2024年2月1日木曜日

合格祝いと昇進祝い

今日は突然でしたが夕食を焼き肉にしてお祝い会を開きました。

病棟で仕事をしていたところ、昨年から働き始めた若い男の子の准看護師が声を掛けてきました。「先生、何時お祝いをして頂けるんでしょうか~」と。

彼が正看護師になるための学校に合格したことを少し前に直接伝えられていたのですが、その件に関して食事に行こうか?と軽く言っておいたのですが、彼自身は何も言わずに随分待ち望んでいた様で、その場で藤が丘の焼き肉に電話をしてみたのですが、誰も出ないので検索をしてみるとGoogle Map上で「閉店」の告知が・・・。

おやおやと思い直ぐに何時も良く行く別の焼き肉店をコールしてみると幸いにも木曜だからなのでしょうか店が予約出来ました。ところが、この一連の手続きを脇で見ていた師長が「先生、私の師長就任祝いは未だなんですけど~」と横からリクエストを入れてきました。仕方ありませんので彼女も一名追加という事で焼き肉屋を6時30分集合で予約。

寒空の下三人とも仕事を終えてそれぞれが車に乗って店に馳せ参じました。

肉とご飯とソフト・ドリンクを若い彼がありったけ注文し、それを焼きながら近況や未来の希望に関して話を聞く良い機会となりました。しかし、しかしというのが話の落ち。

師長のほうの話は大したことのない至って普通の苦労話だったのですが、物凄かったのはその正看護師になるための学校に合格した子の苦労話。何というかもう自分の育ってきた今までの生活背景からは想像もつかないような暗くて救いの無い話のオン・パレード。

師長と話を聞く側になりましたが、それを陽気に話す彼の姿を見て何も言葉を返せず部屋の一点をじっと眺めるだけでした。こんな重い、暗い、救いの無い話をよくこんなに明るく話せるなと彼の顔を見ていて思ったのですが、一言「よく笑って話せるね」と尋ねたところ「いやあ、もう笑って話しでもしないととてもやっていけませんもん」との返答。

なるほど、そういう対処法もあるねと心の中で感じたのですが「この子は意外と魂の根っこのところで根性があるのかもしれん」と彼を見直した瞬間でした。今後とも彼の事は陰でじっと見つめてその成長に期待したいと思います。彼の良いところは常に患者さんに優しく寄り添えること。きっとその優しさと強さがリンクした時に良い看護師が生まれるのではないかと思います。

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