私の尊敬する人達の仕事のやり方を見ていると、結果を出すという意味では常に仕事のアウトプットが多産なのは60点主義の人。この振れ幅は各人の能力にもよるのでしょうから、人によってはそれが50だったり、80だったりする場合も有るでしょう。
しかし、身近で見ていて早い人は大体揃って狙うレンジが6‐7割前後で「最終送り出し」をしているように思えます。
結局、いつまで経っても姿を現さずに形の見えない成果で人を待たせ苛立たせること無く、何らかの形を成果として見せ続ける事で、完璧主義者でいつまでもその成果が出せずに時機を逸してしまう人、競争のスタート地点に立てない人を超えていくのです。特に研究では完璧主義者は先を見通せては居ても負ける事が多々あるのでした。
無論、何年も潜って研究等で恐ろしい成果を出す人達も当然ある訳ですが、そういうパターンを世間が許してくれるという事は「スピードと手数重視」の短期的成果を見せる事を要求される世知辛い世の中では、あまり歓迎されないスタイルなのです。
翻って、医者の仕事は基本的に「手数」で勝負という感じの仕事が多いのですが、100%を求めつつも基地のパターンに現症を嵌め込み、「素早く」決断を繰り返すことも大切な要素。そういう意味では日々勉強して知識の幅と深さを深めつつも「今手の届く範囲」でやれる事を積み重ねることをリクエストされる仕事ですので、なかなか深淵を極めるという感じでは満足できないところです。
そういう意味では、実に謙遜の意味でも何でもなく、事実として浅学菲才を絵に描いたような私には、医者という仕事は何とも手に余るところも多いのでした。
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