周辺をウロウロ。どっちかというと最近はずっと70.xと言う体重が多かったですね。

というわけで、今日計ってみたところ69.9キロとなり瞬間最大風速がついに71を切ることとなりました。しかし、ここからが本当の勝負。
多分ここで油断すると二、三キロ程度はスーッと戻るおそれがありますので、ここで一安心せずにしっかり今までの生活形態を守らねばなりません。

今回のダイエットにあたっての「肝」は無理をせずに痩せるという標語のもとにダイエットを実行するというものでしたので、とりあえずは成功していると言えるでしょう。

残念ながら運動はこの中にまだ入っておりません。病院の仲間を募って少しずつアイディアを練っていたのですが、今回思い立ってすれ違いざまに理事長にお話をしてこのアイディアを説明した所、たちどころに初年度予算三十万をつけてもらえました!
もともと作成していた文章にいろいろな付帯事項をデータとして添付して、次回以降の医局会で提案してみようと思っています。

患者と職員の健康増進にこれらの機器を使った上に、バッチリと筋力増強と減量のデータを上手く提示することが出来れば次年度以降もきちんと予算をつけてもらえるはずですので、ここはふんどしを締めてかからねばなりません。w

さてさて、今度は運動を導入することでさらなる減量と筋力の維持を行えますようにリハの先生とともにきちんとプランを練りましょうかね。

2018年7月15日日曜日

大往生か?

今日、受け持ちのおばあさんが亡くなられました。

四年間受け持たせていただいた療養病棟のお婆さんでした。御年96歳。
大往生と言いたいところですが、最後の数カ月は意識もなくただただずっとベッドの上で横になって、中心静脈栄養で生きている状態でした。

ほんの数ヶ月前まではシルバーカーを勢いよく押して、周りの人からは「元気良く動きすぎて転倒が怖い」と言われるほどの状態だったんですが、次第に次第に元気がなくなり本当に萎むようにお亡くなりになられました。

最後に記したのは死因は”老衰”でした。この記述に関しては医師の中にも様々な意見があるのですが、呼吸がとまったから呼吸不全でもないし、心拍動がとまったから心不全でもありません。

これと言った確実な死因が出て来ない、まさに全身の細胞の老化の結果、細胞自体が息をすることに疲れた結果が全身に出てきたというような亡くなり方でした。

全国の多くの医師が同じ様に感じ考えていると思いますが、療養病棟では計算され尽くした人工的な水分と栄養が与えられた(超)高齢者達がベッドに寝たきりという状態を”医療の有るべき理想”とは程遠いと思いながらも、家族の要請や医療行為として人を生かせ続けるという仕事としての行いが実行されています。

今回の患者さんではご家族の方々から「四年間もの長い間本当におせわになりました。有難うございました。」と労いの言葉はいただきましたが、内心では忸怩たる思いでした。

自分はそうありたくないと思っていても、倫理を語る前に人を生かす技術だけが先に立ってしまうという現実。昭和の初期などであれば、食べられない=人生の終わりで済んだのでしょうが、そうもいかない平成の最後の日々。

自分の母親だったらどうしたのかと問われれば(既に互いに話はしてあるので)即答できるのですが、そうでない方には同じことを行えない迷いがあります。

平穏な死。

超長寿時代の今こそ、人が考えているようにはうまく手に入れられないのかもしれません。

2018年7月14日土曜日

この夏のポケモンGOのこと・・・

ずうっとやってるポケモンGO。

なんだか運営元のNianticは物凄くあり得ない程の金を稼ぎ出しているとのことですが、道を歩きながらゲームをプレーしている老若男女を見るにつけ、「そりゃ〜これだけの人間がプレーしてるんだもん、世界レベルで運営したらどんなに無課金の人間が多くてもごく一部の課金者しか居なくても、恐ろしいレベルの金稼ぐやろな!」と考えてしまいます。

まさにこのビジネスモデルは薄く・広く誰にでもと言うやつで、マイクロソフトが巨額の金を多くの人間から集める方法と重なりますね。
薄く、しかし定期的に、継続してどの年齢からも、そしてどのビジネス、エリアの人間からも絶対に使わざるを得ないようになっているのですからそれはそれはビジネスの勝利者となる訳です。

さてさて、ポケモンGOのほうですが、これでゲーム始めて二年経ちますが色々なシステムの変更、データの追加、イベントの開催などを通じて人々をゲームから離れさせないようにしていますね。上手なもんです。

競争と協力という一見すると相反する要素をうまく混ぜ合わせて人を魅了させ続けるゲームです。多くの人が持つ「収集癖」をよく理解ってますよね !

この夏、マクドナルドとイオンモール、ジョイフルなどである買い物をしたときにその付帯物として、超珍しいポケモンであるアンノーンがゲットできるイベントチャレンジ券をゲットできますが、それを嫁さんに頼んでゲットして貰いました。

いい年こいてと言われそうですが・・・。昔からこんな私のことを嫁さんは知っておりますので、面倒臭そうではありましたが淡々と協力してくれました。

マックではロコモコ・バーガーセットをオーダーすることで、イオンではイオンモールで1000円以上の買い物をすると引換券をリクエストできるというもの。
私は恥ずかしかったので、どちらも嫁さんに依頼してコッソリやっていただきました。w

アンノーン、早く見てみたいものです。

2018年7月13日金曜日

異常な暑さ

10メートル歩くとムワッと言う空気に全身が包まれます。

特に渡り廊下のようなエアコンの効果がないところを歩くと白衣の下に汗の存在を感じざるを得ないシーンが度々です。

今度の災害で罹災した方々がこの暑さの中で茹で上がったような状態になっていることを考えると、老人や子供を中心として緊急にでも仮に近距離のホテルをガッチリと政府や自治体が借り上げてそちらで生活してもらうというのが、命の保護という意味では確かなのではないか等と一人考えてしまいます。

当院に入院している高齢者の方でも、陽の当たる所に入院されている方で、日光浴が好きな人は尿量も確実に減少するのがこの季節です。
ましてや外で生活しているホームレスの人達の中にもこういった暑さのために体調を崩す人達が沢山いるわけでして、ある程度の歳まではホームレス出来ても、高齢化してくるとそれもそう簡単ではなくなってくることは、夏の暑さや冬の雪の日など極端な天気のもとでは全世界共通でしょう。

しかし、本当にどんなレベルでも指示や拘束を受けるようなことが大嫌いな一群の人達が居るわけで、命が消えようと役所の人間に病院や施設に収容され保護されることを拒否する強者どももおりまして、その人達の話を聞くたびに「すげー、本物のノマド遺伝子の持ち主かも?」と思ってみたりするわけです。

それでもここ数日の38度とか39度とかいう気温、どうなっちゃってるんでしょうか。

我々の高校の頃は薄い記憶では34度くらいあると九州の田舎でもお互いに「これ死ぬわ。勉強にならん。」等と、当時のクーラー等の設備は当然無いサウナのような教室で襟首に潮を吹かせながら死んでいたのですが、最近の学校は流石にクーラーなんかはデフォルトであるのかな?オジサン知りませんが。w

季節感もなんか最近の日本では無くなってきた様な気もするし、やっぱり地球温暖化は進んでいるんでしょうかね。

2018年7月12日木曜日

夫婦と価値観

結婚する時に相手の趣味や価値観が一致することが大事なんていう方は多いと思います。

が、我が家ではその点は全く無頓着で結婚しています。
価値観なんてそもそも赤の他人として出会う夫婦が一致することはありませんので、その妥協点が生理的な限界を超えない者同士がえっちらおっちら同じ方向を目指して(時には違う方向を目指してでも)頑張っていくというのが結婚生活。

童話に出てくるような仲良し夫婦というのは実際あるのでしょうが、そこには何のエキサイトメントもないような気もします。

私と嫁さんの間では聞く音楽も違えば読む本も違う、私はゲーマー、嫁さんはゲームを何一つしたこともないような人ですし、育ってきた経済的環境も通ってた学校も住んでたエリアも話す方言もこれまた違います。

それでも気は合う。色んな事を話せば、知っている世界も興味の範囲も全く違うけどそれでもやっぱりいろいろ話す。お互いにお互いのことに呆れることもあるしオイオイと思うこともお互いあるけれど、やっぱり結局はお互いの存在で生活はうまく回るし一人で居るとお互いに足りないものがあって不便になるわけです。

そこには同一の価値観というか、趣味の一致などはないんですけど上手くいくもんは上手くいく・・・というようなものがあると思うんですけどね。

こんな話をしたのは病棟で夫婦の間の価値観の話が出たからなんですが、結論はどうなんでしょう。「上手くいくもんは上手くいくし、壊れるものはどうあっても壊れる」程度のものじゃないかなと思うんですけどね。

むしろ、趣味や価値観が同じという場合は夫婦仲に亀裂が生じ始めた時の差異の拡がり、ギャップの拡大ということが却って鮮明になって、そうでない夫婦の場合より素早くぶち壊れていくような気もするんですけど。

どんなもんでしょうか。知りませんが。w

2018年7月11日水曜日

普通じゃなかった八十歳なんだとさ

次女が九州の田舎から帰ってまいりました。

所期の目的であったアメリカン・ショートヘアの自分の猫に会いに行くという小さな旅を終えて帰ってまいりました。
そもそもこの猫、自分が大学に言っても飼うという約束で育てていたはずなのですが、当初の約束など完全に紙くずと成り果てて今では日本に住み着いて居る上に私の両親に育てられているというありがちな話。

猫アレルギーが発覚して以来、この猫を長男からどうやって遠ざけるかということが問題となったのですが、そこはそこ、私の実家の両親が「孫のためなら」ということで、二つ返事で引き受けてくれました。

それ以来約五ヶ月。猫もまるまると肥えてしまったそうですが、それもこれも、勤勉実直な親父が私の嫁さんの指示をめちゃくちゃ正確に守りきってしまい、容赦なく餌を与えるせいなのでした。w
幸いにして健康診断の結果、血液学的な数値は何れも正常で取り立てて問題となるものは一切ない状態で、さすがはまだ六歳のヤング猫です。

さて、猫の方は問題もなく、親戚の人々からアメリカから孫がやってきたということで、あちこちの観光地に連れて行ってもらったり、いろいろと食べさせて貰ったり、温泉にも浸かったりと随分楽しんだ挙げ句、当然のようにお小遣いも貰って大満足で帰ってきたようです。

それにしても、娘が帰ってきて言うには「私は80歳の老人ってみんなあんな感じかと思ってたけど、他の人達に会ってうちのじいちゃん達は普通じゃないってわかった」とのことでした。w

その「普通じゃない」爺さん婆さんに育てられたのは俺なんですけどね・・・。

2018年7月10日火曜日

声を上げて驚いた!

この前、アマゾンでSUITSを観ていることを書きました。

ところが、私は全く知りませんでした。何をって、そのドラマの中の重要登場人物が本物の重要人物となっていたことを!

まあ、今回の結婚に関するニュースを観ていた(私は全く注意を払っておらず、昔パーティーでヒトラーの仮装をして大馬鹿をこいたアホの次男)多くの人にとっては常識だったのかもしれませんが、彼女が黒人のバックグラウンドを持っていたという事実(これは知っておりました)以上に、バツイチだったこととも知りませんでしたが、なんと言っても最大の驚きはSUITSにレイチェルとして出ていた法曹を目指す女性がその英国王妃の一人だったことでした。

事情通には「お前はアホか?」と言われそうですが・・・。

ネットで何気なく英国王室の情報を読んでいた時に、画面にどっかで見たような顔があるぞい・・・と思ってよく眺めてみたら、レイチェルその人ではないですか!本名メーガン・マークルの素敵な笑顔があっという間に英王室の一員となった写真を見て本当に「声」をあげて驚いてしまいました。

その驚きを嫁さんに伝えたのですが、SUITSを観ていない嫁さんは「あ、そうなん」と一言言って終わり。まあ、当然です。w

それにしても、バツイチで、アメリカ人で、芸能人のbiracial/multi-backgroundを持つ彼女の英王室入りが、どれほどのものだったかは英国中の論評がいい意味でも悪い意味でも蜂の巣をつついたようになったのは至極当然という気がしました。

大英帝国と言う国は人種と階級というのは特に古い世代にとってはほとんど「空気」のように自然に存在するものです。どうやっても、彼女の存在は王室にとって異質なものでしか有り得ないのでしょうが、それもこれから長い時間をかけて変えていってほしいものです。

このお二人、ブラインドデートで知らあったそうですが、ヘンリー王子の一目惚れだったとか。若いって良いですな。恋は盲目。末永く続いてもらいたいと心から願ってます。

2018年7月9日月曜日

食事と育ち

大人になってから随分と思い知らされたことがあります。

それは食べ物はその人の「育ち」そのものだということを嫌でも思い知らされたことでした。恥ずかしい話なんですが、私は自分自身がオーダーする食事代に関して定食を頼むのであれば1000円を超えると高いと思うし、弁当代だと500円を超えるとやっぱり高いと感じてしまいます。

人とご飯を食べに行ってその人達に食事を奢ることに関しては全くそういったものを感じないのに、自然と自分に関する食に関しては小さかった頃の金銭感覚が自分にある一定以上の金額の食事をすることを許しません。

よく考えてみると、小さな頃から母親の食事といえば基本的にかなり限定されたものばかりでした。これは別に私の母親が悪かったわけではなく、母親自身も戦後に早く無くなってしまった爺さんのために、残された子沢山の婆さんが女手一つで極貧の中で子育てをせざるを得なかったために「料理」というものは基本的に味云々というようなことをとても言える生活ではなかったから。

当時の女学校を出ていたようなお嬢様であった婆さんがいきなり卵を売って出歩くような生活を送らされたわけですから、その苦労たるや・・・想像を超えたものであったはず。
後年、老いてもその当時のことを私に語るような事は一切ありませんでしたが、漏れ伝わる親戚のおじさんおばさん達の話を聞く限りでは、相当厳しい生活だったようで、成績が相当良かったにもかかわらず誰も大学進学を言い出せるような状況ではなく、全員高校を出て即就職して家計を助けたようです。

そんな家庭で苦労をしてきた母ちゃんの料理のレパートリーが少ないからと言って特に何の不満も無く、「料理なんてそんなもん」と思って育ってきたのです。

翻ってわが家の嫁さん。

義理の親父さんが食べるものには糸目をつけないいわゆる「食道楽」の人であったため、本当にいろいろな美味しい食べ物を知っており、付き合っている間も、やがて結婚をしてからも、自分の配偶者が食に関しては全く違う生い立ちを背負って育ってきたことに気づくシーンが何度も有り、しばしば驚いたり感心させられたりしたことが有りました。

今でも私自身はレストランに行ってメニューを見ても特に「これ!」と言う感じで楽しんで注文するようなことはなく、嫁さんがイソイソと愉しみながらあれやこれやと注文するのを逆に愉しみながら見つめるばかりです。w

私の子供達の食生活を見ていると、彼女らはどうやら私の持っていたような軛(くびき)からは自由のようです。(親父は彼女たちが育ち盛りの頃は貧乏だったのに、母親の手料理が彼女達の味覚を育てたのでしょう。)

2018年7月8日日曜日

大災害

今回の大雨、言葉を失うような大災害になりました。

西日本を中心とした集中豪雨による土石流や河川氾濫の被害の酷さが次々に明らかになるにつれ、その恐ろしいほどの爪痕にただ言葉を失うばかりです。昨日わかっている時点で確認された死亡者だけで四十数人と言われていたのが、今では100人超が確実にお亡くなりになり、行方不明者はそれに匹敵する可能性があるという話。

大地震や津波による自然災害だけでなく、雨による災害がどれほど恐ろしいかは長崎大水害を経験した嫁さんはよく知っていて、その時の恐ろしい話は折りに触れ聞いてはいたのですが、そんな惨事が二度と起きてほしくないと思っていた矢先のこの大災害でした。

罪もない多くの人々が岡山や広島、愛媛などを中心として亡くなられました。土砂崩れで家族を失われた方の悲痛な叫びや疲れ切った顔を見るとこちらまで涙が出てきます。

間違いなく激甚災害に指定されるべきと思っていたら、当然のようにすぐ指定。自治体と国が全力で協調して回復を目指すにしても、原状回復には長い時間と大量の人力と巨額の資金が必要になるのは必至。心のケアも・・・。

人を失わなかった人達でさえ、思い出、家、お金、車、仕事場等多くのものを失った方々がそれにも増して遥かに多く居るのは周知の事実。
長期罹災者とならないように全力で自治体も取り組んでくれるとは思うのですが、、、。

今回の大災害でやはり思いを強くしたのは「万一」というのは決して確率の低いことでは無いという事。家に帰ったら災害用の種々の防災用品、非常用食品等を揃えておかねばと言うことでした。

名古屋であれば大地震等による災害が最も想定されるわけですが、その時が明日か十年後かわかりません。備えはあくまでも備え。使わなければそれは幸いと見做すのが当然だと思います。

現時点で行方不明の方々が一刻も早く無事に見つかる事を心より祈っております。