2024年8月14日水曜日

看護師さんの離婚

何という簡単な結論の導き方なのかと驚きました。

私の娘達位の若い看護師さんが私を呼び止めて「先生、今度離婚する事になりました」と報告してきたのです。私は思わず「へ?」という感じになって、その場で立ち竦んでしまいました。

確かほんの三年ほど前にワクワクで結婚して、二人の家で飼っている可愛いペットの話などを何時も楽しそうに語ってくれていたのですが、ごく最近になって彼女が呻くように私に語っていたのは「家に帰らないように頑張る」、「会いたくない」等という表現で御主人たる配偶者のほうから彼女への拒絶を示す反応が続いていたんだそうです。

最後のほうでは「何故別れたいのか」と彼女が聞いても、何も答えず最終的には離婚届を持ってきたんだそうです。もうこの時点で彼女自身も心は完全に離れてしまっていたとの事で、紙にはあっと言う間に双方の名前が書き込まれて仕上がったとの事。

熱が冷めた夫婦というのは理由がどんなものであれ、こんなに簡単にパリンと絆が解けてしまうものなんでしょうか。たったの3年でここまで…。御主人側が浮気をしたりとかいう感じでは無くて、単に仕事に逃げ込んで奥さん側から何か月も離れていった感じでエンディングを迎えたという話でしたが、何だかな…。

私としてはもう何も言う事も無かったんですが、余計な一言で「お金関連、慰謝料とかは?」と尋ねると「慰謝料とかそんなものはもうな~んにも要らない。只々、顔も見たくないんです」と言う答えが返ってきました。病院で聞いた離婚した人達のほぼ全てがこれに似た感じのこたえ。金も要らんから離れたいというほど嫌いになるもんなんでしょうかね。

法的権利の行使もせず別れていく男女は多いのかもしれません。

さて、この後この女の子が話してくれた事は明るいものでした。「先生、わたし第三の人生が始まります!最初は生まれた事、そして結婚した事、そして別れた後のこれからの人生!」にこやかに笑うこの子の顔を見ていると未来は明るいなと自然に思えてくるのでした。

子供さんもまだ居なかったことが逆に彼女にとっては何の軛も無く次の人生に向かって動き出していける大きな要因にはなっていたと思います。

お父さんとしては明るい未来を期待したいと心から思いました。

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