イギリスで、スーナク首相による「紙たばこ・電子たばこ法案」(2009年1月1日以降に生まれた人が生涯にわたってたばこ製品を買えなくする!)を383対67の賛成多数で下院で可決されました。恐らく今年後半には上院も通過するものと思われます。
同じ英連邦に属するニュージーランドの同様の法律(2022年、2009年以降に生まれた人への紙巻きたばこの販売を禁止する法案)に触発されたものです。残念ながら同国では政権交代で撤廃されてしまいましたが…。
当然、一部では「人が成長する過程で意思決定ができるようになるまで、彼らを保護することは非常に重要だ。しかし大人を自分自身から守るという考え方は非常に問題だと思う」
とか「政府が人々に何をすべきかを指示する中毒性」とか「良い決断も悪い決断も自由にできる自由な社会に住みたい」と懸念していると語る人もいましたし、そういった意見を表明する人他達が居る事も理解はできます。また、ソレはソレで健全なものだとは思います。
しかし、 ヴィクトリア・アトキンス保健相は「依存症に自由はない」とたばこのない世代を作り出すと決意表明しましたし、その依存性の強さから自分の医師としての経験をもとに「ニコチンは人々の選択の自由を奪う」ものだと言い切っています。喫煙者達の週末増を知っている医師だからこそ言える真っ当な意見だと思います。
「喫煙者の大半は若いときに喫煙を始め、その4分の3は、もし時間を戻せるなら喫煙を始めなかったと言う」イギリスでの事実は間違いなく日本でも当てはまります。私自身、この手の終末期の患者さん達の呻き声を何十回聞いてきた事か!
更に、集められた罰金は循環的に取り締まりに使われます。イギリスでは18歳未満の喫煙は違法とされていますが、統計によれば5人に1人の子どもが電子たばこを試したことがあると報告されています。タバコとはそういうものなのです。嗜好品になる前に先ずは大人の雰囲気を味わう若い犠牲者から作り始めるという事。
結局、入り口をギューギューに絞って、喫煙という経験に晒される経験者自体を減らすことで最終的な被害者を減らすという事になるのでしょう。
恐らく近未来には喫煙という行為自体に縛られる人は高価な闇タバコに金を使い続ける事で細々と残っていくのでしょうが、時間の経過とともにやがては何歳であろうと公衆の面前で吸っている人間は存在してはいけない事になる訳で、現時点での麻薬としての扱いと同様になる訳です。
これがどうなるか、残りの国々も固唾を飲んで見守っていく事になるでしょう。JTよ、もうたばこ事業は諦めなさい。w
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