2024年4月16日火曜日

90代の仲良し御夫婦

在宅診療で94歳のお爺さんと92歳のお婆さん御夫婦のお家を訪れるチャンスがありました。

生きているだけでも凄いなと思うんですが、お爺さんはいろいろな疾患を抱えつつも頭の方は未だ90代なりにしっかりしている所が凄い人で、昔は名古屋の路面電車の運転手や地下鉄の運転手をされていおられたとの事。退職してからもまだ仕事をされていた様で、ボケる暇が無かった感じの方ですね。

一方、お婆ちゃんの方は2歳お若いのですが残念ながらお爺ちゃんの手を握ってさすっては「おじいちゃん」と呼んでニッコリするだけで、お話もする事はなくほぼ一日椅子の上に座ってこくりこくりと舟を漕ぐように寝ておられるご様子。

息子さんでさえ当然の様に70前後なのですが、家にお二人を置いたまま一緒に同居生活。毎日のようにお二人の家には看護師さんかヘルパーさんが来られては面倒を見て下さっています。一見すると、大きな病気もせずに時間が与えた「老衰」くらいが病気らしい病気。

この方々を見ているとこういった老後は世間で云う所の幸せな老後なんでしょうが、私はここに至る迄にぽっくり逝ってしまいたいと正直思います。

出来れば誰の世話にもなりたくないし、私自身の理想の死に方は「行き倒れ」です。金も名前も見送りも墓も要らない。一切忘れ去られてそれで人生は終わりというのが理想。勿論葬式や戒名等と云うのも余計な飾り。

実際、もうそろそろ息子以外との家族とも縁を切って一人でつましく生きたいなと思うばかりです。娘達も一人で生きていける年にまで十分育てましたから、私にはもう責任は無い。彼女達も偉そうな意見を言う程には十分デカいのでもう大丈夫。w

私が生きて稼いでいる間は今まで通りの十分以上の現金は送金するし、光熱費なんかも払うし、あと数年はかかるマンションのローンも払うのは自分で全く構いません。払い終わった後は勝手に売り払うも良し。

その代わり一人の時間を何もないボロ家の一室で好きな本を読んで過ごし、たまに息子と遊ぶ以外は田舎の残りの消えゆく実家の家族の最後をどうするかという事だけを考えて過ごしたいなと思う毎日です。

これって贅沢な望みですかね?^^

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