当直司令をしていた師長からいきなり電話が入り「X病棟の患者さんが腹背部痛と熱発で苦しんでいます」というお話。さっきまでいた筈の当直医は何をしていたんだ?と訝しく思いつつも取りあえず診察開始。画像を撮り診察を行いいろいろ調べると尿管結石の様でした。ブチルスコポラミンの使用であっと言う間に鎮痛効果が出て来ましたが、その間に多めの点滴を行い排尿を促しました。
幸いにしてこの方、この後は一日中症状は出現する事は無くけろっとした感じで翌朝を迎えてくれました。画像では比較的大量の尿管結石が下のほうに降りてきてましたので、今後も何度も同じ症状を出す可能性があります。実際、この一か月でも同じような症状で三度ほど数時間だけ疼痛を訴えていたようですが、その度に数時間でけろりとしていたとの事。もう少し早く内科に連絡しなさいというのが本音です。対応の方法はいろいろありますし…。
さて、このインシデントと前後して実は別の病棟でも熱発者が発生していました。熱はそれほど高くないのですが、それでもこの方は右側腹部痛がありまして、虫垂炎で有名な幾つかの圧痛点が奇麗に反応してくれます。これはこれは…という事でコレも直ちにCTを撮るとこのお婆さんは胃が既に切除された形跡がありましたが、虫垂の腫脹などは無く代わりに胆嚢が大きく膨れ上がっていてやや捻転気味でした。
腫瘍などは存在せず、肝内胆管も正常だったのですが、これだけ腫大化した胆嚢で高齢者である事を考えれば抗生剤を使用して様子を見ている時にポスッと破裂したらあっと言う間に汎発性腹膜炎になってしまって命にかかわる事が充分有り得ますので、私の病院では外科が無いのでやるのは「ここまで」。
近隣の大学病院にお願いしたところ、当番日の肝胆膵内科の先生が外科と相談しながらサクッと受け付けて頂けました。救急車で送った後でお話を伺ったところ、最終的にはPTGBDというものを設置して下さることになったとの事。
午前中は休む間もなく働きましたが、その後は「やっと」休めるかと思ったのにそれは甘い考えでした。w
午後もあちらこちらからお声がかかり、あっちでコソコソ、こっちでコソコソという感じで仕事が続き、それらが一段落したのは本当に5時前。これでは何時もの仕事と全く変わりません。orz
という訳で夕方にはいったん泥のように眠ったのでした。ジャンジャン。
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